【全文無料公開】 『健康不安がなくなる本』 〜脳の設定を変える〜 #22

はじめまして。
ドクタームッシュこと、荘司です。
脳神経外科医をしております。
現在「設定医療」という医療を研究、実践しておりまして。設定医療研究会の中の一つのチームとして行なっております。そのほかにも農業チーム、研究チーム、教育チームがそれぞれ活動を行なっております。
医療を行なっている中でいろんなことがありますが、その本質を綴った本が、2018年10月にアマゾンにて電子書籍で刊行いたしました。
そして、この発売してまもない本を、版元であるニューロサイエンス文庫さんの許可を得て、noteで全文公開することにいたしました。
「医者に匙を投げられたけどどうしたらいいの?」
「自分のやりたい治療ってなに?」
そんなモヤモヤを抱えている人にぜひ読んでいただきたいと思っています。そして、新年からの治療のヒントになれば幸いです。
心に留まる文章があったら、どうぞ自由にコピペして引用して、議論のきっかけにしてください。

22.動的平衡性

僕はいつもこの世の中に常に安定しているものはないと考えています。体の細胞一個一個も、自分の食べたもの、お水によって絶えず入れ替わっています。そして、物事が前に進むとき、行動を起こす時は、必ずと言っていいほど不安定な時です。流れがあるところに行動がおきると思います。これは良いことも悪いことも含めてです。

そして、病気になった人のほとんどが、「この治療をして欲しい」という明確な要求がなく、ほぼすべての人がお医者さんに任せっきりにしていまいます。そこから抜け出て、「生きるための行動」をするときに、この不安定は利用できます。具体的には、一度病院を抜け出し、不安(不安定)な状態になり、必死で医学知識を調べ、安定化して、行動することが重要だと思っています。

そうすると、必ず冷静になりますし、自分にあった治療法、医師と出会う可能性、ひいては、生き残る可能性も上がると思います。自分で知識がついてくれば、恐怖がなくなってくるので更に行動に生かすことができると思います。

「やじろべい」っていう昔遊んだ玩具があります。イメージしてみてください。「やじろべい」は、あんなに不安定なのに転ばないのは、なぜでしょうか? 不安定に右へ左へ動いているから、中心が安定するのだと思います。

 普段から、「やじろべい」を見て意識を高めておきましょう。理想はあの状態です。

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