【全文無料公開】 『健康不安がなくなる本』 〜脳の設定を変える〜 #14

はじめまして。
ドクタームッシュこと、荘司です。
脳神経外科医をしております。
現在「設定医療」という医療を研究、実践しておりまして。設定医療研究会の中の一つのチームとして行なっております。そのほかにも農業チーム、研究チーム、教育チームがそれぞれ活動を行なっております。
医療を行なっている中でいろんなことがありますが、その本質を綴った本が、2018年10月にアマゾンにて電子書籍で刊行いたしました。
そして、この発売してまもない本を、版元であるニューロサイエンス文庫さんの許可を得て、noteで全文公開することにいたしました。
「医者に匙を投げられたけどどうしたらいいの?」
「自分のやりたい治療ってなに?」
そんなモヤモヤを抱えている人にぜひ読んでいただきたいと思っています。そして、新年からの治療のヒントになれば幸いです。
心に留まる文章があったら、どうぞ自由にコピペして引用して、議論のきっかけにしてください。

14.不安とうまく付き合う方法

治療に必要なのは、「絶対に生きてやる」という強い意思であって、治療をしているときに、例えば抗がん剤の副作用や痛みを緩和する目的で使った薬剤によって、その意思が萎えてしまうことがあります。またそれと同じで、スピリチュアルに逃避してしまう患者も良くないです。

「すべては良いタイミングでやってくる」
「自分だけは治る」
「すべては必然からくるものだ、何か意味がある」

とか、あきらめの逃避行動にでる患者にいい治療結果はでないと考えています。そのことに早く気が付かなければいけないのです。じゃないと、いつまでたっても不安に支配されて本当に治療にかける時間もエネルギーも減っていきます。

では、どうするかと言えば、その不安をガソリンにして前へ進めていけないでしょうか?

それは病気になる前の生活ですが、自ら病気になる前に不安を作り出せばいいだけではないでしょうか?

仕事を急に変えてみたり、借金をして別荘を買ってみたり、不安な状態に慣れてしまうと、その状況に対しては不安すらない状況です。しかも、根拠もなしにやってみるのがいいのです。もっと簡単に不安になることといえば、いま慣れた場所からいきなり引っ越してみることです。

長期の海外旅行もおすすめです。特に、英語も通じないようなところに行くのがいいですね。不安な状況を作ることができます。安定な状態をわざと崩して不安定な状況をつくり、それに慣れていけば、病気になった時に、必ず冷静に対処できるはずです。

不安と恐怖に左右されなければ、治療は前に進んでいきます。そして結果も必ずついてきます。そのことに早く気が付いてください。

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