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軸足の使い方

軸足が大事、軸足にどれだけ貯められるか、軸足で蹴る、などなど、軸足の重要性の本質を理解していない人でも口癖のように言います。軸足は確かに重要で、軸足の動作で球速もコントロールも決まると言っても過言ではありません。

まずはこちらの動画の軸足の動きに注目してご覧ください。

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まず、軸足の下肢三関節(股関節、膝関節、足関節)が屈曲した状態(トリプルフレクション)になります。

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そのトリプルフレクションのままどれだけ長く横(ホーム方向)に進めるかが球速を出す上でのカギになります。

下肢三関節(股関節、膝関節、足関節)のトリプルフレクションからトリプルエクステンション(下肢三関節の伸展)の動きです。いわゆる軸足で蹴る/軸足で押すという感覚の部分です。軸足のパワーをホーム方向に向け、それを踏み込み足にぶつけることで上半身にそのパワーが上がってきます。

そのパワーをこちらの記事の動きに繋げていきます。

軸足の動きは
①ホーム方向へ長く進む(軸足のタメ)
②貯めたものを一気に強く/速く押す(軸足の蹴り)
③ホーム方向に真っ直ぐ進んでベクトルを定める

この辺りが重要になります。
軸足の動きは球速にもコントロールにも影響を与えます。

佐々木朗希投手。これだけ長い距離を進んでいます。あれだけの豪速球を投げられるのも納得です。
ここまでの動きをするのはなかなか難しいですが、股関節の可動域や下半身の筋力がなければ軸足で長く進むことはできません。開脚の柔軟性だったり、ヒップシンジが出来るのかどうかなど、身体が強くて柔らかくないといけません。

軸足で溜めて蹴ったパワーを踏み込み足にぶつけるパワーの大きさで球速が決まります。いくら踏み込み足の使い方が上手くても、そもそもの助走の部分である軸足のパワーがしっかり発揮されないと球速は出ません。

垂直跳びや立ち幅跳びを出来るだけ高記録を出そうと思ったらスクワットの様に股関節や膝を曲げ、しゃがんでから跳ぶと思います。そのしゃがむ動作が投球でいうタメというものです。

脚に無駄な力が入ってでも軸足でしゃがませる指導者や実践しようとする選手がいますが、それでは軸足のタメ→蹴りという連動がなくなります。強く蹴るための準備としてタメが必要なのであり、タメること/しゃがむことを目的としていたら意味がありません。むしろ逆効果で、力を入れてタメようとしても実際にはほとんどその後の蹴りには活かせないので、タメがほぼありません。ただ軸足を使ってる感は出るので、その影響で軸足が使えていると勘違いしやすいです。

タメの段階(=トリプルフレクション)で筋力を使ってしまうと、蹴りで筋力を最大に使えません。筋力以外の要素を使うことが重要です。

重力

を使ってあげることが重要になります。

タメを全て重力に任して脚を完全に脱力してしまうと膝カックンみたいになってしまうので、それは若干違いますが、脚は重心を操作する程度に適度に力が入っている状態、自ら力は入れにいってない、リラックスした状態で行います。その力感の中で重力を使ってあげてトリプルフレクションの形を作ります。そうしてあげることで、垂直跳びや立ち幅跳びのように伸張反射で軸足のトリプルエクステンションの動きが生まれます。

あとは、その軸足の蹴る/押すパワーを発揮するタイミングが重要になります。軸足の蹴る/押す動作は助走の部分にあたるのですが、踏み込む時にその軸足のパワー(速度)を最大にしないと軸足のパワーを活かすことが出来ません。

というのは、

このあたりでも蹴るという動作は始まっているのですが、例えばこのタイミングで軸足で進むスピードが最大になってしまうと、踏み込み足をついた時にはすでにパワーはそれよりも少なくなっています。それでは軸足のパワーを最大に活かすことは出来ません。

理想としては、

この着地の時に軸足のパワーを最大に活かしたいので、この着地のタイミングに合わせて軸足のパワーを最大に持っていく必要があります。

筋力だけでなく重力も使った軸足のタメ
踏み込みに合わせた軸足パワーの発揮

ここも抑えておきたいポイントになります。

理屈をいくら分かっていても、その通りやればそうなるのかというと、そうではないのがピッチングです。

動作を知っていることは大事ではありますが、その動作になるにはどのようなイメージや感覚が必要なのかを知っておく必要があります。

私の軸足の感覚としては

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