12/15開催【北海道発】スタートアップピッチ~北の大地から世界を変える~
皆さんこんにちは!ドコモ・ベンチャーズです。
今回は、2022年12月15日(木)に行ったイベント、
【北海道発】スタートアップピッチ~北の大地から世界を変える~
についてレポートしていきたいと思います!
本イベントでは、北の大地北海道から世界を変えるべく立ち上がったスタートアップ4社をお招きしピッチをしていただきました。
・地域発のスタートアップに興味のある方
・札幌でのスタートアップ支援等を知りたい方
・新規事業、オープンイノベーション等をご検討されている方
・最新のサービストレンド、テクノロジートレンドに興味のある方
にぜひお読みいただきたい内容となっております!
■STARTUP CITY SAPPORO
最初に、札幌市役所の伊藤様より、STARTUP CITY SAPPOROの取り組みについてご紹介いただきました。
<札幌市役所 スタートアップ推進担当係長 伊藤 諒様>
STARTUP CITY SAPPOROは、札幌・北海道からスタートアップが創出されることを目指し、スタートアップを支援するプロジェクトのことです。各種機関と連携し、スタートアップの起業・成長支援を強力に推進しています。
以下、いくつかの取り組みをご紹介します。
スタートアップ補助金
市内での法人登記費用が実質無料に。スタートアップ起業で立地促進補助金申請可能。
イベントの詳細は、STARTUP CITY SAPPOROのホームページにてご案内があるので、ぜひアクセスしてみてください。
続いて、各スタートアップにピッチをしていただいた内容をご紹介します!
■1社目:ゼロスペック株式会社
1社目は、ゼロスペック 多田様にご登壇いただきました!
<ゼロスペック株式会社 CEO 多田 満朗様>
・ゼロスペック社の事業内容
ゼロスペック社は、「データから未来に新たな価値を提供する」をビジョンに掲げ、人々に新たな時間を創り出すサービス「GoNOW」、IoT&SaaSを活用したサービスなどを提供している企業です。
ゼロスペック社が特に注力しているのが、エネルギー業界における生活に密着した「ラストワンマイル配送」です。
・灯油業界について
灯油は、北は暖房用/南は給油のエネルギーとして活用されています。
現状の課題としては以下のようなものがあります。
ゼロスペック社はこれらの課題を解決するために、「GoNOW」というサービスを提供しています。
・人々に新たな時間を提供する「GoNOW」
GoNOWは、経験/時間/勘で判断していた(配送/宅配/訪問/回収/営業など)タイミングを最適化する、灯油自動配送発注管理システムです。
サービスの仕組みは以下の通りになっています。
このシステムのゴールは、「7~8割の自動化を実現する」です。これによって、3つの価値を提供することができます。
現在(2022年12月)では、全国33都道府県・約300社に導入実績があり、約3万台のセンサーが日本全国で稼働しています。
・中長期ビジョン
ゼロスペック社は、サービスの普及とコモディティ化を目指している段階にあります。
これに向けて様々な取り組みを行っています。
今後もゼロスペック社は、テクノロジーを活用し、「平等な社会の実現」というミッション達成に向けて、サービスの普及とコモディティ化を目指します。
■2社目:株式会社インプル
2社目は、インプル 西嶋様にご登壇いただきました!
<株式会社インプル 代表取締役 CEO 西嶋 裕二様>
・インプル社の事業内容
インプル社は、「先進技術で革命を起こす」という理念を掲げ、先進技術を用いたスマートフォンアプリ、ウェブシステム、プロダクト開発及びオフショアサービスの運営を行っている企業です。
今までに、「オンラインマラソンサービス」、「血液のにごりチェッカーアプリ」、「NFTプラットフォーム」などの開発実績があります。
2024年度には、新たに「VRフィットネス(仮)」というメタバース時代の次世代ワークアウト・プラットフォームの事業化を目指しています。
・VRフィットネス
VRフィットネスは、専用トレーニングギアとアプリ上の3Dキャラクターによって、利用者がワークアウト(筋トレなどのトレーニング)できるようにするサービスです。オプションでリアルトレーナーとのオンラインレッスンも可能です。
利用者は、ゲーム感覚でワークアウトを継続し、暗号通貨で報酬を受け取ることができます(Workout to earn)。
また、ワークアウトの達成度や自身のキャラクターやアイテムなどをコミュニティでシェアすることができます。VR上のキャラクターやアイテムはNFTとして提供され、利用者は資産として所有でき、コミュニティ内で売買することができます。
専用ギアはスマートフォンと連携し、ワークアウトの達成度に応じて、ハードウェアとしても進化します。
ターゲットとしては、以下のような人々です。
このような人々が抱える課題として以下のようなものが挙げられます。
VRフィットネスによって以下のような価値を提供することができます。
・ビジネスモデル
収益は、利用者の直接課金とNFTの手数料に分けられます。
さらに今後は、ヘルスケア領域への進出やグローバル展開、ヘルスケアに関わるユースケースをメタバースに置き換えるプラットフォーム化をビジョンとして掲げています。
■3社目:株式会社あるやうむ
3社目は、あるやうむ 畠中様にご登壇いただきました!
<株式会社あるやうむ 代表取締役社長 畠中 博晶様>
・あるやうむ社の事業内容
あるやうむ社は、「NFTによる地方創生」を推進する会社です。「ふるさと納税NFT」「観光NFT」のパイオニアとして、地方の景観、名産物をモチーフにしたNFTを作成することで、地域経済の活性化に貢献しています。
・自治体のふるさと納税の返礼やNFT関する課題
自治体側の悩みは以下のようなものがあります。
また、NFT取得のフローも煩雑です。
購入フローとしては、暗号資産取引所で口座開設をしてから、実際にNFTを購入するまで約1週間かかるとされています。
あるやうむ社は、「ふるさと納税NFT」によってこれらの課題を解決しました。
自治体へは、初期費用無料で、返礼品の企画からカスタマーサポートまでワンストップで対応しています。
さらに購入フローも簡単で、ポータルサイトで日本円でカード決済が可能です。
・ふるさと納税NFT
ふるさと納税の返礼品にNFTを採用することで、納税枠の増加のみならず、シティプロモーション効果、経済の活性化を推進することができます。
北海道余市町、大阪府太子町、京都府長岡京市では、数時間以内にそれぞれ600万円の納税が集まったという実績があります。
・今後について
ターゲットユーザー層は、インフルエンサーの発言を支持する、お祭りやワイワイするのが好きな層であり、オンラインサロンの加入層に近いと考えています。オンラインサロンのユーザー層は年々増加しているため、あるやうむ社は今後インフルエンサーの手がけるNFTとふるさと納税の返礼品をコラボさせることなどを考えています。
・組織の強み・競争優位性
あるやうむ社の強みは、「NFT/Web3 + 官公庁」の幅広い専門性と教育体制にあります。
このような強みを生かして、2023年度は100の自治体とのコラボを目標にしています。
■4社目:株式会社岩谷技研
4社目は、岩谷技研 中園様にご登壇いただきました!
<株式会社岩谷技研 執行役員CFO 経営企画部長 中園 利宏様>
・岩谷技研社の事業内容
岩谷技研社は、ロケットの推進力で強烈なGに耐えながら地球を飛び出すのではなく、「ヘリウムガスの浮力でふわふわと地表を離れて、高度25kmの成層圏まで昇って宇宙遊覧しよう!」をコンセプトに、その旅に必要な高高度プラスチック気球と気密キャビンを自社で開発している札幌発の宇宙ベンチャー企業です。
・宇宙旅行における課題
近年、各国で科学探索を超えたレジャー目的を含む宇宙開発が盛り上がりを見せています。しかし 2022年現在、巨額の旅費を購うことができ、なおかつ過酷な肉体訓練および精神鍛錬を耐え抜くことができる、ごく一部の人たちにしか門戸が開かれておらずハードルが高いのが現状です。
前澤氏の宇宙旅行の事例では、費用が150億円、訓練が6ヶ月、英語とロシア語の習得が必要でした。
岩谷技研のミッションは、誰でも頑張れば用意できる程度の経済的負担のみで、他には訓練や鍛錬をなんら必要とすることなく、幼児から年配者まで、すべての人を “宇宙の入り口” まで連れて行くことです。
・気球の魅力
気球は誰でもいける宇宙旅行を実現する唯一のアプローチ手段です。岩谷技研社の想定では、費用が180万円(20~50人乗りの場合)、訓練不要、言語も母国語だけで宇宙旅行に行くことができます。
事故率はロケットよりも低く、事故がほとんど起こらない飛行機よりも死亡率は低いです。
また、NASAは高高度気球企業を宇宙ミッションの弾道飛行プロバイダとして位置付けています。
・岩谷技研社の実証実験
2022年に岩谷技研社が実施したいくつかの実験について紹介します。
現在は実際に2023年にサービスインするにあたり、安全性の確保と試験飛行を繰り返している段階です。取得特許数は12件であり、15件出願中です。
・今後について
今後は気球宇宙旅行を中心に打ち上げサービス+画像・映像データサービスを加えて、2028年には630億円の売上計画をしています。
また、宇宙遊覧のみならず、リモートセンシング気球や軌道投入気球(成層圏からの衛星打ち上げサービス)としての用途でも開発を進めています。
まとめ
今回は、北海道発スタートアップの代表的な4社のお話をお聞きしました。
どのサービスも北海道での生活経験や強みが生かされていると感じました!
今後のサービス拡大・進展が楽しみですね!
今後もドコモ・ベンチャーズでは毎週1回以上のペースで定期的にイベントを実施し、その内容を本noteでレポートしていきます!
引き続きイベントレポートを配信していきますので、乞うご期待ください!!
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