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10/11開催【ドコモベンチャーズセミナー】シリコンバレーが注目するエンタープライズテック最前線~企業のDXを促進するスタートアップと最新事例をご紹介~

皆さんこんにちは!ドコモ・ベンチャーズです。
今回は、2022年10月11日(木)に行ったイベント、

【ドコモベンチャーズセミナー】シリコンバレーが注目するエンタープライズテック最前線~企業のDXを促進するスタートアップと最新事例をご紹介~

についてレポートしていきたいと思います!

本イベントでは、エンタープライズテック特集として、NTTコミュニケーションズ社の小室様にご登壇いただきました。

  • 企業DXを推進する方

  • 現場で企業DXに悩みを抱えている担当者の方

  • 新規事業開発を担当される大企業の方

  • スタートアップへの投資や事業連携をご検討されている方

  • シリコンバレーのスタートアップとの協業に興味がある方

にぜひお読みいただきたい内容となっております!

■NTTコミュニケーションズ株式会社 イノベーションセンター技術戦略部門 担当部長 小室 智昭様

NTTコミュニケーションズ株式会社 小室 智昭様

<プロフィール>

2006年から2011年まで、5年間米国シリコンバレーで活動。
日本企業として初めてPlug and Play Tech Centerにイノベーション拠点を設立する。
帰国後、スタートアップ企業を中心としたビジネスデベロップメントを立ち上げ、Box、Watchdox、DudaMobile 、SOASTA、Inbenta、Netskope等とのビジネス立上げに従事。
2016年から米国シリコンバレーに2度目の赴任、現職に就任。
加えて、情報総合研究所の記者として、海外イベントやスタートアップ情報を発信中。

・NTTコミュニケーションズ株式会社の事業紹介


NTT Comの共創の仕組み

NTTコミュニケーションズ社では、シリコンバレーやグローバルなスタートアップと連携した、先進的なサービスやマーケットの創造に取り組んでいます。

主な事業内容は、スタートアップの発掘、シリコンバレー企業とのPoC、顧客のイノベーション支援、情報発信などです。年間でおよそ1000社のスタートアップと出会い、その中で100社ほどを日本に紹介しています。さらにその中から5社程度がPoCやPoBに進み、最終的に1、2社を実際のSI・サービス提供に繋げています。

今回は小室様から、魅力的なStartup情報を紹介していただきました!

・Protopia(プロトピア)社の事業紹介

Protopia社は、プライバシーを保ちながら、監視カメラなどのデータ分析を可能にする会社です。

日本でも、安全のため街中に監視カメラを置くべきかどうかの議論がなされています。しかし、監視カメラによる安全確保とプライバシーの問題の折り合いが難しく、決定的な映像監視ソリューションが浸透していないのが現状です。

また、企業が監視カメラなどのデータを提供する際、データ管理者とデータ分析者の間にも大きな溝があると言われています。データ管理者は、情報漏洩などの観点から、データをできるだけ外部に公開しない傾向があります。

情報漏洩に関して、通常であれば、データは情報提供の際に暗号化されます。しかし、データ分析者が情報を分析する際、情報を複合化しなければならず、その複合化されたデータがハッキングされてしまう、というケースが実際に存在しています。

こういったプライバシーの問題や、データ管理者と分析者間のデータの受け渡しに関する課題を解決するのが、Protopia社です。

Protopia社のホームページはこちら

・データの高度なノイズ化

Protopia社のノイズ化技術

Protopia社では、データ管理者が情報提供する際にノイズを埋め込む技術を提供しています。こうすることで、データのモデル自体を変えることなく、情報を分析することができます。一方向的な確率的データ変換により、データの精度への影響を最小限に抑えながら、データレベルでの攻撃対象領域を縮小することに成功しています。

この技術はいわゆる画像の匿名加工ライブラリの一種で、たとえば、地下鉄ホームや店舗で人をトラッキングする際に、Protopia社のモザイク技術で画像を隠しつつ、きちんと対象をトラッキングすることができます。また、工場や倉庫など、人以外が映らないことが望ましい場面の人流分析にも使うことが期待できるそうです。

さらに、Protopia社のモザイク技術は、一般的な画像圧縮技術と違って、ノイズが埋め込まれたデータや画像の復元が難しいという非可逆性を持っています。

コンテナ(仮想的に構築されたアプリ動作環境)や、一部のIoTデバイスなどがあれば、ノイズを埋め込みたい環境にProtopia社の処理技術を組み込むことができるので、特別なサーバーなどは必要ありません。

・Procyon(プロシオン)社の事業紹介

Procyon社は、ゼロ・パスワードな世界を目指す会社です。

現在、

・クラウドを管理するための技術が加速的に増加
・トークンの利用状況を一元的に可視化できるツールの不在
・管理者が認証後のトークンの利用履歴を把握することが不可能
・複数のクラウドアプリを利用する際の複数のトークンの使い分けが煩雑

などといった理由により、情報の管理はクラウドは無計画に拡大する一方で、それぞれのパスワードを覚えるのが困難になってきています。

Procyon社では、TPM(Trusted Platform Module)を活用して、以下のことを可能にします。

・プラットフォームの完全性をモニターし、OSやアプリケーションの改ざんを検知
・公開鍵証明書を用いた端末の個別識別、詐称困難な端末認証の実現
・データ(ストレージ)を暗号化し、不正に持ち出した情報の復元を制限

Procyon社のソリューション

Procyon社では、静的な情報管理の代わりに、常に承認・認証し続けるソリューションを提供します。

使い方は以下の通りです。

①エージェントをインストールする
②Procyon社が提供するクラウドアプリに、セキュアに接続するハブで一括管理

TPMを活用したプライベートキーを作成することで、簡単な操作でプラットフォームのオンとオフの切り替えが可能です。ハブでは、ユーザーとクラウドアプリを一括管理し、トークンやプライベートキーの利用状況の可視化などが行えます。

また、たとえばGoogle Chromeなどの拡張機能でパスワードを記憶させることができますが、Procyon社はプロセッサーから直接、トークンを都度生成するため、パスワード自体を記憶するわけではありません。

Procyon社のホームページはこちら

・Get Together社の事業紹介

最後に、Get Together社の事業紹介をしていただきました。

現在、多くの人が仕事やプライベートで、さまざまなメッセージアプリを使用しています。しかし、メッセージアプリには、チャットに埋もれて結論を忘れてしまったり、スケジュールの確保がきちんとできているか心配になったりするというデメリットもあります。

だからといって、大事な日程調整の度に、毎回上司や顧客にメールで通知や招待を送るのも、望ましいとはいえません。

そうした課題を解決するべく、Get Together社では、チャットからスケジューリング可能なソリューションを提供しています。

スケジューリングの仕組み

使い方は、

①”Get Together”アプリをインストールする
②スケジューリングしたい予定をメッセージに書き込む
③”Get Together”が自動的に最適なスケジュールを見つけ出す
④お互いの承認が取れたら、”Get Together”がGoogleまたはOutLookのカレンダー(2022年10月現在)に予定を書き込む

といった流れになっており、非常に簡単です。「Get Together」アプリがお互いのカレンダーから空き時間を見つけ出して自動で日程を提案するため、相手にカレンダー内の全てのスケジュールを見られることなく、お互いのプライバシーを守りながら日程調整ができます。

また、複数の候補日程がある場合は、依頼者が先に候補を選択できるようになっています。個人間のやり取りだけでなく、たとえば、美容院の予約等にも使えるそうです。

Get Together社のホームページはこちら

まとめ

今回は、エンタープライズテック最前線を走るスタートアップのお話をお聞きしました。エンタープライズテックでより便利で快適になった生活が楽しみですね!

今後もドコモ・ベンチャーズでは毎週1回以上のペースで定期的にイベントを実施し、その内容を本noteでレポートしていきます!

引き続きイベントレポートを配信していきますので、乞うご期待ください!!

>>今後のドコモ・ベンチャーズのイベントはこちら

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