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ドチャベン2022 受賞者インタビュー

2023年2月18日、秋田発の起業家育成プログラム「ドチャベン2022」のピッチイベントが終了しました。

秋田で油を売って暮らしたい
あえて飲まない、しらふ好き(ソーバーキュリアス)
目指すはご当地ピッツァ50種類!

今年も強烈なパンチラインが飛び交う中、金・銀・銅賞が決定。
これから本格的にはじまる秋田での暮らしと挑戦、応援していきましょう!

このnoteでは、個性あふれる各受賞者の物語をお届けいたします。
是非お読みいただけたら嬉しいです。

【金賞】小澤 瑞紀 / Mizuki Ozawa

未利用の畑を活用した
油糧用なたね・ひまわり種子の
栽培・収穫・イベント開催(五城目町)

<秋田にたどりつくまでの経緯>

大学卒業後は日本IBMに就職し、2年半営業として働いてきました。もともと海外に興味があり、海外の大学院に行こうと計画していて、地域やコミュニティ、循環について調べていたとき、五城目に出会いました。

人も自然も優しくて素敵な場所と思ったけど、その時は住むとは思っていませんでした。
ちょうど大学院受験までの間に時間があったので、五城目の地域ベンチャーで働いてみようと、一時的にやってきました。その後に大学院は落ちてしまったんですが、地域のおばあちゃん達、農家さん達、友人たちとの出会いの中で、ここに根を張って暮らしてみようと思うようになりました。一緒に楽しんでくれる師匠が近くにたくさんいたことや、暮らしと自然が近くにあり、その境界線を行き来できることが面白かったんです。

<事業プランについて>

五城目に移住してきた料理人と仲良くなり、一緒に活動するようになってから、浮かび上がってきたのが今回のプランです。地域のみんなと畑をやっていて、そのコミュニティに参加する中で、「油売って暮らしたくない?」という話に!
肩肘張らずに、みんながそれぞれの個性を活かし合って暮らしていく。そういう生き方をしてみたいと思いました。

思い浮かんでからは、地域のおばあちゃん達とのご縁から畑を借りられることになったり、菜の花を育てていた地元の人との出会いもあり、段々と、油を売って暮らすことが現実味を帯びてきました。

今後の活動

まずは何より、菜種を育てること。遊休農地を活用しながら、地域の人達と一緒にやっていきたいと思っています。
最初は県外のパートナーに油を絞っていただきつつ、ゆくゆくは搾油所を五城目につくることも構想中です。

また、一緒に活動する料理人と独自の商品もつくっていきながら、文字通り、油を売って暮らしていきたいです。

<暮らしで大切にしていること>

近くにいる人達との関係性を大切に、暮らしの中で共有する楽しい時間を過ごしていきたいです。
それから、「感じること」を大事にしたいと思っています。東京では桜が咲いたら春。こちらでは、雪が溶けてきて土の匂いがする、白鳥が飛んでいるなど、日々の様々な変化の中で、春の予感を感じられます。

事業をするうえではお金と向き合っていく必要はありますが、やみくもに規模を大きくしていくのでなく、一緒にやっていく地域の人たちとの関係性の中で、畑を増やしたり、商品をつくっていきたいです。生き物が育っていくような、ゆるやかな事業の成長の仕方を模索しながら進んでいきたいと思っています。


【銀賞】小林 明子 / Akiko Kobayashi

アルコールフリーのオリジナルドリンク専門店(秋田市)

<秋田にたどりつくまでの経緯>

秋田で育ち、大学を機に上京しました。学生時代からWE LOVE AKITA(ネオ県人会)に関わったりする中で、いつか秋田のために何かをしたいと思っていたのですが、まずは力をつけようと思い。
ドチャベンには第一回目から注目していたのですが、社会人10年目で、いよいよ挑戦してみようと思い、今年度のドチャベンにエントリーしました。

子どもが小学校にあがるタイミングで、子育ての場所としても、家族で新しい挑戦をはじめる場所としても、秋田に住みながらやってみようと決断しました。

<事業プランについて>

これまでの仕事でも関わっており、自分も好きなワインやお酒に関わることをやってみようと思いました。
出産を機にお酒を飲まない時期があり、ノンアルコールを飲むようになり、もっとこういうものがあったらよいなと感じていました。これから秋田への移住と並行して、アルコールフリーのオリジナルドリンク専門店を立ち上げていきます。

将来的には、秋田県内にある親戚の果樹農園(ぶどう・なし)など、地域の足元にある様々な資源も、今回のドリンク事業に絡めていきたいです。

<今後の活動>

まずは小さくはじめてみようと、五城目の朝市プラスや、亀の町up to youで出店してみながら、色んな人の声を聞いていきたいと思います。
現在は、ノンアルのサングリアやジントニックなどを施策し、近所のママさんたちに飲んでみていただいたりしています。それから、目玉商品の商品の試作も進めています。

小さな実験を繰り返しながら、次のステップではキッチンカーを購入したり、さらなる事業展開を進めていきたいです。

<暮らしで大切にしていること>

何よりも、人とのつながりを大切に。

自分にとっては昔、秋田にロールモデルがいなかったことが記憶に残っています。高校時代、秋田で働くイメージが全く持てなかったんです。次の世代に、秋田での子育てや働き方の一つのモデルを見せていきたい。楽しく働いている姿を、子どもたちにも見せていきたい。秋田をベースにしつつ、東京にも行き来しつつ、2拠点居住もしていきたいです。


【銅賞】三浦 翔悟 / Shogo Miura

生産者を応援!県内産食材を使用した「ご当地ピザ」の開発、販売(三種町)

<秋田にたどりつくまでの経緯>

地元の三種町で、家業で飲食店をやっていたんです。これをゆくゆくは継ぎたいと思っていたのですが、地域おこし協力隊の求人を見て、若いうちに飛び込んでみようと思い立ちました。

秋田を出てからは、デザイン系の大学を卒業後、木工会社での家具づくりを3年間。その後は食品メーカーの営業、企画提案を7年間やってきました。
三種町の地域おこし協力隊としては、まちの魅力PRとして、YoutubeとSNSの発信を担当しています。
これまでの多種多様な経験を土台に、協力隊の仕事で地域とのつながりもつくりながら、新たな食の事業を立ち上げていこうと思いました。

<事業プランについて>

実家のピザ屋は、現状は店内飲食のみの事業です。それだけでは規模に限界もあるため、冷凍ピザの通信販売を構想しました。
地元を盛り上げていきたい気持ちもあり、三種町ならではのピザ開発をはじめていきました。

両親が考えたじゅんさいピザからはじまり、三種町のほうれん草をつかった緑のマルゲリータ、白神アワビ茸とお花にんにくのピザ、かわい農場の豚を使ったピザなど。
食べていただいた方の反応がとてもよく、これは秋田県全体でも同じことができそうと思い、今回のご当地ピザを秋田全土でつくる事業プランへとつながっていきました。

現在は、地元の直売所での販売、ふるさと納税での販売からはじめていますが、これからは、自社WebサイトやECサイトもつくっていきたいと思っています。

<今後の活動>

2023年春からは、ECサイトも公開予定です。また、県内を巡って具材の発掘をして行く予定です。チーズや生地も秋田県産のものに置き換えていきたいです。羽後町のチーズ工房や、大潟村の小麦粉を生地につかってみたり。ピザの上に乗せる具材も、県内の生産者とのつながりをつくりながら連携していきたいです。
今年は三種町だけでなく、由利本荘市や北秋田市でもご当地ピザをつくりたいと計画中です。

<暮らしで大切にしていること>

新しい人との出会いにより、自分の世界観をひろげていきたいです。

フットワーク軽く各地に足を運び、新たな出会いや学び、イベントへの出店など、積極的に動いていくことで、人とのつながりをつくっていくことを大事にしていきたい。
秋田は人が少ないこともあり、人とつながりやすいし、一緒に成長していく仲間もつくりやすいと感じます。その地道な動きの積み重ねで、秋田を盛り上げていきたいです。

秋田にもどって来てみて、自ら起業したり仕事をつくってみようとしている人、新しいことに挑戦している人との出会いが格段に増えました。年齢も分野も異なりますが、いつも勇気をいただいています。

県北エリアにも面白い人達が増えているので、つながりの場として、月1で「窯バー」を開いてみようと企んでいます。

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