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今日は「水の日」。水の土木スーパースター大集合!


本日8月1日は「水の日」。
水道の水をそのまま飲める国は、世界でたった9か国。
もちろん、日本もその内のひとつ。
水資源に恵まれた日本ですが、恵みの享受とともに水害とも無縁ではいられません。治水、利水などで活躍した土木スーパースターをご紹介します。


出典:国土交通省(https://www.mlit.go.jp/mizukokudo/mizsei/mizukokudo_mizsei_fr2_000020.html)

お坊さんと利水

行基と空海(土木偉人かるた)

実は、水に関する土木事業にはお坊さんが大活躍しています。

一般的に、行基と空海はこんな感じ。
行基:飛鳥時代に、聖武天皇に依頼され、東大寺建立に協力。
空海:平安時代に、遣唐使で唐に渡り密教を学び、帰国後に真言宗を開いた。弘法大師。

土木的には、
行基:狭山池など全国約100か所の工事に携わる。寺院だけではなく、橋、道、池、溝、船着き場など。最初の日本地図も行基。
なかでも、狭山池は飛鳥時代から1400年の歴史を持つ日本最古のダム式ため池です。行基は改修工事に関係しています。
狭山池博物館は、安藤忠雄設計でかっこいいコンクリート建築を見たいあなたにもおススメ。エントランスの水の演出がいい!

行基図(出典:Wikipedia)

空海の土木スーパースター列伝は、こちら
空海は満濃池の改築をしています。私は2022年に初めて満濃池に訪れました。香川県をドライブすると、ため池が多数あることに驚きます。

世界かんがい施設遺産 満濃池

戦国武将の水との闘い

水を治めるものが、国を治めるといっても過言でもないほど、優れた戦国武将ほど水との闘いを制してきました。
『土木偉人かるた』にも、武田信玄、加藤清正、豊臣秀吉、徳川家康の4人の武将が収録されています。

戦国武将の土木偉人(土木偉人かるた)

加藤清正の土木スーパースター列伝はこちら
清正公(せいしょこ)さんと呼ばれ、熊本を中心に全国各地に加藤清正信仰があります。

清正公堂は、なんと横浜にも!

青山士と宮本武之輔コンビ

性格も正反対ながら、お互いに信頼関係にあり、信濃川補修工事を進めた2人。

青山士の土木スーパースター列伝はこちら
宮本武之輔の土木スーパースター列伝はこちら

青山士氏が記した信濃川補修工事竣工記念碑に、「人類の為め、国の為め」と刻まれた銘版には、万国共通語とされていたエスペラント語でも残されています。エスペラント語、なんだかかっこいい!

青山士と宮本武之助(土木偉人かるた)
大河津分水路(出典:大河津分水通水100周年HP)
信濃川補修工事竣工記念碑(出典:日本の川と災害)

沖野忠雄と岡崎文吉の論争

青山士と宮本武之輔の関係とは異なり、沖野忠雄と岡崎文吉は治水のあり方についてバチバチに対立しました。

近代治水の沖野と自然主義の岡崎(土木偉人かるた)

沖野は、フランスで近代河川工事を学び、淀川改修で大阪を洪水から救った他、国内外で100か所を超える河川の治水を手掛けた巨匠です。「工事の機械化の元祖」と呼ばれ、最新の理論と技術で近代治水を推し進めました。

一方、岡崎は、自然主義。河道を人工的に処理してもうまくいかないと近代治水のあり方を批判しました。北海道の地で、2人は「石狩川改修論争」をしたと伝えられます。

岡崎は、石狩川治水放水路を蛇行した川をできる限り維持しようと設計していたにも関わらず、急に本省に異動が決まり岡崎設計案は実現されませんでした。
異動は、当時の内務省技官であった沖野が岡崎案をつぶすためと伝えられています。

今では、岡崎の「自然主義」を再評価する動きがあります。
釧路川では、「過去に直線化された河川について、可能な限り蛇行した河川への復元を図るべきである」とし、蛇行する河川に復元する工事が行われました。

おわりに

8/1の水の日。
治水、利水などで活躍した土木スーパースターをご紹介しました。
今日から1週間は水の週間です。水に関する啓発行事が多数行なわれるそうです。
「水の日」応援大使はポケモンの『シャワーズ』!
シャワーズが各地に出現してるかも?


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