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映画「ベイビーブローカー」を観たんです

見ました。

日本を代表する映画監督・是枝裕和監督最新作。第75回カンヌ国際映画祭でソン・ガンホが主演男優賞を授賞し、作品自体もエキュメニカル審査員賞を受賞した。

エキュメニカルってキリスト教関係だよな…と思いつつ、改めてチェック!

エキュメニカル審査員賞(エキュメニカルしんさいんしょう、Prix du jury œcuménique)は、キリスト教関連の団体から贈られる賞で、カンヌ国際映画祭の独立部門のひとつ。1974年から授与されている。エキュメニカル審査員賞は、ロカルノ国際映画祭など他の映画祭にも設けられている。
wikipedia

やっぱり〜とスッキリしたところで本題。

是枝監督って韓国だけでなく、中国でも大人気。きっといろいろな中国の会社から同じように中国でお願いしますっていってる気がする。

さて、特に韓国語が話せるわけでない日本人監督が韓国で映画を撮影するとどうなるか?(正直、フランスで撮った前作「真実」は見てないので比較できないんですが、どうも見る気が起こらない。)

韓国語が話せるわけでもないって所がポイント。何故なら、韓国が大好きで、韓国映画が大好きで、韓国に住んで、韓国語も学んでってなると、もっと韓国映画がっぽくなると思う。しかし、この作品は俳優全員が韓国人で、韓国で撮影しているけれど、全く韓国映画っぽくなく、実に是枝作品だった

ゆっくりと静か。時に眠くなるほどに…。

キャストはすべて韓国俳優であり、撮影に先立って、是枝裕和監督は交流のある韓国のポン・ジュノ監督(是枝と同じくカンヌ国際映画祭で最高賞を『パラサイト 半地下の家族』で受賞)に助言されたという。「現場はソン・ガンホのペースで進む。彼に任せておけば、大丈夫だ」と。
https://bunshun.jp/articles/-/55305?page=1

わたしは是枝監督の文春で答えているこのインタビューが好きだ。ソン・ガンホは韓国を代表する俳優であり、誰もが彼の人柄を含めてアニキとして尊敬している。わたしは個人的には知らないけれど、知っている人は皆彼のことが大好きだ。

彼は役柄からとてもフレンドリーでフランクな印象を受ける。そして、このインタビューでの是枝監督の言葉により、ソン・ガンホと言う俳優が如何に演技に厳しく、見る目を持っているのがわかる。そして、ある意味とても韓国的なアニキ。笑 言いたい事は一応言うぜ!

是枝監督は彼のアドバイス?要求?コメント?を7割方聞いたと言っているが、頑固な監督なら「何を!俺の芸術性が!!」とか怒りそうなのだが、是枝監督は試した上で7割も聞いたと言うではないか!きっと、監督は呆れつつ、怒るところもありつつ、ソン・ガンホ兄貴とのキャッチボールを楽しんでいたのではないかと想像した。そして、結果出来上がった作品は是枝作品そのもの。勿論、そうなのだけれど、ソン・ガンホは監督が求めるものを十分に理解していて、演技に対して俯瞰で見る目も持っているって事なのかな…と。だからといって、演出力があるかどうかは別だと思っているけれどね。

とても面白いインタビューでした。

さて、映画自体はどうか?

残念ながら、わたしは「万引き家族」ほどではなかったかな?ってのが感想。決して悪くはない。何か物足りなかった。日本映画にありがちなんだけれど…。大絶賛された「ドライブ・マイ・カー」も正直そんな感じだったな…。

#映画感想文
#ベイビーブローカー
#是枝裕和監督

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