映画「エルヴィス」を観たんです
わたしが子供の頃、地上波で毎晩のように映画が放送されていました。週末は昼間から。まだ衛星放送もケーブルテレビもインターネットもありません。地上波でです。
そして、この映画でも言われていますが、
という事らしいが、
当時、エルヴィス・プレスリーのミュージカル映画が数多く何回も放送されていた。何度も言うが、地上波で。
子供時代のわたしは彼の歌う音楽と共に映画を非常に楽しんだ。とても陽気で明るく、憧れのアメリカを象徴しているようだった。
そして、わたしにとって、次なるエルヴィス・プレスリーの印象は「ドーナッツ」だ。改めて知ったのだが、彼が死んだのは42歳だという。何という若さ…。1973年だそうだ。
ん?と言う事は、わたしは彼の死後にテレビで彼の映画を見ていたのかな?
非常に曖昧…。まあいっか…。そこ重要じゃないし。
彼の死因はドーナッツの食べ過ぎによる肥満だと当時まことしやかに報道されていた。
もちろん肥満によると言うのも間違いでないと思うが、死因は別にあったようだ。
映画でも描かれているが、彼にコンサートを続けさせるために、マネージャーのトム・パーカー大佐が主治医に睡眠薬など処方薬を多飲させていて、その間違った処方により亡くなったのが真相のようだ。
彼の娘リサ=マリーが一時期結婚したマイケル・ジャクソンもまた処方薬の誤用により亡くなってしまったというから、アメリカのショウビズの大きな暗闇を象徴している気がする。
さて、映画の方だが、ミュージカルの巨匠 バズ・ラーマンが
絢爛豪華に派手派手ベタベタな感じでエルヴィス・プレスリーの生涯
と
詐欺師で強欲なマネージャーのトム・パーカー大佐との葛藤
を、エルヴィスの名曲の数々と共に描いている。
とにかく歌だ!エルヴィスと言えば歌!
わたしはエルヴィス・プレスリーの歌が好きだけれど、あまり知らない。
黒人の音楽と白人の音楽の融合
だったなんてことも知らなかった。ただただ、色艶のある声が魅力的で、ノリが良くて…。こんな歴史的意味があるとは。その辺の事なんかも映画では描かれているので、興味深かった。子供の頃、貧乏で黒人地域に住む彼は黒人の子供たちに混じって黒人音楽にハマる様子はとても興味深い。何しろ1940〜50年代のアメリカ南部だ。
彼は派手好きな肥った歌のうまいおじさんってだけじゃなくて、生まれながらのロックンローラーだったわけだ。
今回、エルヴィス・プレスリーを演じたのはオースティン・バトラーと言う30歳の俳優。最近、とんと欧米映画に疎くなっているわたしは残念ながら彼のことを知らなかった。とにかく声が良い!演技によるのだろうが、ベタベタなセクシーさを出しまくっていた。そんな彼のインタビュー記事があったので貼っておく。
当時のアメリカ人女子は、エルヴィスが腰を振って歌うだけで失神したとかしないとか…。まあ、現在の流行とは違う気がするが、今でも彼のようなスターが現れたら人気を博すのか?見てみたい気もする。
何しろ、わたしはK-POPや日本のアイドルに代表されるような大人数グループに疑問を感じている。
きっといると思う。ひとりで戦える、カリスマを持つスターが。
日本にも以前はいたと思うのだ。そう言う歌手が。スターが。もちろん、男性で言うなら米津玄師やら藤井風やら福山雅治やら平井堅やら、他にもKingGnuとかいるけれどね、歌のうまくてカリスマのある歌手は。でも、なんか違うんだよね、種類が。アイドルって事かな…。やたらと大人数ばかりで、男も女も…。どうなのよ?ってずっと思っているわけです。また話が脱線してしまった。話を映画に戻します。エルヴィスの歌です。
確かにオースティン・バトラーの声は良い!でも、エルヴィスの歌なのに…って誰もが思うらしい。監督がインタビューで答えている。
なるほどね!後半は融合させちゃったんだ…ってすごくないですか?さすが、現代だからできるテクノロジーって感じですな。そう考えると、さすがエルヴィスなんですよ。亡くなる直前のコンサートで、もはや歩くだけで息が切れてるのに、ピアノを弾きながら歌い出すと、その声は全くかすれず、色艶があって、伸びがあって…。映画のラストの声は彼自身でした。YouTubeにも実際の映像が残っているので、映画を観た後に、それを見ると涙ものです。酷使された身体と精神。それでも、ステージの上では輝いていたかと思うと…。涙が出ます。
最後に言いたいことがある。今回、字幕の入れ方、何で全部を横で入れたんだろう?地名やら年代は縦で良かったんじゃない?セリフと重なると、もう文字量多すぎ!見にくい見にくい。地名とか年代とか字幕無くても良いぐらい。やっぱり初日前に再考すべきだったんじゃないかなあ…。字幕のない国の人が何と言っているかは見ていないんだけれど、この字幕の入れ方で映画の賛否を下げた気がする。ちょっと散漫な感じ…。
でもね、
エルヴィス・プレスリーの歌はサイコーでした。
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