見出し画像

ちーちゃん流 新しい自分の見つけ方 事後報告

1.スウェーデンのこと

私は、2019年の8月から2020年の6月までスウェーデンのエルンシェルツビックにある現地の高校に留学していた。

画像1


2.自分探しの旅としての高校留学

画像5


私は、高校2年生の3学期になっても、まだ進路が決まっていなかった。そのまま、なんとなく大学を選んで進学したくなかったので人生観を覆すような体験を求めて、スウェーデンに留学することにした。高校3年生での留学になるので、大学進学が遅れることや入試制度のことなど不安は沢山あった。また、はじめは大学進学のことを考え英語圏 に留学しようと思っていた。けれど、実際にその国で暮らし、自分の道を築くための一歩を踏み出したいなら、言語に捉われず、社会的・教育的に興味深いスウェーデンに行こうと思い切って決めた。スウェーデンについては 詳しく知らなかったけれど、行ってみればわかるだろうという冒険心、好奇心が決めてとなった。

3.学んだこと

「Lagom=中庸」の精神
Lagomとは、スウェーデン語で中庸という意味で、スウェーデン社会にある「多すぎせず、少なすぎず、自分自身にとってバランスの良い具合を見つけること」という考え方を表す言葉。語源は、ヴァイキングたちが使っていた「laget om=仲間と分かち合う」という言葉である。例えば、みんなでお酒を回し飲みするとき、「ラーゴム」は全員が同じ量を飲むのではなくそれぞれがちょうどいい量を飲むことで、少なくても十分な人の分を多め飲みたい人がもらう。それぞれにとっての「ちょうどいい」を尊重することで、最終的に全体としてもバランスが取れた状態になる。

*『LAGOM “私にとって、ちょうどいい”―スウェーデンの幸せ哲学』


乗り降り自由!「途中下車ができる社会」
スウェーデンについてのYouTube(*)を観ていたときに見つけた表現。これは正にスウェーデン社会らしい表現。
大学まで教育費が無償なスウェーデンでは、高校卒業後にすぐに大学進学するのではなく、1年間旅に行く人もいれば、一度就職して何年か働いた後で自分の必要なスキルや新たな職を得るために大学に通う人などざまざま。また、一つの職に長年勤めるほうが珍しく、ほとんどの人が転職を経験。
日本では、小学校から大学、就職から退職というレールに一度乗ってしまえば、降りないほうが良いという感覚がある。けれどスウェーデンでは、特に高校卒業以降の人生は個人個人が自由にデザインでき、もちろん「途中下車」もできる。

*スウェーデン社会入門


4.辛かったこと

画像6

勉強で夜中2時まで課題に追われる毎日だったこと

インターナショナルクラスに通っていたので課題は全て英語。今まで2000字の英語のエッセイなんて書いたこともなかったし、同時期に5本ほどエッセイの課題が出て消化してゆくのが大変だった。早くスウェーデン語も習得したかったけれど、学校のためには英語を必死で勉強しなくてはならず、とにかく時間の使い方が課題だった。

本当に仲の良い親友ができるまでに8ヶ月かかったこと

インターナショナルクラスといえども、基本的にはみんなスウェーデン語で会話していたので会話になかなか参加していくことができなかった。最後にはクラスメイトみんなと仲良くなることができたけれど、はじめからもっとスウェーデン語の勉強をがんばったり沢山話しかけていけばよかったなと思ったり。

画像7


5.面白かったこと 

クリスマスイブにドナルドダックを家族で観る伝統(スウェーデンバージョンの紅白歌合戦的な感覚)

画像3


12月24日の15:00から一時間、どこの家庭に電話してもだいたい出ない。なぜかと言うと子どもも親もおばあちゃんおじいちゃんも、みんなで1959年から続くドナルドダックの番組を見ているから。ほぼ、毎年内容は一緒。



バス停では1.5m間隔、パーティーでは抱きついたり踊ったり

画像2

https://www.memecenter.com/fun/1359169/swedes-will-know
基本的にシャイなスウェーデンの人はパーソナルスペースをめちゃめちゃ大切にする。
最低1.5mは他人と空けて立つなど、コロナ前からしっかりソーシャルディスタンス!!
でも、パーティーでは別人のように…
話したこともない子がいきなり抱きついて来たり、ガチで踊り出したり、一気に人格が変わる。
普段口数が少ない子もすごくフレンドリーに!次の日には通常運転だけど…



学校の時間割が自由

スウェーデンの高校は先生も生徒も自由度が高い。学校が一限だけで終わっちゃう、なんてことも。
課題は基本的にレポートやセミナー形式。だから準備期間になると教室にいなくてもいい。

画像7


6.ちーちゃんから見た日本

素晴らしいのは、微細な所まで気を使うことができる精神性があるところ。日本の便利さや技術の高さ、場の和ませ方は、日本で生まれ育った人なら自然に習得している素晴らしいスキルだと思う。
課題点は、政治、教育、暮らしが分けて考えられてしまっていること。私たちの暮らしを支えるのが政治で、身の回りのことや社会について理解して生かしてゆくのを可能にするのが教育。でも、日常にこれらが直結していることを実感するのは難しい。忙しい日々のなかで、そういう機会や時間を持てないのが問題だと思う。
日本の教育は知識の面でとても充実しているから、それを日常の中で生かしてみる機会を持てたら生きた学びに還元することができるんじゃないか。


7.これから留学する人やこれを読んでくれた人へのメッセージ

「勇気は一瞬、後悔は一生」
これは、留学中に妹から電話で何度も言われていた言葉です。
ちょっとした勇気が自分を変えることってたくさんあると思います。最初に海に浸かるときやバンジーするときと一緒で、自分でグッと一歩踏み出す勇気が絶対最高の結果を出します。
妥協は絶対もったいない!これが私のモットーです。10年後も1年後もそうだけど、1秒後だって何が起きるかわからない未来だから。

私が留学中に出会った面白い本を載せておくので読んでみてください!

8. おすすめの本

・暴政  20世紀の歴史に学ぶ20のレッスン

トランプ大統領が当選した後に出版された、20世紀をどう生きてゆけば良いのかを20個の項目に分けて分かりやすく教えてくれる本です。


・パープルハイビスカス

英語の本です。ナイジェリアの裕福な家庭で育つ女の子のお話です。宗教、政治、恋愛、ポスト植民地支配など興味深いテーマ満載です!


・ホモサピエンス

世界史から現代史、さらには未来までを様々な視点から学ぶことができます。こんな世界史の学び方があったんだ!と夢中になれます。


・ライフ> 人間が知らない生き方 *小学生にもおすすめ

マンガで読んでいて楽しいです。例えば、ペンギン達は餌を取りに海に潜るとき先頭の一匹を蹴落としてシャチがいないか確認するそうです。多くのために犠牲になるか、一番餌を取れるか。


・宇宙兄弟*マンガ

→頑張ればなんでもできる気がする!

本ではないけど
「The danger of a single story」TEDtalk by Chimamanda Zagozi Adichie」
固定観念ほど危なくてもったいない物はない。一つのものをいろんな視点からみることでより学びが創造的で面白くなる。


最後に、私が帰国してから作成したレポートを載せておきます。

興味があればぜひ読んでみてください!

SNSも開設したのでぜひ、ご覧ください。

他にも、いろんなイベントをしていくのでアップデートしてゆきます!

Twitter

instagram


Facebook


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?