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株式投資における有効なファクター(アノマリー)について

◆はじめに◆

株式投資において,一体どのような指標を用いて投資すればいいのか,判断に悩むことも少なくありません.

一般的な株式投資について論じた雑誌や一般人が書いた投資本などは誤りも多く,実際にはその通りに投資をしても期待値がマイナスであることも少なくありません.

そこで,今回は,過去に発表された論文などから,実際に株式市場において有効性が認められているファクターについてまとめてみたいと思います.

なお,ファクターは一般的には"アノマリー"と同様の意味で使われることが多いです.

さて,株価は配当や収益,過去の株価,時価総額など銘柄特有のさまざまな属性情報に基づくファクターによって変動するといわれています¹⁾。

では,実際にどのようなファクターが株式投資においてリターンに関係しているのでしょうか?

実際に証明されているものを紹介していきたいと思います.


◆これまでに公表されたファクターの数◆

下の図は文献1からの引用です.

これを見ると,これまでに公表されたファクターは400程度あることがわかります.

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◆有効なファクターについてまずはまとめてみる◆

まずは,これまでに発表されたものの中から,有名なものを一覧にしてまとめてみようと思います²⁾.その後で,それらのファクターについて詳しく解説していきます.

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