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時代の変遷と音楽の在り方

私、ポルノグラフィティがとても好きなんですけど(note2回目の投稿にして早くも自分の一番好きなものをお伝えしてしまった)
先日、彼らのおよそ2年ぶりの新曲が発売して、我が家にも届いた(私はオタクなので、たくさん届いた)

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そして、私がここ数年ずっとやりたかった、自分が大人になったことや時代が進化したことによって長らくやっていなかった「歌詞カードを見ながら新曲のCDを聴く」を久しぶりやってみた。

なんだろう、この、コレジャナイ感は。

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当たり前だが、楽曲に対する感想では勿論ない(そんな感想言えるわけがない。こんな素晴らしい曲たちを。)

昔、自分がすごく好きな時間だった「歌詞カードを見ながら新曲のCDを聴く」とは明らかに何かが違っていた。


ポルノを好きになったのは高校生の時。中学生の時は、浜崎あゆみが好きだった(今でも普通に好き)
新曲が出るとなれば、学校帰りにいつもよりちょっと浮かれたって自転車を漕いでCDショップに寄り、新曲を大事に鞄に入れて帰ってきた。
中学生の頃なんかは、部活が終わって家に帰ってきてから、時期によってはもう日が暮れていても自転車を走らせて買いに行った。
その日の朝からのワクワク感たるや。朝からじゃない、前日。いやもっと前からでも。とにかく新曲が手に入るということが嬉しかった。今と違って発売前にネットで聴けたりなんてことはなかったし、そもそも我が家はネット環境が整ってる家でもなかった。新曲フルコーラスを聴くには「手に入れる」しかなかった。

買った後もワクワクはしばらく続く。歌詞カードを見ながら新曲のCDを聴き終わるまで。

私の中では、新曲というのは単なる「新しい曲」ではなくて、ジャケット写真や歌詞カードの文字や体裁を含めての「新曲」であり「CD」だと思っている節がある。曲の世界観やメッセージがその「新曲CD」全てに詰まっているのではと。
それを耳で聴いて、目で捉える時間がとても好きだった。
CDデッキから曲が流れて、歌詞を目で追っていくあの時間が。


きっと大学生くらいまでは、そういう時間の過ごし方をした気がする。学生は、お金は無いけど時間はあるから。
でも、私も今や立派な社会の駒だ。お金はあるけど時間は無い。(私の場合はお金も無い)
まず、仕事帰りに「買いに行く」行為がなかなか難しいものがある。その時の自分のコンディションにもよったりするが、なぜだろう、なんか難しい。
でも時代は進化を遂げた。注文すれば、発売日には届けてくれる。なんなら発売日前日に届けてくれる。自転車を漕いで買いに行かなくてもいいのだ。(今買いに行くとなればさすがに車で行くが)
そして、わざわざCDをMDに入れたりしなくていいのだ。今はPCに取り込んでぽちぽちっとしてしまえばウォークマンにもスマホにも入れられる。
だし、もはやCDを買わなくても「サブスクリプション」なんていうものが存在する時代だ。配信が主流の時代なのである。時は令和。
あの頃の高揚感を持ちながら「買いに行く」ことがなくなってしまい、曲を聴くにあたって「歌詞カードを見る」ことがなくなってしまった。

そしてそんな時代だ。一般人にも手に入れられる、音楽を聴くことに特化した再生機器はすっかり鳴りを潜めてしまった気がする。
事実、我が家にはそのような再生機器が今はない。あれ、どこにいっちゃったんだろう?まあ、あったところで十何年も前のものだから、そこまで良い音質ではないのかもしれないが。
それでもきっと、PCのスピーカーから流れる音楽よりはそういった機器のほうが「音楽」を感じられるのではないかと思ってしまう。

別に、「歌詞カードを見ながら新曲のCDを聴く」のが物理的に出来なくなったわけではない。まあ、何かと理由をつけてやっていないだけかもしれないが、それでもあの頃やったそれとは、やっぱり何かが違うのだ。ワクワク感の始まりから終わりまで、あの頃と同じ感じ方ではなかった。
時代のせいにもしたくないし、自分が大人になったせいにもしたくはないけど。

およそ2年ぶりの新曲が手に入ったのはとても嬉しかったけど、なんだか勝手に切なさを感じてしまった。
歳をとるってこういうことか。
でも、音楽の存在意義は、今も昔も変わらないよなぁ、とは思ったり。



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前回投稿した、はじめましてのnote、自分が思っていたよりはるかに多くの「スキ」を頂いてしまって、めちゃくちゃビビり倒しております。身内からの「スキ」で、3つくらい来たら、見てもらえたんだ〜嬉しいな〜くらいの心持ちでいたので…恐縮です…ありがとうございます。
ポルノさんの「テーマソング」ライブで号泣間違いないだろうと思うくらい良い曲ですよね。



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