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新メンバーのご紹介|角屋魁周

2021年12月1日付にて、新メンバー角屋魁周さんがDNXにジョインしました。

角屋さんは、大学卒業後KPMGあずさ監査法人に入社。製造業を中心に上場企業の会計監査・内部統制監査や、多業種のスタートアップの監査、上場準備支援や財務調査業務に従事されてきた社会人5年目の若きホープ。今回は、ファンドが次々と新組成され、ファイナンス・監査領域の業務が拡大するDNXのファイナンスチームに、Finance Senior Associateとしてご参画いただきました。

監査法人で培われた確かなファイナンス知見と細やかな対応能力で、チームとファンド運営を力強く支えてくださることを、チーム一同とても嬉しく歓迎しています。

今回は、角屋さんのこれまでのお仕事のお話と、今回のキャリアチェンジに対する想いなどを伺いました。

角屋魁周
大学卒業後、KPMGあずさ監査法人に入社。製造業を中心とした上場企業の会計監査・内部統制監査をはじめ、衛星開発・情報通信・不動産など、多業種のスタートアップの監査、上場準備支援、財務調査業務に従事。2021年12月、DNX Venturesに参画。
慶應義塾大学経済学部卒、公認会計士


こんにちは。2021年12月にDNX のFinanceチームにジョインしました角屋です。
前職では、監査法人にて上場会社の法定監査業務はじめ、上場準備中のスタートアップの監査、上場準備支援、ショートレビューといった業務に従事していました。また、週末には書道や盆栽などに没頭する時間を楽しむ趣味人でもあります。

DNXとの出会いは今年の夏。日米に拠点を持つVCのFinanceチームで仕事をしてみませんか–––。そんな一通のオファーを受け取ったことがきっかけでした。当時DNXについて全くの無知だった私は、このチームとVC業界について多くを調べ、考えれば考えるほどに、次の挑戦の場としてこの上ない環境なのではないかと感じ応募。ご縁あって参画させていただくこととなりました。そこに至った経緯や思いを、趣味の話と織り交ぜながらお伝えできればと思います。


木を知り、DNXを知る

ある初夏の土曜日、私は平日に枝葉が成長した盆栽の手入れをしていました。趣味は色々とあるのですが、何か一つの事に無我夢中で没頭したり、手を動かしながら様々思考を巡らす時間はとても楽しいものです。また、そんな時間を過ごしていると、一見何の脈絡も無い事柄に関する思索が深まることもあります。
今年の春先以降、如何に木を元気に育てるか試行錯誤している中で、自分の中でいくつか発見がありました。それは、①木の健康維持は、今ある枝・葉の健康保全がまず肝要である ②今ある枝が元気でも、新芽の芽吹きが止まるとやがて枯れるという2つの事実です。すなわち、すでに成長した枝葉と新芽というのは、一方で水分や栄養を取り合う関係性ではありながらも、木の永続性を踏まえると相互に欠かすことのできない存在なのです。

話が飛躍するようですが、これは経済という文脈にも当てはまるのではないか、というのが私の考えです。競争力の高い既存企業の繁栄と、新興スタートアップの成長、「一方が重要」ではなく、健全な経済成長には両者が不可欠なのではないか。そして、それを同時に達成できるビジネスは存在するのだろうか、という疑問も頭にありました。

そんな漠然とした考えを持っていた中で出会ったのが、DNXでした。VCとして有望な起業家・スタートアップに投資し成長をサポートすると同時に、LPたる大企業様に対しては、投資リターンのみならず戦略的リターンもお返しし、オープンイノベーションを促進する。これはひいては、経済全体の競争力向上に繋がるのではないか。DNXの取り組みに強く共感し、自分の力を尽くしたいという思いが、今回DNXにジョインした大きな理由の一つです。

多様性で磨かれる、という発見

DNXで働いてみたいと思ったもう一つの決め手は、チームです。
私は日本生まれの日本育ち、十代の時分は、留学生に囲まれると石のように固まっているような人間でした。そんな自分が大学生活の後半戦で、留学生向けの授業履修や1年間の留学を経て得たものは、全く異なる価値観・カルチャーを持つ人々との会話や議論を通じて、自分の思考がブラッシュアップされていく感覚でした。その頃から、“多様性”(一語で言い表すのはやや語弊がありますが)のあるチームで働きたいと考えるようになりました。

これはまた、私が15年間親しんでいる書道で得た学びとも相通じるものがあります。後世から見て優れた多くの書家は、古典技法を高いレベルで会得しながらも特定の表現に傾倒しすぎず、他の流派や絵画、前衛芸術といった他の領域から、その美的エッセンスを取り入れ、常に新しい表現を模索した人たちでした。

翻って自らのキャリアを考えたとき、長く活躍するには自分自身をアップデートし続けることが大切で、それは単に独学で知識を身につけるということではなく、異なる思考軸を持つ他者との対話を通じて獲得されていくものではないか、と捉えています。

DNXチームは、多様な国籍、生い立ち、専門性を有するメンバーが揃っています。このチームに入ってまだ2週間ほどですが、会議に参加する中で特に印象的なのは、職位や経験に関わらず、各メンバーが異なる視点から忌憚なく意見を交わしていること。そして、そのオープンな議論の土台には、お互いへの深い信頼とリスペクトがあるのだ、という点です。まさしく多様性で相互に磨き合う、理想としていたチーム像そのものでした。


最後に − Financeチームとして、VCの一員として

投資家からお金を預かって運営される企業にとってAccountability(説明責任)は、Fiduciary duty(受託者責任)と並ぶ重要な責任の一つであり、Financeチームとしてもこの責務を果たしていくこととなります。

この10年で、日本のスタートアップエコシステムは急速な進展を遂げてきたと言われます。今後更なる発展のためには、その主役たる起業家・スタートアップの成長性が要であることは間違いありませんが、同時にLPとの橋渡しをするVCが、大企業ひいては社会から信頼される存在であることも欠かせない要素だと考えています。

DNX自身もまた、より成熟したVCを目指す「スタートアップ」です。Financeチームとして求められる役割は多岐にわたりますが、まずはAccountabilityを果たし「信頼される組織作り」に尽力することで、スタートアップエコシステムの持続的な発展に微力ながら貢献していきたいと思っています。


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