見出し画像

トビタテ留学JAPAN!という素晴らしいプロジェクトとその不足点

どうも、西出です。
僕はフィリピンのIT企業で仕事をしていて、フィリピンには多くの英語留学生が来ています。
僕たちもフィリピンでは多国籍生徒を迎えるTechスクールを運営していて、最近は日本から英語留学のために学生を送り込んでいる大学の教授の方に訪問など頂くことが増えています。

そんな中、最近とある大学の教授の方と話している中で、ふと自分の中でトピック化した「トビタテ留学JAPAN!という素晴らしいプロジェクト自体について」と、「トビタテに関して感じてしまうある種の不足点」について、メモがてら綴っておきたいと思います。

日本人が本当にガラパゴス化・魅力的じゃない国になってちゃってるかもしれない問題

私自身が働いている会社が多国籍なIT開発会社で、ベトナム人やバングラデシュ人、フィリピン人、カンボジア人、ナイジェリア人など、途上国の人を中心に1000人以上で活動しています。
そんな中で仕事をしていていつも感じるのが、「途上国の人材の優秀さ」です。

特に私が共に仕事をしているフィリピン人は、普通に日本のトップレベルベンチャーで働けるだけのエンジニアリング能力を持ちながら、英語力は世界のどこで働くこともできるというような人材だったり、Forbesが選ぶUnder30の起業家に選ばれたニューヨークのスタートアップの開発を個人で受託しているエンジニアが居たりなど、正直グローバルなスケールで見れば、日本人より圧倒的にマーケットバリューが高いという人材も多々居ると思います。

そんな中で、昨年末(2017年末)に下記のような調査結果が出てきました。一言で言うと、「外国人の優秀層にとって、日本はアジアで最も働きたくない国だ」という話もありました。

実際に私たちが途上国の優秀人材と働いている中で感じている肌感や、実際にマクロなリサーチ結果の一つとして、日本という国自体の魅力自体が、圧倒的に低下している現状があるのではないかと感じています。


トビタテ留学JAPANの素晴らしさ。

上記のような社会背景の中で、文科省主導で動いている「トビタテ!留学JAPAN」というプロジェクトは素晴らしいプロジェクトだなと思っています。

今後国境などのような既存の境界が弱まり、テクノロジーによる社会の変化や再設計のスピードが上がっていく、「グローバルな不確実性」と「テクノロジーによる圧倒的な変化のスピード」が社会を覆っていく中で、「留学を支援する」ということによって、日本から世界に対して開かれた価値観を持った若手人材を増やしていくことは、非常に価値が高いことだからです。
※ 下記の「留学のメリット」のページによくまとまっています。

実際にトビタテの制度を使って現在弊社のインターンに来てくれている学生さんも、

・自分自身の力で途上国などの貧困問題を解決したい
・既に大学1年・2年の間にNPOなどでの海外インターンを経験
・より根本的な問題解決のためにはビジネスとして回るサステナブルなモデルを考える必要がある
・IT企業として人材育成やJICAプロジェクトを引き継いだ経験のあるフランジアでのインターンへチャレンジ
・自分自身がITスキルを高めながら、ビジネスとして回るIT教育の仕組みについて模索

というような素晴らしい想いとモチベーションで来てくれている学生さんがいらっしゃいます。

このような意欲と行動力を持った学生が海外でチャレンジする経験を積める機会を提供しているトビタテのような制度は、非常に価値があるものだと思っています。


トビタテというプロジェクトへ感じるギリギリの不足点

そんな素晴らしいトビタテなのですが、私が感じるギリギリの不足点が1点あります。

それは、「高校に在学している」「大学に在学している」という学生でなければ、奨学金の給付対象にならないということです。

世の中に流されて普通にとりあえず大学に行く代わりに、ある種の専門学校に行くようなノリで、弊社が提供する海外でのTechスクールで「英語×グローバルで活躍できるITパーソンとなる」というキャリアを目指す。そしてそのまま、「実務経験を多国籍な環境で積みあげてキャリア形成していく」というようなキャリアも、今後増えても良いのではないかと思っています。

より現実的に、角川N高校にリモートで通学しながら、弊社のようなグローバルIT企業のプログラミングコースを受講したり、海外IT企業のインターンで働いていたり、というような、一般常識から外れてチャレンジするような若者が日本からもっと増えていくことも、より日本という国の多様性とチャレンジ精神を向上させるにあたっては重要なのではないか、などと思ったりもします。

もちろん、そのような経済圏を公的機関がサポートするだけではなく、CampfireやPolcaなどのようなクラウドファンディングやフレンドファンディングのようなサービスがサポートして、新たな経済圏が生まれ、それらがオルタナティブなキャリアをサポートするツールとなっていくということも想像できますし、実際に起こっている動きの一つだな、と思います。

とはいえ、何かもっと「尖ったチャレンジをする」という学生の中には、「ミネルヴァ大学」のような大学を志向する人も増えると思いますし、「ミネルヴァ大学へ行くのは大変だから、多国籍・多文化環境でのTech系専門学校として弊社のTechスクールへ進学する」というオプションもあっても良いのではないか、と思うわけです。

何かそういう、「学生という肩書などを持たずしてグローバルチャレンジをしたいという若者のキャリアを支援する」という仕組みも、あってもよいなと思いますし、作っていければなと思っています。



私たちの留学形式のテックスクールも、一般常識の範囲から外れて世界でもっとチャレンジをしたい若い人が、もっとチャレンジしやすい新たなキャリアパスのための一つの選択肢となっていければ良いな、と思いながら運営しています。
ぜひ今後世界で早くからチャレンジしたいという方が居ましたら、ひとまずトビタテという素晴らしい制度を利用して、弊社海外Techスクールへの参加も検討しみてください。

弊社のTechスクール事業詳細はこちら↓


私の管理するテックスクールは、未来を担う人材育成をしたいと考え、私設奨学金として受講生へ割引をしたいと考えています。 もし記事を読んでサポート頂けますと、弊社スクールを検討する学生への奨学金としてプールし、還元していきます。小額でもぜひ、サポート頂けますと幸いです。