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【11月LDLバディ対談】日本自然観光の将来について考えてみた〜バディ花谷泰広さん〜

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11月のバディ対談は花谷泰広さんです。登山家と言うこともあり、公式サイト、wikiもある凄い方です。

事前情報がすごくて対談前は恐縮してしまっていたのですが、花谷さんはとても話やすくあっという間に2時間を超えてしまいました。

■ 花谷さんってどんな人?

花谷さんは30代に登山ガイドとしてご活躍されていらっしゃいました。公式ホームページを見ると、凄すぎてびっくりです。

1996年にラトナチュリ峰(ネパール・7035m)に初登頂。以来、世界各地で登山を実践。2012年にキャシャール峰(ネパール・6770m)南ピラー初登攀で、ピオレドール賞を受賞。

登山家|花谷泰広|公式サイトより

40代になって山小屋の管理を行っているそうです。甲斐駒ヶ岳七丈小屋は冬季営業で、馬の背ヒュッテは通年営業とのことです。

八ヶ岳と言えば、私が観光協会で働いていた際にDMOに携わっていた当時、日本を代表するDMOのひとつである八ヶ岳ツーリズムマネジメントを思い出しました。花谷さんは何かお手伝いされているのかを伺った所、山岳に関する事業に関して携わっているとおっしゃっていました。やはりプレイヤーにプロジェクトを持ってもらう八ヶ岳DMOはすごいなと改めて思いました。

■ 山岳観光の難しさ

私自身がみなかみ町出身で谷川岳があり、多くの登山ファンがいらっしゃいます。ただ、登山と物見雄山は別物であるようにも思っていたので花谷さんともこの話題で盛り上がりました。
南アルプスは北アルプスほどの人気はないとおっしゃっていました。確かに北アルプスの白馬や上高地などブランド化された場所があるからなんだろうと思いました。南アルプスと言えば、サントリーの「南アルプス天然水」が長期に渡って「南アルプス」を冠にしたプロモーション展開を行っているので、山よりも水のイメージが強いことも影響しているのではないかなと思いました。

■ 日本での自然観光をどう差別化するのか?

日本を見回すと自然環境を観光コンテンツにしているエリアはなかなか難しい。エコパーク、ジオパークなどなどその地がユネスコを通じて世界に認められた場所であることは理解できても、非日常、異日常を求めている人たちにとっては、日本の都市や地方が同様の景色をしている以上はなかなか難しい問題なのではないかと思いました。ネパール、エベレストなど海外に行っている花谷さんからすると屋久島、知床、白神山地など世界遺産であれば、世界で勝負できるのではないかという話で盛り上がりました。
また、なんと言ってもジャパウと呼ばれる日本の雪は可能性があるのではないかという話になりました。みなかみ町は谷川岳があり、日本海の潮風を受けにくく、雪玉を作ろうとしても固まらないくらいのパウダーで良質なゆきであることを思い出しました。

■ これからの自然観光について

花谷さんは自然観光のコンテンツとして、登山整備をお客様と一緒に作っていくことを考えられていらっしゃいます。整備の仕方を伝授したり、安全に過ごしてもらうために有料で行っていくそうです。これは自分が携わった場所、さらに毎年参加すれば、どんどん作り上がっていくことへの想いが深まり、さらには一緒に作る仲間の関係性が深まっていくことはとても良いことだと思いました。

私はフジロックの森というのを思い出しました。フジロックという音楽野外イベントの会場である苗場スキー場の森の中に歩道を作っていくのです。私自身、フジロックには毎年参加しているのですが、この道は気持ちが良いので通らせてもらっています。何と言っても道の手作り感、毎年道が伸びていっているのでとても好きです。こういった活動をコンテンツ化することは自然観光としての可能性を感じました。

自然に恵まれた地域に生まれ育った自分自身も自然観光のについてもっと考えてみたいと思いました。花谷さん本当にありがとうございました。

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