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年末年始を考える

一年の計は元旦にあり、というが本当にそうなのだろうか。というのも年末年始は他のタイミングと異なって一年に一度あるかないかレベルで世の中が特別な動き方をする。銀行はやってないし、仕事は行かなくていいし、親戚はやってくるし、帰省の移動で時間がとられることもあると思う。家にいても正月だからと普段より少し華やかな食卓にするだろう。今年の頭のことを振り返って書くけれど、年始早々1日3食トップバリュのカップラーメン(税抜¥138)を食べているのはわたしくらいだと思う。そうに違いない。というかそうであってくれ。

普段より特別な中で考えたものだから、前提条件が狂って達成レベルが左右されるなどしてモチベーションに影響するのではないだろうか。そんなもので左右されるものを初めから立てなければ良いと言われればそこまでだけども、焦ってると些細な誤りほど気付かないものである。不満足な結果は実行が不十分であったか採った方法がそもそも誤っていることのいずれかである。物事はプロセスが肝要だと言われることが多いが、結局人間は結果を伴わないと満足できない現金な生き物だと私は思う。プロセスを逐一精査して物事を判別するほど脳のリソースにゆとりがないのである。人は見た目が9割とどこかの学者だかが提唱していたのが1番良い例だと思う。

だからこそ何かに対して丁寧に扱うというのはプロセスにどれだけリソースを割けるかによるのだと思う。対人関係においてプロセスであるコミュニケーションを丁寧に扱うことはこの中でも特に重要なことだと思うし、それこそが人と人との間で生きていく「人間」としての本分ではないかと思う。合間にいる以上、様々な他人と、そして自分への向きあい方があり、コミュニケーションにはいろいろなあり方がある。双方向なもの、一方的なもの、局地的なもの、広範囲にわたるもの、さまざまな軸で切り分けることができて類型化できるだろう。

noteに物を書いておくことも一つのコミュニケーションの「カタチ」といえる。生きることについて考えてみること、書くことに慣れていくことを自分に課すことで身の回りにあることを書いてきた。その中でわかってきたことはどうやら特定のテーマについて2,3文の考えを連ねていくと、そこそこ読み応えのあるものを書きやすいということだ。典型例はツイートのリンクに対しコメントをしていく1週間の振り返りである。わたしは元々SNSに物を書くことには慣れており、140文字程度ならいくらでも何に対しても知らず知らずのうちにコメントできるようになっていた。それを撚り合わせたら簡単なエッセイにも見えなくはないことに気付いた。もちろん書き出しから言いたいことを一貫させて掘り下げていき、また結論に戻る形の文章が1番読みやすくはある。書くことに慣れる目的の中で「自分はAであるとBである」のような書くことに対しての理解が深まったのはなんとなく意味があって良かったことだなと強く感じる。やっていて良かったことなのだと明確に言う根拠になると思う。

さて、アドベントカレンダーと2023年の振り返りとして先日2時間に渡り雑談してきたわけだが、思ったより多くの方に聞いていただけて非常に嬉しく一言御礼申し上げたい。1人で黙々と書いた読まれることをあまり考えていないものだが、自分で振り返ってみると面白いし、誰かから感想をもらうとまた思うこともある。そして一つのコミュニケーションの「カタチ」を試すこともできたように思うのが一番の糧ではないかと自分では思う。この記事は2023年末のギリギリのタイミングで公開されることになるが、遅ればせながらわたしの本当の意味での振り返りはここにあるのだと思う。

日常を1週間ごとに淡々と綴ってきて、突如毎日物を書くようになり、それを終わらせて1週間過ごしたがすごく手持ち無沙汰の時間が増えた気がする。もっとたくさん伝えたいこと、伝えるべきことがあるはずだと思う。まずは自分のための営みとして、ほとんど考えないけども最終的には誰かに届くメッセージになれたらいい。生きることについて考えて、書くことに慣れるためのもので、コミュニケーションの「カタチ」を探るものであるといいなと思う。

人生はいつまで続くかわからない。淡々と過ぎていく時間だと思う。そしてわたしたちの人生はけしてプロジェクトではない。目的こそあれ開始も終了も自分の意思では決められない。人と人とのコミュニケーションを撚り合わせたもので、ご縁はたとえ生命として尽きても場合によっては語られ書かれて残っていくものになる。終わりよければすべて良しとしていて問題ないものは終わりがあるものについてだけではなかろうか。淡々と過ぎていく時間を彩るためにプロジェクトの体裁をとって目的を果たすことは非常に大事だけれど、それだけが生きることになってしまうのは少し寂しいわけだ。それは大変なことだとわかっているが、出来る限りプロセスまで理解できる人でありたいし、プロジェクトで終わらせないご縁を大切にしていきたい。

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