そら

生命の悲惨を書くことが多いです。 新しい作品が完成して気に入ったらその都度「そらの作…

そら

生命の悲惨を書くことが多いです。 新しい作品が完成して気に入ったらその都度「そらの作品集」を編集して追加するようにしています。

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そらの作品集

このnoteには、俺が…時には血肉から取り出し…時には脳みそで生み出し…時には綿密に…時には適当に…綴ってきた作品、その(ほとんど)全てを…改めて書くッ!! ※新しい作品が完成して気に入ったらその都度編集機能でここに追加するようにしているので、今は結構長いかもしれないです。全てを読み切る物好き猛者はいるのか。 筆者:そら(X:@dmaikerujakuson) 絵:まるぱも⚡🐾(X:@marupamo) 執筆開始日:2024年3月2日(土) ※ちなみにまるぱもの本業は

    • 祖詩「詩人」

      「詩人」 花摘みが好きな子供だった 摘み取った花を上手く繋げて ネックレスを作って見せると褒められた 欲しがる子のぶん作ってプレゼントした 手から手へ。その瞬間が好きだった よく人の為に動く若者だった 感謝されなくても 誰にも気づかれなくても よかった 誰かの助けになれることの幸せ それ自体を、大事に噛み締めていたから 悲劇に住む人間だった 意地悪な神の玩具としての日々 肉体も精神もボロボロになっていった 氷点下の暗闇でたくさん泣いた 涙が流れ落ちる前に凍るから痛かった

      • 飢詩「渇望」&歌唱まとめ

        「渇望」 大好きな父と母が事故で死んだ 愛された記憶が粉末になって容器に収まった 誕生日にもらった、かわいくて大きな容器 専用のスプーンですくってコップ等に入れて 液体に溶かして飲むと、甘い 日常的に山盛り一杯を水に溶かして飲んだ 私は明らかに中毒者だった 年月が流れ、ある日 粉末の減りの早さに恐怖した 山盛り一杯ではなく、表面が平らな すりきり一杯の量に変えた どうか長持ちしますように 年月が流れ 振り落とさずともすりきり一杯になったとき とても悲しかった それでも飲ま

        • 凶詩「JOKER」

          「JOKER」 よく人は言う 「未来は真っ白な画用紙だ」 だが君の画用紙は酷い これまでも今もこれからも 真っ黒すらマシに思えるほどに、 おぞましい色で塗りつぶされている 涙も枯れたその目で僕を見ていると良い これでもかってくらい、 滑稽な絵を描き続けてやる 皆が僕をばかにして笑うだろうが、 その光景がきっと君の心を癒すから。 なんなら一緒に道化師でもやろうか まともな絵なんか描けないし 描きたくもないだろ? 皆に笑われながら心のままに描いていこう そしていつか 君と僕の真骨

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        そらの作品集

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        • 詩・短歌・川柳など
          12本

        記事

          縁詩「親」

          「親」 55歳の誕生日おめでとう。 私を育てるのは大変だったでしょう。 全てに感謝してるわ。 世に産み落とされたこと以外の全てに。 あなたの55年分の苦痛 私は16で超えた あなたが55年かけて学んだこと 私は20で網羅した 教わることは、とっくに無い これ以上の親孝行があるかしら。

          縁詩「親」

          血詩「宿命」

          血詩「宿命」

          遺詩「怨み」

          遺詩「怨み」

          叫詩「絶望の先で」

          翼の失敗は血縁への幻想。親といえど並大抵の人間であり彼女の悲惨な精神構造を理解できる器ではなかった。翼と翼(既死)は同時に喋り出したが(「今からあんたの」「私達ずっと」)、翼(既死)の方が声が大きかった。目の前で不可解な死を遂げた娘に両親は困惑したが、何らかの後悔を抱くようなことは特になかった。

          叫詩「絶望の先で」

          絶詩「愛殺」

          「愛殺」 君を愛していた だから終わらせてやった 恐悲憎痛で塗り潰された、君の世界を 辛かったね。長かったね。お疲れ様だ。 棺には必ず、君の宝物のぬいぐるみを。 墓前には必ず、君が好きだったお菓子、 アイス、ジュース、何もかも全てを。 物言わぬ冷たい亡骸が、涙で湿っていく

          絶詩「愛殺」

          酷詩「DEAD or ?」

          「DEAD or ?」 保険証を破損したのが始まりだった 再発行に一週間かかるらしく、 診察予約を来週に延ばした 精神医療において突然薬を断つのは禁忌 毎日7種飲んでいた彼は初めて思い知った 強い空腹でかじった食パンがまるで毒物 眠らない頭、鼻血ドバドバ、震える手足 記憶が、点滅して消えていく 彼は死にたくない一心で病院へ向かった 何度も意識が飛び真っ直ぐ歩けなかった だが、足下に絶望が潰れる感触 「これはゲームだ」 全ての絶望を踏み潰した先に、病院 そう信じ、一歩、一

          酷詩「DEAD or ?」

          悲詩「無慈悲なる9割」

          「無慈悲なる9割」 もしも今日 君と会える最期なら 私は何を望むだろう 決まっている 10%の期待にかけて 私の全てを君に曝け出すんだ 言葉を尽くして 理解してもらえなかったら 胸を裂いて心の臓を取り出して絶命 君に拾ってもらおう 私の全てを まさしく手に取るように わかってほしい。

          悲詩「無慈悲なる9割」

          悲詩「雨音の子守唄」

          「雨音の子守唄」 逃げてきた、10歳の少年 暴力が支配する家庭から 悪意一色の学校から 大好きなおばあちゃんとの死別から 逃げてきた 逃げることから逃げられず、 知らない土地、氷点下を彷徨い、 雨宿りができそうな大樹を見つけた 冷たい木にもたれかかって数時間 すると何故だろう、 雨音が優しい そこに懐かしさすら覚える不思議 おばあちゃん...? その刹那、少年は何も見ていない 木の冷たさも感じていない 僕はとうとう、逃げ切ったんだ。 彼の最期は雨音と共に

          悲詩「雨音の子守唄」

          悲詩「お散歩日和」

          悲詩「お散歩日和」