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【コネが一番の近道】非常勤講師になるまでの流れ

自分が大学で非常勤講師になる前は、博士号を取得し
研究を重ね、助手、助教授、准教授、教授・・・と
段階を踏んだ人間しかなれないと思っていました。
「大学で非常勤講師をしています」と誰かに言うと
「えっ!大学院出てるの!?」
「頭めちゃくちゃいいんだね!」と、とりあえず驚かれます。

いえ、無資格のバカです。(大きな声で言えない)

彼らのような方々とは同じ場所で働いてはいるものの、全く別物。
彼らこそ1つの事を徹底的に極め、地道な努力を何年もかけて重ねてきたエリートだと思っています。「専門分野」と「実学」の違い。
あまり詳しくご存じでない方々の中で
教授陣と私のような非常勤講師が同じ括りになっている事自体が
おこがましい話です。

という訳で今回は、私が参考にした本を引用しつつ
非常勤講師として働く手段や勤務体系などをお話できればと思います。

※あくまでも私の経験則となりますのでご了承ください

ちなみに私が非常勤講師になった経緯は↓の記事です

●非常勤講師になる為のノウハウが1発でわかる本

非常勤講師になるにあたって、あまりにも初めての経験が多かったので
まずは参考文献を探す所から始めました。
しかし、割と特殊な経路で非常勤講師になっている為あまり参考になる本が見つからず・・・とネットで探してみたところ

1冊見つけました

これを読めば大体の事が記されています。
のでここでは細かくお話せずに
私がなぜ講師になれたのかというお話を。

この本でも講師になるためのルートとして記されていましたが
完全にコネです。
元在校生で、客室乗務員という肩書と実務経験があり、
且つ何度もOCやセミナーに足を運んでいた為名前が知られていた事に救われました。

学生にも始めの前置きとして話をしましたが
私は他の先生と違って博士号もなければ、社会人としてのスキルも熟しきっていないまだまだ未熟な人間なので、立場上「先生」と呼ばれるだけであってちょっと経験を重ねただけの「先輩」です。

しかし私は就活当時に「内定泥棒」と揶揄される程の結果を残し
客室乗務員という数年の実務経験があります。
特にエアラインの分野において「就活の攻略法」と「リアル」は
学内の誰よりも伝授できる自信がありました。
プラスして学生とそこまで歳も離れておらず、「オチコボレ」且つ
元々在校生という「親近感」を与える事が出来ます。

「実績を含む実務経験」を強みとして自分を売りこめば
研究や論文などの経歴が無くても非常勤講師になる事は可能です。

●非常勤講師の採用面接

大学からお声を頂いてから1か月以内に
まず「履歴書」「職務経歴書」「教育研究業績書」
「一年分の講義概要、工程表」を提出するよう指示があり
試行錯誤を繰り返して数日徹夜で仕上げました。
とにかく教育も研究も行ったことが無いド素人だったので、恩師に相談しながらとにかく空白をいかに少なく書くのかを意識しました。

いよいよ「面接」と「模擬授業」が行われました。
ここでは1つひとつ分けて書かせて頂きます。

【面接】約30分
・勤務体系の説明
・何を軸として授業を展開するつもりか
・消極的な学生にどのようにアプローチするか
・やる気の無い学生が多いがモチベーションをどのように上げていくのか

学生にどのようなアプローチをかける事が出来るのかを
重点的に質問されました。

【模擬授業】約30分
これに関してはお題も何も無く
「一番教えたい講義をピックアップして行ってください」だけでした。
なので「航空業界が求める人材像」を取り上げ、30分で行えるようパワポを作成し、できる限りポイントを押さえて臨みました。

(意識した事)
・一番伝えたい部分を冒頭に話し、パワポでも強調を意識した
・先生方に度々質問を振り、臨場感を出した
・結論→根拠→まとめ で構成した

ざっくりですがこんな感じで採用面接が終了し
数日後に学科長から採用メールを頂きました。

●勤務体系と給与について

私も後々知る事になるのですが、私のような非常勤講師に関しては
採用が決まり契約書が送られてきて初めて給与を知るという
暗黙のルール?があるようです。(学校ごとに違っていたらすみません)
その為、直接聞きづらいという事もありましたが
採用が決まるまで給与のお話は一切話題に出ませんでした。
"1コマいくら"のような感じで給与は変動する訳ですが

正直、担当科目1つだけだと生計は立てられません。

現に私も副業と非常勤講師の2本立てで生計を立てています。

時給換算すればかなり高給だと思います。
しかし、不慣れで効率が悪いというのも原因ではありますが
実際は次の講義のレジュメ作成や講義内容の組み立て、
学生のサポートやレポートの添削でかなりの時間を要する為
割りに合うかと言われたら正直合いません。

しかし、お金で買えない経験ができる

これだけはお伝えしたいです。

毎日が新鮮で、学生よりも勉強し、トイレの中でもお風呂でも、寝る前も
「次はこれを伝えよう」「ここを強化してあげたい」
「今日の講義は手応えあったな」
そうやって学生の事ばかり考える毎日はとても充実感があります。

これも素直に私の話を聞いてくれる学生がいるからそう感じられる訳ですが
素直に聞いて貰う為にどう工夫するのか戦略を練った後に
学生のレポートや授業態度を見て成果を感じる事ができた時の達成感はお金に代え難いものです。

●非常勤講師という職業はおカネより経験を重視する人向け

かもしれないです。
2コマ、3コマ担当したとしても満足のいく給与では無い。
しかし自分の経験の1つとして納得する事ができれば
大変やりがいのあるポジションだと私は思っています。



これから非常勤講師として働きたいと考えている方の
参考になれば幸いです。




最後までお読み頂きありがとうございました。



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