#7 尼崎のシェアオフィス事情
ITエンジニアの求めるシェアオフィス像
リモートワークが普及しつつある中、自宅とは違う場所で仕事をすることを考える人が増加傾向にあります。ITエンジニアとして独立したからには、自宅とは違う場所にオフィスを構えるのがひとつの目標であったりしますが、職業柄の制約や個人事業主の身の丈にあったものを探すとなると意外なほど条件が厳しくなったりもします。今私が考えている条件とは、
セキュリティを気にする必要があるので個室であること
Web会議等で会話が発生するため外部に声が漏れないこと
交通至便かつ近距離
1.は本当に建前上の話。リモートワークを許可している時点で一級の個人情報に触れるようなことは無いと思うのですが、とある案件の面接にて、リモートワーク推奨ならば自宅外で仕事をすると言った途端難色を示された実体験があり、この点はクリアしておかないといけないと強く感じています。
2.に関しては単に周りに迷惑かけないように、3.は通勤に時間がかかってしまうとメリットが大きく削がれることを懸念してのことです。電車長時間とかホント勘弁ですね。
尼崎におけるシェアオフィス
GoogleMapで検索できるところを探してみましたが、どうやらコワーキングスペースと混在している節があるためそれらを含めて調べてみたところ、現在運営中と確認できたのがほぼコワーキングスペース。シェアオフィスが1件だけ確認できましたが、部屋の間仕切りがパーティションで上部が開いているためWeb会議には全く不向きな作りでした。
コワーキングスペース『+C』 (阪急武庫之荘)
コワーキング塚口スタジオ (阪急塚口)
尼崎創業支援オフィス アビーズ|ABiZ (阪神尼崎)
起業プラザひょうご尼崎 | KIPS (阪神尼崎)
結果として、希望に見合うシェアオフィスは1件もない上に、コワーキングスペースとして使いたいと思っても場所が偏りすぎててわざわざ行く感が大きいので利用するには躊躇してしまいます。
周辺の市におけるシェアオフィス事情
では周りの市ではどうか、合調べみました(個々のリンク等は割愛)
西宮市のシェアオフィス事情
コワーキングスペースが占めるものの、その数は尼崎よりも多く、場所も各所に点在しているため、国道171号線以南に住んでいるのであれば何かしらのコワーキングスペースが利用できる雰囲気があります。
また、西宮ガーデンズ西の土地開発で新たにビルが一棟立つ予定となっていますが、その中に大型のシェアオフィスが入ることは十分に予想されることなので、期待大の場所といえます。
宝塚市のシェアオフィス事情
状況は尼崎とさほど変わりないようで、コワーキングスペースが数件確認できました。まだまだ十分とは言えない状況だと思います。
伊丹市のシェアオフィス事情
数は多くないものの、希望を満たすシェアオフィスが2件、町屋を改装したという別の付加価値のあるシェアオフィス1件ありました。
リージャスエクスプレス阪急伊丹 (阪急伊丹)
フレクシー伊丹 (阪急伊丹)
町屋大星シェアオフィス (JR伊丹)
なぜ伊丹に大型のシェアオフィス?
阪急伊丹という狭い立地に2件の大型シェアオフィスがあるのはなぜ?という疑問は自然と出てきました、なので少し調べてみました。
調べたところ想像の域を出ませんが、どうも行政が後押ししていたのでは?という印象があり、このような記事を見つけました。
補助事業が始まったのが2020年11月、予算通過などを考えても数か月前には議会承認が下りていなければなりません。Flexy伊丹の設立が2020年4月、RegasExpress阪急伊丹もその頃には開設済みだったので、補助事業承認のとタイミング的にはほぼ同時期と考えてよさそうです。
やはり行政が今何が求められているのかという事にするどいアンテナを張っていないとこういうことはできないでしょうね。
シェアオフィスの役割
ほぼどこのシェアオフィスでも提供されるサービスとして登記登録があります。会社を設立して登記簿を登録する際にシェアオフィスの住所を利用できるサービスですが、会社が設立されることでその自治体には税という形で収益が落ちてきます。シェアオフィスを誘致することで起業を促し、税収につなげることは自治体にとって大いにプラスに働くことでしょう。
起業する人=企業のもととなるタネは自由に飛来します。どこに根を下ろし芽吹かせるかはタネの自由です。ならばそのタネが着くよい土壌を用意することは非常によいと感じました。
他市に抜きんでてこの事に取り組む伊丹市に大きく水をあけられた尼崎市は、今後このような取り組みを見せるのか否か、期待せずに注視していきたいと思います。
今回はここまでといたします。
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