クリエイティブ制作現場のクレームと振り返りと・・・
あるチームのクレーム共有MTGに立ち合った。
クライアントの担当者が感情的になり、納品が延期になってしまったと。
ただ、ここだけ聞くと「ひどいな」という話になるが
物事は表(自分側)があれば裏(相手側)もあるもの。
私は独自で情報の収集をはじめてみた。
すると、わかった事がある。
私のチームでは必須にしている確認事項や
クライアントとも共有するツールを作成してなかった事。
先方との打合せで、こちらがプロとしての意見や
センスを見せるべきところで十分な納得感や満足感を
与えられていなかったんじゃないかという事。
こうなってくると「担当者が感情的になった」ではなくなる。
もちろんビジネスなので、双方が論理的に現実的に進めていくのは必須。
しかし、こちらも相手も人間。そう簡単でないのも事実。
それをマニュアル通り、ルール通り、機械的に進めてしまっては
少しのほころびが大きなすれ違い=不満になる事も全然ある。
そこらへんのケアも足りなかったのかなと。
プロジェクトのスタート時にミーティングをするのは当たり前だが、
要所々々や終了後に振り返りミーティングをしてない場合がある。
すぐに次のプロジェクトが動き出す事もあるので、
中々時間が取れないのもあるのだが・・・
この振り返り、痛みや苦しみを思い出す事にもなるので、
意図的に避けてしまう場合もあるだろう。
「終わったからいいじゃない」
こんな感じで。
ただ、これだと成長は出来ない。
改善も、次に起きる対策も、防ぐための工夫も生まれない。
なので、今回チームメンバーに伝えた。
「ここの部分って事前に対策してたの?」
誰も答えられない。
なぜなら、そこの対策は誰もやってなかったからだ。
クリエイティブ制作ではクオリティーやクライアントの満足度/納得感が
プロデューサーやディレクターに影響されるとよく言われるが、本当にそう思う。
人気のある、結果を出せるプロデューサーやディレクターは
想像力(先見の明)もあるし、読解力も語彙力もあるし、
何より人の感情を読む力と行動に移す判断力と実行力に優れている。
「この人がいれば大丈夫」
社内外、クライアントも含めた信頼感や期待値が高いのだ。
ここらへん、我が社では入社間もないスタッフにも伝えている。
「経験しながら成長していってね」という言葉と共に。
しかし、この言葉の真意が伝わるのはこうしたクレームや
キツイ思いをした時。痛い目をみて、はじめてわかるのだ。
なので、自分はこのタイミングでもう一度いう。
「だから言ったのに」ではなく「こうなっちゃうって事だよ」と。
「次に活かさないとね」こういう意味で。である。
担当の女性スタッフは涙を目に溜めていた。
その悔しやや悲しみ、辛さが、成長に繋がる。
共に成長していきましょう!
※もちろんクライアントには迷惑かける訳にはいかないので
誠心誠意対応をさせていただきました。
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