マガジンのカバー画像

「放送作家」関の成分表

215
🌟僕の心が丸裸になってしまう文集🌟放送作家はどんなことを考えるか🌟亡き妻との思い出🌟シングルファーザー奮闘中🌟たまにはオリックス愛も語らせて笑🌟
運営しているクリエイター

#noteの書き方

伝えたがりな書き手による〝全部乗せ〟文章。タイパは最悪。

「タイムパフォーマンス」という考え方が定着してきています。 如何に時間をかけることなく大きな満足を得るか。コストパフォーマンス(費用対効果)の時間版ですね。「タイパ」「タムパ」と略されるようです。 さて、今回はそんな「タイパ」が最悪になってしまう文章のお話です。 端的にまとめるのが苦手。 伝えたいことだらけで収拾がつかない。 字数(尺)を大幅にオーバーしてしまう。 当てはまる書き手の方は、お付き合いください😊 放送作家として、僕が「タイパ最悪」と思う原稿・映像とは…

文章構成の王道〝結論ファースト〟には例外があります。

この記事に辿り着いたあなたは「書く」こと「伝える」ことに興味があるのだと思います。 そこで、質問です。こんな定説を目にしたことはありませんか? 「文章は〝結論〟から書く」 読者は冒頭の何行かでその文章を読むかどうか判断する。だから、結論が後回しの構成になんて付き合ってくれないよって理屈ですね。 しかし、あなたが伝えたいこと、その書き方で本当に大丈夫? というのが、今回のテーマです。 この結論から書くスタイル、ビジネスの世界では〝PREP法〟というそうです。 結論

放送作家からの〝悪文注意報〟その表現がより伝わるために。

うちの息子と娘はある点でとても対照的です。 例えば、一日で起きた出来事について僕に教えるとき。「あのさ、今日は〇〇なことがあって」と切り出すところまでは一緒なのに……、 その先、話が入ってくるかどうかがまるで違う😅 一方はスッとくるけど、一方は今ひとつ。不思議なことに、3歳年下の娘のほうが昔から伝わりがイイんです。どうして、そんな差が生まれるのか。 話の構成がうまいから? いえ、原因はもっと「そもそも」な部分にあります。 〝話〟の構成ではなく〝一文〟の作り方がうまい

「読みたい」と思わせるには。僕のヘッダー&プロフィール論。

火曜日、こそっとリニューアルしました。 どなたか気付いた方はいるでしょうか? ……ハイ、いるわけもありませんね(反語)笑 実は、ヘッダーとプロフィールを変更したんです。 〝空白の半年間〟を経て、僕の生活は一変。ここ1カ月は家族と病気の記事ばかりに偏っていました。 もしかしたら、読者から「看板に偽りあり?」なんて思われているのでは……、なんて不安になったりならなかったり笑 なので、今回は放送作家な切り口で書きます。 ヘッダーとプロフィールを変えたのは、1年ぶりです。

「伝わる」を提供したいなら、表現の〝スピード違反〟に注意!

むかし、師匠にあたる方から賜った金言です。 「放送作家たる者、一流の視聴者たれ」 〝一流〟と言うと紛らわしいのですが、これは記憶力とか国語力とか、優れた能力を備えた視聴者という意味ではありません。むしろ、その反対。どこにでもいる〝ふつう〟を極めた視聴者を指します。 感性も、知識も、一般的。 そして大事なのが、初見であること。 ありふれた表現に言い換えるなら「受け手の立場になって伝えよ」ってことなんですけど……、 実践するのはなかなか難しいんです。特に〝初見〟の部分が

祝「今日の注目記事」選出。僕なりに理由を考察してみた。

「ねえさん、事件です!」 ……と、古いネタをぶっこんでみましたが、本当に事件です笑 僕の記事が、初めて「今日の注目記事」に選ばれました😮 これは、なかなかレアな体験ですよ~。 noteの投稿数/日は〝2.6万本〟(2020年6月発表)。 それに対し、注目記事/日は〝10本〟ほどですから! 初投稿から、2年半。書いてきた記事は、336本。自分には縁のない栄誉と諦めていましたが、遂に吉報が届きました。 選ばれたのは、こちらです。 それにしても、注目された要因はなんだ

僕が考える〝宝の地図〟理論。読みたいと思える文章とは。

テレビマンとして失格かもしれませんが……、 実は僕、視聴率はあまり気にしないようにしています。 数字の高低で一喜一憂していると、身が持たないからです。 しかし、視聴率のグラフはちょっと気にします。 右肩上がりなのか、右肩下がりなのか、それとも水平線なのか。視聴者は最後まで見てくれたのか、あるいは途中で離脱してしまったのか。 なんとしても避けたいのは、右肩下がりです。 その場合、僕らのネタ選び・構成の仕方に問題があったことになります。そんなグラフになってしまったら、

自分について再発見。僕も勉強になった文章講座。

遡ること2カ月前、僕はこんなお誘いをしました。 放送作家による〝個性が出る〟文章講座。 僕がこれまで培ってきたノウハウ、考えをマンツーマンでお伝えするという企画です。おかげさまで、第3弾も開講することができました。 きのうをもって応募者全員の受講が終わったので、今回はその振り返りをしていきたいと思います。 テーマは、再発見。 あなたは自分の個性について、どれだけ把握できていますか? あらためて問われると、ちょっと答えにくい質問かもしれません。だったら、この機会に〝

あなたの文章に〝引力〟を発生させる、3つの問いかけ。

きょうは、書き手にとって大事な話をします。 まずは、あなたに質問です。 僕が仕事で原稿の相談を受けるとき、真っ先に考える良し悪しの基準ってなんだと思いますか? 言い回し? ……違います。 構成? ……違います。 テーマ? ……惜しい。 僕が真っ先に考えるのは〝引力〟です。 読んだとき、惹かれるなにかを感じたかどうか。「弱いな」「浅いな」「薄いな」となったら、その原稿は初動の段階でしくじっていることになります。 では、次の質問です。 〝引力〟の正体ってなんだと思い

個性が出ない文章。書き手が陥りがちな〝ようやく現象〟って?

一体、なにが支持されたのでしょう? こちらの記事が、いつもよりよく読まれています。 「あ〇〇〇るのを、やめましょう」 〇〇〇に入る文字はなんでしょう? この謎かけに引きがあったのでしょうか。なんにしても、読んでくださってありがとうございます。 きょうは、個性の出ない文章について書かせてください。 突然ですが、こんな経験したことないですか? 「アレ、思ったよりウケないな……。自分が見た(聞いた)ときはもっとおもしろかったのに💦」 実はこういったこと、僕の周りではよ

科学的に証明された〝シンプル・イズ・ベスト〟の文章術。

僕の場合、仕事で大きなウエイトを占めるのは、原稿の修正と編集のチェックです。 伝えたいことはなにか。 より伝わるためにどうするか。 与えられた尺に収まっているか。 最後まで見てもらうためにどうするか。 そして〝三方よし〟の出来になっているか。 様々なことを考慮した結果、中身を大幅に変えることも珍しくありません。そんな作業をしたあと、割とよく言われるのが次の感想です。 「シンプルになったね」 実は僕、この言葉に長らくモヤモヤさせられてきました。 どうして「よくなった」

今から書こうとしているあなたへ。個性が出る文章の第一歩。

noteで文章を書くようになって、あるジャンルの本を買うようになりました。それは……、 〝文章〟に関する本。 SNSに適した文章とはなにか。 僕の仕事であるテレビとの違いはなにか。 文学、広告の表現にヒントはないか。 おかげさまで、今まで感覚的だったことが言語化できるようになり、noteにも仕事にも生かすことができています。 今回はそんな僕からのメッセージ。 もしも、あなたが今から文章を書きたいと思っているなら、そして個性を出したいと考えているなら……、 「あ〇〇

【募集】放送作家による〝個性が出る〟文章講座③、参加しませんか?

僕が人生ではじめての創作を世に出したのは、2カ月前。 『桃太郎』であって『桃太郎』でない。週刊少年ジャンプの香り漂う、老夫婦の育児冒険譚を書きました。 実はこの作品、僕が行なった文章講座の副産物です。受講者の皆さんと話しているうちに、どんどんアイデアが膨らんで形になりました。 また、あのときみたいな化学反応を起こせたら……、ということで! 放送作家による〝個性が出る〟文章講座🖋 第3弾を開講しま~す📣 本講座は放送作家の僕がテレビ業界で培ってきた考え方、テクニックを

三方よしの仕事術。周りからの評価がこれで変わりました。

次の企業にはある共通点があります。それは一体なんでしょう? 伊藤忠商事(総合商社) 日本生命(保険業) 西川産業(寝具など) 高島屋(百貨店業) ワコール(繊維製品) 正解は「近江商人にルーツがある企業」です。 近江商人とは近江国(現在の滋賀県)から他国へ行商して歩いた商人たちの総称で、江戸中期から明治期にかけて活躍しました。 彼らは〝よそ者〟でありながら、その土地で人々の信用を勝ち取り、持続的経営を実現させています。その根本にあった理念はいつからか、こんな言葉で表現