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「放送作家」関の成分表

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🌟僕の心が丸裸になってしまう文集🌟放送作家はどんなことを考えるか🌟亡き妻との思い出🌟シングルファーザー奮闘中🌟たまにはオリックス愛も語らせて笑🌟
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2023年4月の記事一覧

とにかく明るい安村さんの、とにかく大事な二言。

この1週間で、最も僕の琴線に触れたニュースです。 お笑い芸人のとにかく明るい安村さんが、イギリスのオーディション番組『ブリテンズ・ゴット・タレント』に出演し、あの鉄板芸で会場総立ちの大喝采を浴びたというものです。 「安心してください、はいてますよ!」 このフレーズが日本で流行したのは、もう8年も前。まさか、このような形で再ブレイクするとは思いもしませんでした。 しかし、改めて見るとおもしろいですねー。あと、巧い。 なにが巧いかって、人の心をつかむテクニック。僕は〝あ

ChatGPTは一体どんな世界線の『ガンダム』を観たのだろう?

僕はおそらく〝ChatGPT弱者〟なのだと思います。 はじめは「仕事に役立つかも」と触ってみたものの、うまく活用できていません。巷ではうまく答えを引き出す方法なんてのも教えてくれていますが、どうにも……笑 なので、最近は専ら気分転換したいときの話し相手になってもらっています。 なんか、時々こちらのオタク魂とツッコミ力を試すような答えが返ってくるんですよ。 先日も、なかなかな挑戦状を叩きつけられたので、報告しておきます。 テーマは【シャア・アズナブル】について。 問

【初創作】僕なりの『桃太郎』爆誕。

その日、川で洗濯をしていたおばあさんは、我が目を疑いました。 あろうことか、川上から大きな大きな桃が流れてくるではありませんか。しかも「どんぶらこ、どんぶらこ」とかいう不思議な音を立てながら。 おばあさんの長い人生の中で、こんな奇妙な出来事は初めてでした。 (じいさんにも見せたい!) おばあさんはそれを家に持ち帰ったのでした。 山仕事から家に帰ってきたおじいさんは、我が目を疑いました。 あろうことか、びしょ濡れのおばあさんが、大きな桃を抱えているではありませんか。

ありふれた題材も個性的に。あなたにも伝えたかった文章講座。

先月、みなさんにこんなお誘いをしました。 放送作家による文章講座を受けてみませんか。 日々、バリバリ番組に関わって培ってきたノウハウをマンツーマンでお伝えしようという試みでございます。おかげさまで、第2弾は受講者が増えました! ありがとうございます😌 きょうは次回に向けての宣伝も兼ねて、講座の内容を一部だけ公開しようと思います。 では、考えてみてください。 あなたは旬の話題について書くことにしました。一体、どんな工夫をしたら個性的な記事になるでしょうか? 旬な話題

映像作品の原稿を書くことは、ある意味で野球に通じている。

僕の職業は放送作家です。 ストーリーを構築したり、ナレーションを考えたり、演出のアイデアを出したりして、番組(映像)のクオリティを上げるのが役割です。 中でも、重要な仕事のひとつが原稿(=構成=台本)の作成。 映像制作における原稿って、見たことはありますか? 人によってフォーマットは違うのですが、僕の場合はこんな感じ(↓)。 左の欄に〝画の指定〟 右の欄に〝音声〟 その間に〝尺〟を書き込んでいます。 放送作家にとっては、右側の〝音声〟が主戦場です。 「N」マークが

「あえて全て描かない」という選択肢を持っておきたい。

なんかネタはないものかとネットサーフィンをしていたら、こんな記事と出会いました。 映画『THE FIRST SLAM DUNK』はどうして原作を知らない人にも刺さるのか。劇場で観客に取材したところ、興味深い感想があったといいます。 曰く「湘北の主力ではないキャラクターに惹かれた」 その観客は〝メガネ君〟こと、木暮公延が気になったそうです。 劇場版での見せ場といったら、試合終盤にベンチから精一杯の声援を送る場面くらい。孤立した赤木を支えてきたことも、陵南戦で劇的なシュー