Ingress

先日面白い話を読んだ。

それから色々あって奴らのガーディアンポータルをついに突き止めた。ニート野郎占拠するポータルいちばん息が長かったのは5㎞ほど向こうの神社鳥居だったのですぐに遠征して焼き払った。もうひとりの知らないエージェントの最長ポータル和歌山県山中登山道入口から5㎞ほど登った場所にあるお地蔵様で、これを一年近く守り続けている様子だった。ある土曜の早朝、オレは復讐するために和歌山県に出発した。新幹線特急を乗り継いで近くの駅でレンタカーを借り、登山道に着く頃には霧雨が降りはじめたが頭に血がのぼっていたのでずんずん進んだ。今思えば危険判断だったが当時は彼奴のガーディアンポータルを焼き尽くすことしか考えられなくなっていた。目標のお地蔵様に辿りついてバースターを撃ちまくるとガーディアンポータルはあっけなく占拠できた。ずぶ濡れになったままオレはゲラゲラ笑った。

https://anond.hatelabo.jp/20230211122101

簡単に言うと、陣取りゲームに負けたことで、ムキになって陣取りをやり返し続けた結果という話。これ身に覚えがある。

今から8年前、ネット繋がりのご近所さんから Ingress を進められて始めてみた。ほどなく子供が生まれたので、出産疲れの奥さんを休ませるという口実で、これ幸いとばかりに乳飲み子をベビーカーに乗せて歩きまくった。もちろん、ポータル取得のために。
最初にやってしまったのは、炎天下で子供を載せて公園へ。そこでポータル攻略するのに夢中になっていたら、子供が蚊に刺されまくってしまい焦った。さらに脱水症状になっていて、慌てて飲み物を与えた。
自分の名誉のために言うと、歩きスマホは一切していない。ポータルの近くでベビーカーともども立ち止まって攻略していたのだが、そんなこと言い訳にならない。

その数日後、やっぱり子供をベビーカーに乗せて、人気 (ひとけ) がないオフィスビルエリアに行ってみた。周辺に人家はない。しかも夕方5時過ぎの週末でオフィスにも人がいないはず。しかし、攻略したポータルが次の瞬間逆に攻略された。一瞬背筋が凍った。誰か見てる!? 周りを見回すと、通行人が数人いる程度でスマホを弄っている人はいない。物陰にいる?

こっちは乳飲み子を連れている。リアルに襲われたら勝ち目はない。写真撮られて晒されたら子供まで危害が及ぶかもしれない。そう思って以来、 Ingress を開くのをやめた。散歩は純粋に子供と一緒に歩くためだけにすることにした。

それから数年、 Ingress をベースにした Pokemon Go がブームになった。イベントやなんやで、近所のなにもない住宅街の街角にスマホを凝視してる人々が集うようになった。なんか不気味だなーと思いながら、この人たち隣同士でスマホ越しにバトルしてて大丈夫?と思ったら、リアルに襲われた事件も起きたようで。

ネットの世界に没頭するのもその人の人生だし、ネットと現実の区別がつかなくなっても、犯罪さえ起こさなければその人の人生だし、勝手にしやがれなんだけども、たまに頭おかしい人がいるからネットの世界って怖いからね。

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