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蜘蛛の瞳 - 監督:黒沢清 (1988)


「虚無は不幸じゃない、新しい何かの始まりなんだ」
前作『蛇の道』の続編。復讐を終えた後を描き結末の見えない虚無を抱えた新島の日々が淡々と描かれる。そしてラストに訪れる本当の虚無。相川翔を車で追う大杉漣、引きで撮られた化石採掘場での追いかけっこ、森で会長を殺す際の4人の拳銃のやりとり、夫婦の食事などなど良きシーンが多すぎ。亡くなった娘の亡霊が部屋から覗くシーンは後の黒沢的ホラーを思わせる。


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