白洲次郎 占領を背負った男:北康利:嘘みたいな本当の話だね

「白洲次郎 占領を背負った男」(57,58/2022年)

白洲次郎、なんだこの人は。この作品は「小説」じゃないんだよね…。

ほぼフィクションの入っていない評伝を読むなんて、小学生以来かも。この作品ともkindleが無ければ出会わなかったでしょう。
個人的には偉人伝とは少し違う。偉人ってエジソン、キューリー夫人ってイメージだから。白洲さんがお亡くなりになったのは1985年、自分が高校生の時。こんな凄い人と、何年も、この日本の地で、同じ空気を吸って生きていたなんて…ちょっと衝撃。
名前はもちろん知っていたけれど、カルチャー方面の人なんだと間違えていました、恥ずかしい、今、これを読んで修正することが出来て良かったです。超イケオジ、この人がいなかったら、戦後の日本の道筋は違っていたに違いない。政治家でなくても、政治は出来るんですね。少し前だと、読売のナベツネさんみたいな感じなのかも。今の日本にも彼のような動きをしている人がいるのでしょう。その人が白洲のような気高い志を持っていることを切に願います。でも、今の日本を見てると、そうじゃないのかな…


今でも白洲の実績にネガティブな評価をする人も多いと思います。歴史の「たられば」なので、なんとも言えませんが、あのマッカーサーに楯突いことは占領下の日本のヒーローだったことは間違いないです。それもただの反抗心ではなく、自らのプリンシパルに基づいているところがかっこいい。
楯突くことが目的ではなく、納得できないから盾をついた、こんなの映画やドラマでしか見たことない。

嘘みたいな本当の話って、あるんですね。


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