【演劇】ビリー・エリオット:主演/利田太一:電気、来たぜ。

「ビリー・エリオット」(13/2020年)

3月30日以来の観劇、そんな感慨もあいまってか、ビリーが踊っているところを見るだけで涙が出てきた。板の上に人間がいて、それを観るという行為がこんなに幸せなことなのか。ビリーの感情と完全にシンクロした。こっちは爺なので申し訳ないが、電気、来たぜ。

日本再演です。初演時は観る機会がなかったのですが、評判が評判を呼び、どんどんチケットが売れていったと聞いていたので、期待していたのですが、いや、完全に想定外の感動と衝撃が待っていました。まさか、ここまでビリーが活躍するとはっ!まさに「タイトル・ロール」ですが、ここまでタイトル・ロールの比重が大きい作品、あったでしょうか!

この作品を作った人たちの「勇気」(というか「暴走」)に感謝します。一人の少年に委ねた勇気、凄い。プロとはいえ子供ですよ。普通、躊躇しませんかね、子供にこれだけの部分を任せるの。でも、観てて思ったんです。出演者、スタッフが全員、ビリーを信用してるんですよね。普通、プレッシャーですよ、強烈な。でも、プレッシャーを感じさせない優しさ、温かさが舞台上に、劇場全部に溢れているんです。

もちろん観客もビリーを信じて観劇してるんです。このビリーを中心とした不思議な力に満ち溢れる空間、一度、味わった方が良いかと。

エルトンの曲も良い。そして、1部ラストの緊張感、これが少年の力、少年だけが出せる電気なのでしょう。感電死しないように注意してください。


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