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育休義務化に思う

我が家のピーちゃん(ウーパールーパー)も怪訝そうな眼差しで見つめるニュースが飛び込んできました。

公務員が変われば民間にも波及する。「隗より始めよ」という通り、まずは率先して変えていく!と言うスタンス自体は素晴らしいですし、FJ東北のごとうとしては歓迎したい気持ちもあるのですが、一方で「今このタイミングで大丈夫かな」という心配もあったりします。

まず男性の育児休業が求められる背景には、真の意味での男女共同参画を実現することが根底にあります。内閣府の資料によると、6歳未満の子供を持つ夫の家事・育児関連時間は1日当たり83分で、震災当時より微増しているものの、未だ先進国中最低の水準です。

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この状況が改善しなくては、いつまでも家事育児の負担は女性に押し付けられてしまいます。女性の社会進出は、男性の家庭進出、言うなればパートナーの協力も含めた視点で考えられなければならないのはこれが理由です。

だからと言って、この状況は男性に「アンタもやりなさい!」と訴えかけていくだけでは改善しません。

それは「したくても出来ない」現実があるからです。例えば下記。

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総務省の調査によると、週60時間超の男性長時間労働者の層で最も多いのは30代・40代。働き盛りでもある一方、多くの現役パパが集中する層でもあります。一昔前と比べ、「俺も子育てしたい」という男性は確かに増えてきたと実感していますが、それと同じくらい「したいけど帰れない…」という悩みを聞く事も増えてきました。男性の家庭参画は労働問題と切り離して論じることは難しいのです。

ですがここで疑問が一つ生じます。

働き方が変われば、じゃあ男性は家事育児するのか?という疑問が。

育児休業の本来の目的。それはやはり「子供の養育」「家族との関係性の構築」にあると思っています。

※そうしたこともあり、休業?ってのはどうもそぐわない呼び名だなと常々思っていました。”専念期間”といった方がいいかもしれないんじゃなかろうかと。実際休めないですからね。ママの様子を見ていれば、取得しなかった僕でも分かります。

だからこそ、男性の育児休業は、家庭でのアレコレへのコミットを如何に「自らの意志で主体的に」考えるようになれるのかという視点も包含して推進されるものであってほしいんです。

だってですよ。休みだからと言って、パチンコ行ってくる!とか飲み行ってくる!では、何のための休みだって話になりません?

それに男性の育休の平均取得日数はまだまだ短期間。3日なんて、役所行って手続きして、家掃除したらあっという間に終わりますよ。ママと子供が退院して家に戻ってきた瞬間に「復職しました!3日間空けてすみませんでした!」で終わり。それって、意味あるの?と。

ですので男性の育児休業の取得は、トレンドの働き方改革の文脈だけでなく、「夫婦のパートナーシップを考えるものとして、また子供の未来に対する父親としてのコミットの在り方を見つめる期間として、そして男性自身の人生をより豊かにしていくためのものである」という視点もセットで対策される事が望ましいのです。

そのためのカギの一つは、両親学級の質の向上ではないかと思っています。

ハッキリと言いますが、僕が参加した時の両親学級のパパ向けパート。ググれば全部分かることばっかりでした。僕はその先を知りたかった。

妻とのコミュニケーションとか。父親が悩んだ時はどうすればいいのか。とかね。

ググればわかるパートも大切ではあるのですが、男性自身のハートに訴えかけ、子育てを自分事として考えていけるよう、母親だけでなく父親も子育ての主体として育成していくための仕掛けが必要なんではないのでしょうか

ママは大変です。だからパパもやりなさい。それで世の中が変わるなら、30年前に男女の育児分担時間はイーブンになっていたのではないでしょうか。

パパが主体的に関わる。そのためにはやはり「家庭参画を楽しんで、自身の人生を充実させている先輩パパが主体となって伝えていく」ことが必要なんだと思ってます。

FJでは、そうした多くの先輩パパ達が中心となり、既に各地の自治体で”パパスクール”を開催してきました。

今後はこれをデフォルト開催していけるようになると、こうした状況を大分払拭できるのではないかと考えています。そしてそれは多分、今僕らにしか出来ない領域なんじゃなかろうかとも。

育児休業を「ただの休み」として、ゴロゴロバラエティ番組ばっかり見て過ごすか。それとも自身の未来、そして愛する家族の未来への信用先行投資期間と捉えて主体的に関わっていけるか。

皆さんはどちらの育休がいいですか?

この課題についても、岩手フォーラムで触れていきたいなと個人的には思っています。

11月16日。皆さんも一緒に考えてみませんか?

子育てを令和にアップデートせよ!
ファザーリング東北フォーラム2019はまだまだ参加受付中です♪

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