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「環境よりも大事なもの」
※月1〜2回、コラムを投稿しております。
※毎月16日に1回+αという形です。
※こちらのコラムは私の主観です。全医療者や医師の意見として受け取らないようにご注意願います!
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こんにちは。
全女性にとっての心の拠り所を目指す産婦人科医、
どうも、齋藤剛熙です。
私は日々、病気の人たちを見ています。
つまり私の周りは不自由な人だらけです。
自分で起き上がれない人、
ご飯が食べられない人、
便がうまく出せない人、
我々が当たり前にできていることが、困難になっている人々で溢れかえっています。
そのため、普段何気なく生きているだけでは気付きにくい「当たり前の幸せ」を強く感じやすい職場であることは間違いなく、 私も日々、ふとした瞬間に「当たり前の幸せ」に気づけることが多いです。
ここまでの話を聞いて、
「当たり前の何が幸せなの?」
と疑問に思う方々もいるかも知れません。
確かに“当たり前なこと”というのは、
“多くの人が何の制約もなくできていること”や
“だれもが持っているもの”
であることが多いです。
今この瞬間に吸っている空気、
今あなたが着ているその服、
帰ってくることが出来る家、
働いたら支払われる給料、
これらは既に“当たり前”に存在しており、
高価な服や料理、ホテルのように
ステータスによってもたらされる幸せではありません。
でも、想像してみて下さい。
上に書いたものが1つでも失われた生活を。
#ちなみに私は喉が滅茶苦茶痛くなる扁桃炎持ちでしたが病気になるたびに普通に食事を食べることできる喜びを噛み締めていました
実は、
“当たり前が当たり前にあること”
というのはかなり幸せなことなんです。
では、同じような環境に勤めている医療従事者みんながこのように「当たり前の幸せ」を感じているのでしょうか。
全員にインタビューをしたわけではないので、断言は難しいですが…日々の会話などを聞いていると他の職種と比べてそこまで多くはないはずです。
なぜでしょうか。
周りには他の人たちと比べて明らかに気づく要素が多いはずなのに、なぜ気がつかないのでしょうか。
さまざまな理由はありますが、
“アンテナが立っていないから” ではないでしょうか。
これは別にその人たちを非難しているわけでも、当たり前の幸せを感じるべきだ!!と言っているわけでもなく、
「アンテナを立てていないと環境はなんの意味もなさない。」
ということです。
ここでいう“アンテナを立てる”とは、“物事に気づく力を高める”とも言い換えることができます。
恵まれない環境というのは確かに存在します。
しかし、 先ほどのように 「実は恵まれている環境だった」 ということはよくある話かなと最近感じます。
つまり「そこにあることにただ気づいてないだけだった」ということです。
これは非常にもったいないことです。
裏を返せば、 アンテナ次第で環境の価値は変わる、とも言えるでしょう。
もし今、自分の環境に不満がある方がいるのであれば環境を変えることを検討することも大事ですが、
“自分のアンテナを見直してみる”
のもいいかもしれません。
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最後まで読んでいただきありがとうございました。
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