見出し画像

【独断と偏見】ジョブホッパーから見た”入ってはいけない”企業の特徴3選 day7.

苦学生時代のバイト経験は数知れず、社会人になったあとも数々の職場を渡り歩いている身からすると、ジョブホッパー(転職歴の多い人)の数少ないメリットのひとつに「さまざまな企業や組織の内側を見て回れる」点がある。

今でも仲良くしてもらっている前職の先輩方と話していたときに、今までの経験上ヤバい企業の共通点ってあるよね、と盛り上がったのでシェアすることにする。

ちなみに、これから書く内容はすべて私が就業したことのあるオフィス環境であり、経験したことのある待遇である。ミステリと言う勿れ。


まずは、読む前の注意点として以下をご一読されたし。

①お世話になった良い企業にも当てはまることはある
②当てはまる企業が全てヤバいとは限らない
③ひとつも当てはまらなくたってヤバい企業はザラにある


上記を心得ていただいた上で、内定を複数もらって迷っている人への占い代わりや、現在のインターン先に就職しようか考えている若者たちに、ガイドライン的に頭の片隅に置いておいてもらえるように、ここに書き残しておく。

どうか我々のような残念なジョブホッパーにはならずに、成功を掴む転職をしてくれるように…そして、もしこれから書く項目に当てはまっていても優良企業であるなら、どうか誇りに思ってさらに改善していけるように。

今回はインサイダー的視点から記事を書くので、Business Insiderの英文和訳記事風に書いてみようかな(無理矢理なこじつけ)。
よーし、スタート(背筋を伸ばして咳払いをしながら)。

*****

①料理に関連性のない業種のオフィスにキッチンがある

画像1


あなたは、キッチン付きオフィスの存在を見聞きした際に「この会社はなんだか良さそうだ」と思ったことはないだろうか。
食は生きている限り誰にとっても欠かせないものであり、それを重視している企業は従業員を大切にしているはずだーそんなイメージが私たちの脳内で自動生成される。

今まで筆者がアルバイト等で勤務したことがある、クックパッドではない何件かの企業で、オフィスにキッチンが設置されていることがあった。一見、フラットで和気あいあいとした環境のように見えるが、キッチンを見たらその会社に入るのは思いとどまった方が良いかもしれない。

もちろん本当にキッチンの利点が生かされ、従業員の福利厚生的にも満足度の高い会社もあるだろう。しかし、オフィスデザインや就業時間の使い方の自由が効く企業はベンチャー界隈に多く、ベンチャーは得てして人手不足に陥りがちだ。そんな中で、もしあなたが料理好きを公表してしまったりボランティア精神を出してしまったが最後、自分の業務が山積しているにもかかわらず、お昼頃になると、次第に当たり前のようにランチの準備を任され、複数名分の料理をする羽目になる。

仮に料理をする人が別にいたとしても問題は残る。オフィスビルの中にも比較的気軽に登場できるコンロや流し台に対して、換気扇は室外へと繋ぐダクト等の設備が別途必要だ。本来ならばコンロとセットであるはずの換気扇がそう簡単には備え付けられないため、オフィスに十分な換気機能がない中で調理をすることになる。もしそうなれば、焼き魚の臭いがオフィスに充満したとしても、あなたの髪や大切な衣服に逃げ場はない。

このように、キッチンの存在が働き手自身の仕事を遂行する障害になったり、快適に過ごすことを阻んでいることに経営者が思いを巡らすことなくオフィスをデザインしているならば、あなたはいち早くその職場から離れた方がいい。その企業は先々のことまで見通せないか、あなたを企業の大切な労働者として適切に扱わない可能性がある。

②冷蔵庫の中が散乱している

画像2

部屋の乱れは心の乱れとはよく言ったものだが、オフィスでは共有部分の使い方にその乱れが如実に現れることがある。その反対もまた然りだが、その良い例が冷蔵庫だ。

筆者がかつて居心地よく勤務できていた職場では、冷蔵庫と電子レンジの使用にルールが定められていた。女性が多い職場だったこともあり、毎朝弁当を持ってきて昼まで冷蔵庫に保管する人が多かったのだが、冷蔵庫を開くと整然と弁当箱が並び、庫内は常に清潔に保たれていた。

ひとつの冷蔵庫を大人数で使用するためドリンク等を置いてスペースを占拠する人はいなかったが、賞味期限切れのものや記名がないものは即座に処分することはルールに明記されていた。お昼に電子レンジを使用する際は、ずっと並んで待たなくても良いように番号札を用意してお弁当の上に置き、自分の順番が回ってくるまでは手を洗ったりお茶を淹れたりと効率よく時間を使えていたと記憶している。

このように、誰もが気持ちよく過ごせるルールづくりをして各々がそれを守ることで、多くの人が短い休憩時間を有意義に過ごすことができた。そのことが業務時間内の労働生産性の高さにも結びつくだろうことは想像に容易いし、誰もがルールを守りながら効率よく仕事をしていたため、とても気持ちの良い環境であった。

だが、その逆を考えてみるとどうだろう。誰かが汚したり無責任に放置した残り物を処分するために、他の誰かの労力が使われる。不要なもので溢れた冷蔵庫が使えないせいで、昼食を外で取ったり弁当を買いに行く手間が増える。たかが冷蔵庫と思うかもしれないが、他人の時間を無為に奪っていく行為と精神は、仕事面でも不協和音を奏でるものだ。

③人材をわざわざ「人財」と表記する

現在、インターネットで「人財」を検索すると、検索予測には「造語」「胡散臭い」などの単語が並ぶ。
一時は大企業がこぞってこの言葉を使っていたようだが、求職側や従業員たちがその言葉の薄っぺらさに気づき始め、企業側も次第にその言葉を用いることはなくなっていった。

「人財」とは「一緒に働く皆さんは企業にとっての財産です」という意味なのだが、その言葉を表記しなくなっている世間の流れや、多くの求職者がその言葉についてどういう印象を持つのか、企業側はどう見られる可能性があるのかを理解していない時点で、だいぶ先行きの怪しい企業と思っていいだろう。

もし本当に従業員が財産なのであれば、処遇で示すべきだと筆者は考えている。従業員を大切にし評価をしている会社は、人財なんて言葉に頼らずに定期的に適正な人事評価を行うものだ。
その実力や働きぶりに応じて着実に職階や収入が上がっていけば、自ずと従業員側も自分が評価されている、ちゃんと努力が報われていると思うに違いない。わざわざ「あなたを大切に思っていますよ」と言わなくても行動で示していけば良いのだ。

もちろん記載の必要もないほど当然のことではあるが、「人財」のワードを打ち出しつつ、しっかりと従業員を評価している企業があるのならば、言動が一致しているのは素晴らしいことだと思う。

逆に、言葉にしないと伝わらないのであれば、その企業はあなたのことを軽視していると言わざるを得ない。また、あろうことか「お金で釣られるような人物は我が社には必要ない」から低賃金でよいという経営者がもしいるとしたら、あなたは間違いなく疲弊するまで搾取されるので、一刻も早く退職するのが良いだろう。


*****

まとめ

いかがだっただろうか。
上記の特徴3項目に挙げられる企業の特徴はどれも、従業員が業務を遂行するための「気力」「時間」「労働力」を軽視し搾取している点で共有している。

本当にそんな企業ってあるの?とか、うちの会社はそんなんじゃないな、とか、全部フィクションでなかったらヤバすぎるじゃん…と疑ってしまうあなたはとても幸運な人なので、そのまま今の環境に感謝して堪能し、その場所を獲得した自分自身をこれでもかというくらい褒め回してあげてほしい。
反対に、それうちの会社だわ、とか、3項目に当てはまらなくとも経営層の考えやオフィスの雰囲気はどことなく似ているな、と思った方は、労力と気力を搾取し尽くされる前に逃げ出すことをお勧めする。

これを読んだ人がひとりでも自分の価値をしっかり守り抜き、都合の良いように企業に振り回されない世界に身を置けることを祈りながら筆を置く。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?