無料の場が文化を生む
若者文化と言うものは基本的に無料かそれとも安価であるべきだと思う。
例えば90年代の頃にはゲームセンターにゲーセンノートという物があって、それらの利用は基本無料だった。まだインターネットが一般に普及していなかった頃はそれらが掲示板のような機能を果たして議論したり絵を描いたりそこには文化があった。
東京都内にはカトレアという名のまんが喫茶があった。まんが喫茶と言っても漫画読み放題の今の漫画喫茶ではなく漫画マニアが集まってコミュニケーションノートでマニア同士が輪を作る場として機能していた。こういう場にコーヒー一杯でギリギリ粘って交流の輪を作るというのが当時の若い漫画マニアだった。
そしてかつては町に一軒はあったマニアックな店主が経営するマニアックな古本屋があってそこが現地の漫画マニアの集う場所だった。
おいらが住んでいる尼崎市には元コナミの社員が独立してファミコンハウスという店を始めて、そこがゲームの15分間100円での試遊があったりソフトのレンタルがあったりゲーム情報の発信基地と化していたのだ。昔は町にこのような文化があった。
ところがゼロ年代らへんになるとブックオフとかハードオフとかが町の古本屋を絶滅させゲームショップ併設型の古本屋がゲーム屋を絶滅させた。漫画マニアが集まる場所もなくなり何もかもが高い金を取る商売に吸収されてしまった。
現在はネットが若者等の文化の受け皿となってるが、正直それはあまり健全と言えたものではないと思う。リアルに対面しないとしょーもない事で喧嘩するような薄っぺらい関係性しか築けないと思う。
あとリリースして30年以上が経過したゲームは図書館のような場所で無料でプレイできるようにスべきだと思う。ゲーム文化を未来に残すために保全活動が急がれる。長い間アーケードゲームに関しては基板による実機派とエミュレーター派が対立していたが長期的な基板の保存は経年劣化が免れないのでエミュ派と和解した。ゲーム基板も錆びつくし古いゲームのフロッピーディスクもカビついてしまう。誰かがライセンス問題をキッチリとしてエミュレーションで保管し誰しもが無償でアクセスできてプレイアブルであるべきだ。一部のマニアだけの物なのは健全じゃない。無料である事で新たな文化を生み出す。カプコンがwebサイトで過去のファミコン時代のロックマンを無償でプレイできるようにしているが素晴らしいことだと思う。
今の時代は何でもかんでも有料有料ばかりで町で無料で座る場所すら無い。どこまでも金を取る。そんなんにウンザリするよな。