心当たりのない小包に、胸騒ぎを覚えた出来事
おーい!お前、化粧水頼んだかぁ?!
頼まへんで。
なんか、「化粧水」って書かれた小包が届いてるねん。
夫の声がする母屋へ駆け寄ると、たった今届いた小包を手に持っている。
昨日のことだった。
あ!
なんか、ネットでkaki男(息子)に頼まへんかった?
夫は、ネットで買う術を持っていないので、時々、入り用をネットで見つけては息子に頼んでいる。
たいていは、農機具や、修理に使う部品などで、「化粧品」は違和感を覚えたが、出先の息子へ連絡をとってみる。
そんなん頼まへんで
息子の返事を受けて、開けようとしたが、「ハッ」と直感がひらめき、夫の手を止めた。
アカンアカン
開けたらアカンって。
開けたらもう返品もきかへんで。
これは、送りつけるだけ送りつけて、後で料金とられるパターンかもしれへんな。
送り状の発送元は、東北のとある会社名が書かれている。
発送先は、夫の名前。
夫に「化粧水」が、送られてきたところからして、なんだかあやしい。
一回、パソコンで調べたるわ。
部屋に戻り、パソコンで検索すると、ちゃんとその会社は存在し、「楽天」でも出店している問題のなさそうな会社だった。
あっ!その送り状のところへ電話してみたら?
私に促されて、電話をしてみる夫。
どうやら、土曜日は休日なのか、電話にはでない。
もっとしつこく電話せな、出えへんのとちがう?
念のため、私もかけ直してみたが、でなかった。
おれ、コレ持って、警察へ行くわ。
そんで、その会社には、警察へ商品を取り戻しにこいって言うたるねん。
いやいやいや
そんなん警察、取り合ってくれへんって。
ちょっと待てよ・・・。
これ、箱の裏からやったら、送り状もそのまま、キレイに開けられるんちゃうん?
そう言って、カッターで恐るおそる、丁寧に小包を開けてみた。
そおーッと、中のモノを取り出すと、伝票がでてきた。
なーんや、kaki子(娘)やん・・・。
伝票に書かれた娘の名前をみて、心底胸をなでおろした私たち。
でも、なんで?
もしかして、プレゼントちがうん?
いーや。そりゃ、可笑しいやろ。
お前に送ってくるんやったら分かるけど、オレに「化粧水」はないやろ。
ちょっと、お前聞いてみぃ。
促されて、久しぶりに娘へ電話をしてみた。
もしもし?
いつも通り、寝ぼけ声で電話で出た娘。
元気にしてる?
今日はお休み?
これさぁ、化粧水、父ちゃんに届いてんけど・・・。
あ、間違えたかもしれん。
驚いたそぶりも見せず、娘の声が返ってきた。
なーんや、間違いかぁ。
本気で、夫に「化粧水」をプレゼントしたのかと思ってた。
すっかり老化した肌を労わって!と、思ったりしたけど、さすがに、それはないかぁ。
還暦すぎのおっさんが、可愛い容器に詰められた化粧水を、さすがに使うことはないわな💦
めったにない娘の間違いで、こちらは大騒ぎする羽目になったけど、たまたま発送元がお休みで良かった。
警察行く前に、開ける判断をしてよかった。
同じく地元を離れて頑張っている「お隣の幼なじみちゃんに、会ったよ」と、元気な声が聞けてよかった。
よかった。
めったにない間違いをしてくれて。
電話をかける、きっかけができて。
あともう少し、待っててね。
柿をまた送るから。
「1週間待ってくれたら、柿と一緒に送れるけど」と言ってはみたけれど、すぐにでも欲しいという娘のために、そのまま、送り返した。
文句も言わず、宅急便屋へ車を走らせてくれた夫へ、グッドジョブ!👍