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夫婦の話し合いを家事の合間にするのはNG『不機嫌な妻 無関心な夫』【無料公開#9】

シリーズ累計35万部突破の『察しない男 説明しない女』や10万部突破の『話し方で損する人 得する人』など、コミュニケーション本のヒットを生み出してきた五百田達成さんの最新刊『不機嫌な妻 無関心な夫』を11月20日に発売することとなりました。その最新刊『不機嫌な妻 無関心な夫』の一部を無料公開します。

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「そろそろ車買い替えようか」
「えー、次はカーシェアでいいよ」

「学校はあの私立に行かせようよ」
「いや、近くの公立のほうがいいって」

「もっと自然に囲まれたところに引っ越したいなあ」
「そう? 私は都会で暮らしたいけど」

夫婦の話し合いのなかには、このような、平行線を辿りそうなテーマが議題になることもあります。ふたりなので多数決というわけにもいかず、両者とも一歩も譲らなければ、話し合いの出口はなかなか見えてきません。
「話し合い」「すり合わせ」は大事ですが、議論が行き詰まったらどうすればいいでしょうか?

そういうときは無理に白黒つけようとするのではなく、いったん話し合いを中断し、時間と場所を改めるのがおすすめです。
それも「また今度にしよう」などとあいまいに延期するのではなく、「じゃあ、明日の夜、8時からまた話そう」などと、具体的にリスケします。

あるいは「場所」を変えるのも効果的。
近所のカフェやファミレスなどへ、その話をするためだけにわざわざ行き、会議を開くのです。職場が近ければ、平日のランチの時間に待ち合わせて話すのもいいでしょう。
というのも、家の中は話し合いを妨げる要素が意外と多いのです。
小さな子どもがいればそもそもゆっくり話もできないでしょうし、宅配便の荷物が届いたり、テレビの音がうるさかったりと、邪魔が絶えません。

もちろん、家事や仕事をしながら会話をするのもよくありません。
話している側からすると「ないがしろにされてる感」が強く不満です。本気で話し合いをしようとするなら、「片手間」はNG。
わざわざ「カフェ会議」を開くのは、ちょっとコストがかかりますが、それに見合うだけのリターンはあります。

議論は内容よりコンディションに左右される

夫婦の話し合いがどうもうまくいかない理由として、「お互いのコンディションが万全でない」も考えられます。どちらかが疲れている、睡眠不足、体調が悪いなどの場合は日を改めるべき。

さらに言えば、基本的な話し合いのマナーを守るのも大事です。最も気をつけたいのは、大声を出さないことでしょう。
意見が合わないと、ついヒートアップし大声を出してしまう人がいますが、これは「話し合うつもりがないです」と言っているようなもの。

もし相手が怒鳴ってきた場合、「ちょっと大きな声出さないでよ」と応戦するのは得策ではありません。「は? 出してないよ、普通だよ」とさらにヒートアップしてしまう可能性があります。べろべろに酔っ払っている人もそうですが、大声を出している本人はそのことに意外と気づいていないのです。

ここはあえて小声で静かに「うん、それもわかるんだけどね」と会話を進めましょう。
そうすれば相手もつられて「そ、そうだろう?」と声を小さくします。

POINT 話し合いは万全のコンディションで


著者紹介

五百田達成 (いおた・たつなり)

作家・心理カウンセラー。 米国CCE,Inc.認定 GCDFキャリアカウンセラー。 東京大学教養学部卒業後、角川書店、博報堂、博報堂生活総合研究所を経て、五百田達成事務所を設立。個人カウンセリング、セミナー、講演、執筆など、多岐にわたって活躍中。 専門分野は「コミュニケーション心理」「社会変化と男女関係」「SNSと人づきあい」「ことばと伝え方」。 「スッキリ!!」(日本テレビ)、「この差って何ですか?」(TBS)ほか、テレビ・雑誌などのメディア出演も多数。 著書『察しない男 説明しない女』『不機嫌な長男・長女 無責任な末っ子たち』『話し方で損する人 得する人』(以上、ディスカヴァー)はシリーズ70万部を超えている。

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