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イノベーションを起こすうえで重要なコミュニケーションはなに?【はじめての人事お悩み相談#4】#ディスカヴァー #人材マネジメント100のツボ

電子版5月28日、書籍版6月26日に発売の『図解 人材マネジメント入門』。本書では領域が広く捉えにくい人材マネジメントを、わかりやすく図解を交え体系的にまとめています。
そんな人材マネジメントの原理原則を詰め込んだ本書の著者である坪谷さんに、入社2年目にして今年の1月から人事担当となった弊社の社員井上が抱える悩みを相談してみました。

イノベーションを起こすうえで重要なコミュニケーションはなに?

井上:ディスカヴァーは出版社ですが、これから会社としてもこのまま紙の本だけを出していればいいものではなく、SNSを活用した施策とか、コンテンツ自体もいろんな形をとっていくべきで、それに合わせて会社の形を変えていく必要性が出てきています。興味が紙の本だけに向かっていた状態から、それぞれの興味に向かっていき、総体としては大きくなっていこうとしています。その中で人事として、これまでと全く同じようなコミュニケーションを取っていればOKではなく、違う形が必要になってくるのではないかと悩んでいます。


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坪谷:知を連結するマネジャー、誇りを持ち率先行動するメンバー、多様性と一体感を重視する組織風土が源泉だと言われていますが、とくにマネジャーが経営の意向を伝えながら、現場から知を吸い出し繋げるかどうかにかかっているのです。
ディスカヴァーさんの状態だと、現場のマネジャーが語り直しをできるのかどうかが問われます。「ディスカヴァーが向かう方向はこっちで、自分たちの仕事でいうとこういうことだ」と生々しく語れるかどうか。会社の上層から降ってくる方向性は、現場からすると抽象度が高く、未来のことだからハッキリとはわかりません。それを現場のマネジャーがメンバー一人ひとりにわかる言葉で、「お前の仕事でいくと、ここがこう変わるわけだよ」と言えるかどうか、マネジャーの語り直し力が問われます。

イノベーションを起こす3つのモノ

井上:語り直し力といわれて、そういう立場の人は大事だなと思いました。では自分みたいにマネジャーの立場にない人は、個人としてどういう貢献ができるでしょうか?

坪谷:イノベーションを起こすには3つのモノが必要と言われています。それは「よそもの・わかもの・ばかもの」です。

よそもの=他社の人、外部の人の率直な声
わかもの=新しく入ってきた人、まだやりかたがわからない若手の声
ばかもの=権力構造などを無視して損なことも正直に言ってしまう人の声

これまでの既存の勝ち方ではない勝ち方をどう組み入れるかが問われるので、これらの人によってイノベーションが起こされるという考え方です。
これに沿って言うと、井上さんができるのは、ばかものになることですね(笑)
「これ言っちゃうと損だし、人事としてどうなのと言われるかもしれないけど、未来を考えると言った方がいいな」と思うことを発信することが必要です。

黙認する・邪魔しない・やる気をそがない

井上:なるほど、自分の社会性フィルターみたいなものに引っかかったものを言ってしまうんですね(笑)
では、人事としてはどういうことが必要になるのでしょうか?

坪谷:リクルート社のRingのように新規事業提案制度を作って、仕組みで担保するのも一手だと思います。型から入るのは重要です。
しかし本質的には「邪魔しないこと」だと考えます。ある大手時計メーカーの話ですが、新商品の時計を考えているのは「わかもの」だそうです。彼らが「こんなの出来たら面白い」と考えて、仕事の合間に、工場から素材をもらってきて勝手に試作品を作っている。工場の方や上司はそれを見ないふりします。これは仕組みじゃないから起こっていることですよね。ワクワク感というか、黙認する・邪魔しない・やる気をそがないのが大事だと思います。人事部門がまっとうにルールを守って仕事しようとするだけだと、現場のわかものたちのやる気をそいでしまうこともあります。だから人事としてすこしバカになるんです。実はこれが一番大事だと思います。
かといって全部OKにしてしまうと会社が滅茶苦茶になってしまうので塩梅が大事ですね(笑)でもこれまでの型のなかでやっても勝てないから変えようとしているわけで、型を破る必要があります。難しいところですよね、葛藤するところだと思います。逆にここで葛藤しない人事は嘘です、放棄していると思います。


<著者プロフィール>

坪谷邦生(つぼたに・くにお)

株式会社壺中天 代表取締役、株式会社アカツキ 人材マネジメントパートナー、株式会社ウィル・シード 人事顧問、中小企業診断士、Certified ScrumMaster認定スクラムマスター。 1999年、立命館大学理工学部を卒業後、エンジニアとしてIT企業(SIer)に就職。2001年、疲弊した現場をどうにかするため人事部門へ異動、人事担当者、人事マネジャーを経験する。2008年、リクルート社で人事コンサルタントとなり50社以上の人事制度を構築、組織開発を支援する。2016年、急成長中のアカツキ社で人事企画室を立ち上げる。2020年、「人事の意志を形にする」ことを目的として壺中天を設立。
20年間、人事領域を専門分野としてきた実践経験を活かし、人事制度設計、組織開発支援、人事顧問、人材マネジメント講座などによって、企業の人材マネジメントを支援している。
主な著作『人材マネジメントの壺 ARCHITECTURE』(2018)、『人材マネジメントの壺DEVELOPMENT』(2018)など。

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