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訪問ルールは入り口に貼ってある 【こちら覆面DI室 #014】

「この病院の訪問ルールなどありましたら、教えて頂きたいんですけど」

担当が替わったばかりのFさん、今回が2回目の来室です。

「訪問ルールでしたら、DI室入り口の掲示板に貼ってあるので読んでみて下さい。必要ならその紙をコピーしていただいてかまいませんよ」
と伝えました。

筆者の施設の、MRさんの訪問ルールですが、
そんなに厳しいわけではありません。

当院指定の名札を着用することや、
病棟など診療区域内でのMR活動は行わないこと。
新薬の宣伝活動はヒアリングを受けてから行うこと、など。

基本的に訪問時間は午後からと書いてありますが、
ほとんどのMRさんは「朝待ち」(アイカツともいう)されていますね。

(相変わらず変な話ですが、この話は2012年に書いたものです。当時はMRさんといえば、朝病院の入り口にならんで、出勤してくる医師たちに「おはようございます」と挨拶をする、いわゆる「あいさつ活動」(略してアイカツ)をされていました。今はいないですねー)

MRさんとしては「基本的」なルールなんでしょうけど、
アイカツは、意味のないルールですね。

しばらくその訪問ルールを読んでいたFさん、
もう一度私のところに来ました。

「あのー、、、訪問ルールは本当にここに書いてあるだけでしょうか?」
「はい、そうですけど何かわからないことありますか?」
「では、『使用上の注意の改訂のお知らせ』などは、どちらへ持っていけばよろしいでしょうか?」

むむむ?
DI室って、そういう部屋じゃなかったっけ?

 「えーっと、ここで結構です」
「わかりました。それでは、何かお伝えする事ができましたら、こちらへ持って参ります」 

そう言ってDI室を去っていきました。
こういう事って、いちいち訪問ルールに書かなきゃいけなかったのかな。 


「こちら覆面DI室」は休刊となった週刊approach誌に連載されていました。そのコラムを少しだけ改編して掲載しています。

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