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術前休薬をチェック 【こちら覆面DI室 #051】

前回は入院中でしたが、おかげさまで退院できました。
いやー、やっぱり自宅はいいですね。
もうすっかり元気です。

入院前の外来で主治医と話したのですが、
最近は術前休薬にとても気を遣っているとのことです。

血小板凝集抑制作用がある薬は、
手術時に出血量の増大のおそれがあるので、
術前に休薬しておく必要があります。

例えば抗凝固薬のリバーロキサバンは、
添付文書の重要な基本的注意の項に
「本剤の投与中に手術や侵襲的処置を行う場合、臨床的に可能であれば本剤の投与後24時間以上経過した後に行うことが望ましい」
と記載されているため、手術の前日から休薬となります。

クロピドグレルの場合、
同じく重要な基本的注意に
「14日以上前に投与を中止することが望ましい」
との記載です。
2週間は長いですよね。

チクロピジンは、
「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項に
「10~14日前」と記載されています。

ワルファリンは、
添付文書には記載が無くエーザイが作成している適正使用情報集に
「4~5日前」との記載があります。

このように、
術前休薬に関する情報は色々なところに書いてありますので、
それらをまとめて表などにしている施設が多いです。

MRの方々も、
自社製品の術前休薬情報は、
すぐ出せるように、まとめておいた方がいいですよ。
情報がない薬も多いんですけどね。

という、記事を2013年に書いていました。
そして2022年の診療報酬改定で、
「周術期薬剤管理加算」が新設されました。
周術期の薬剤管理の取り組みが、ついに認められるようになりましたね。


「こちら覆面DI室」は休刊となった週刊approach誌に連載されていました。そのコラムを少しだけ改編して掲載しています。

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