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後発品の研究者って 【こちら覆面DI室 #013】

日本ジェネリック医薬品学会第6回学術大会に参加してきたときの話です。

大会テーマは「薬剤情報の共有化に向けて」
シンポジウムのテーマは、後発品選択、医薬品情報、使用促進、流通、生物学的同等性など、
DI室の薬剤師なら興味あるタイトルです。

私の個人的な感想なんですけど、若い人の参加者が少ないな、の印象です。

参加者の半分は製薬メーカー、もう半分が医療関係者と聞きました。

一般演題の20演題を見ると、
病院所属の方が筆頭になっているものが10演題、
大学所属が4演題、
医局、薬局、薬務課がそれぞれ1演題、
あとは研究所など。

メーカーからの演題はひとつもなし。

ジェネリック学会にジェネリックメーカーから1演題もないとは、
やる気あるのか?という感じです。

正直、様々な大学の研究室から演題が出てこないとダメですよね。

病院や薬局で問題なのは、
後発品の中でどれを選んだらよいか、
どれを選んではダメなのかということ。

後発品メーカーは
「うちのは他より優れている、安全です」
という情報を作っても、そんな情報は誰も信用しない。

やっぱり大学の研究室なんかが、比較するような情報を作っていかないと。

そのためには、大学に後発品を研究してもらわないと。
そうしないと若い研究者も育ってこないです。

若い人が少ない、つまり今の日本の姿を見ているようです。
うーん心配だ。   


「こちら覆面DI室」は休刊となった週刊approach誌に連載されていました。
そのコラムを少しだけ改編して掲載しています。

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