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飛べ!と言われているのだと思うことにした。

先週は今学期最後の墨絵教室でした。
こちらの教育機関等の後期は2月はじまりで、ところによるでしょうけれど、こういった趣味の講座なんかは15レッスン前後、週一回のペースでいくと、5月中に学期が終わることになります。

お手本として制作したのではないのですが、先日のムクドリの飛び立つ姿を参考にしながら、墨で鳥、また一枚仕上げました。

24 cm x 33 cm

以前も、昨年9月から成り行きで墨絵教室の講師を担当することになった話は書きましたが

「成り行き」って、どういう成り行きよ、というところを、ほぼ自分の気持ちを整理するためだけに、ここに書いておこうと思います。

2020年秋、その墨絵教室の前任の先生から翌年2021年9月からの後任を依頼されました。どうも長期の日本帰国を考えていらっしゃったようです。
その教室自体、「その先生が水墨画のできる人だったから開講された」ようなもので、長年教えていらっしゃいました。

そんな教室の後任を「書道」と「絵描き」を掛け合わせただけで「できるでしょ」と、水墨画の経験自体はゼロの私なんかに任せようとは…!
正直、びっくりしました。
以前、その先生に「私も習いたいです」って言ったこともあったんです。その時はなんだかんだ言って言葉を濁され、教えてもらえず。

最初はお断りしようと思ったのですが、まだ一年ある、その間に練習すればいいのよ、と説得されてしまい。しかし、ろくに練習もできず、ロックダウンで先生の指導を受けに行くわけにもいかず、気がつけば2021年5月になっていました。

もう私を後任に使ってもらうのはやめよう、と思い先生にメールを書きました、他をあたっていただけますか?と。

それから10日後くらいでしょうか、事務所のほうからその先生が検査入院された、という知らせがあったのは。

ここでは病名は伏せますが、一刻も早く手術を受ける必要がある病気でした。手術の後、日本へ帰国され治療を続けられましたが、病気発覚から四カ月後の2021年10月、お亡くなりになりました。

この一連の流れからしても、墨絵教室の講師は私が引き継ぐしかなかった、という感じですが、先生のご病気が分かったとき、「先生の負担がちょっとでも軽くなるなら、やっぱりやります!」と伝えてあり、その意思表示だけでもご本人に直接できてよかったと思っています。


この話をnoteにどのタイミングで書くか?永遠に書かなくていいのか?せめて一回忌まで待つか?など、いろいろ迷ったのですが、冒頭にも書きましたように、自分の気持ちの整理のために書くことにしました。

実はこの数年、絵の世界とは別件で(少なくとも私にとっては)ちょっと大きなことに挑戦していて、その件についてはその墨絵の先生ともよく話していたのですが、最近、すごいあきらめモードでした。

でも、速攻で飛ぶことを覚えていった雛を観察したり、墨絵講師を一年やり遂げたり、そうしているうちに、何だか見えない力に「飛べ!」と言われている気分になってきたんです。

だから、あきらめるのをやめたんです。
宣言しちゃったら、もうやるしかない。
見栄っ張りですから、私。

水の入ったガラス花瓶の習作
最後の授業で庭から採っていって皆に描いてもらったツツジ。
庭ではこのようにモウモウと咲き誇っていました。


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