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日本勢のいないMasters東京と、Zetaの行方

日本のいない東京大会

初めての日本開催となるMasters東京。しかし、そこには日本勢の姿はなくなったようです。先日行われたT1Zetaの決戦を制したのは韓国代表T1でした。これで、Asiaリージョンはなんと韓国2チーム、PRXという構成となり、韓国勢の強さがそこに際立ちました。

しかし、その後のDRXとPRXの決戦では見事にsomething加入の新体制PRXが勝利をおさめ歓喜に沸きました。PRXの勝利は少なくとも非常に重要なものであり、現在アジアランクを落としていた同チームには新しい風が吹いたと表現してもいいでしょう。

それとは対照的だったのが日本代表のZetaです。Zetaは前年のVCTでは快進撃を見せてきましたが、ルールが大幅変更された2023年度のVCTではその影響があまりないかのように影を薄くしています。彼らがこれからMasters東京に出ることはできなくなったので、次の機会を待つしかなさそうです。

一方で個人的には日本のVALORANTシーンがやや凋落傾向にあるのではないかと懸念しています。というのも、ここ最近盛り上がっているVCJでは依然としてCR、SCARSが上位におり、ほかのチームが上位に食い込んでいくジャイアントキリングのようなことが起きなかったり、チームメンバーがほかのチームに移籍するといった話もあまり聞かないので、アメリカやEMEAなどのほかのリージョンより日本リージョンの硬直性がさらに激しくなるのではないかとも考えています。

確かに、日本リージョンでもフィリピンや韓国、ロシアなど多国籍チームがあることは確かですが、ほかの地域ではそれ以上にトップチームへの移籍や、トップチームからの移籍が目立っています。Zetaに関しては現状が日本最強なので文句は言えませんが世界であまり目立てていないことを考えると体制の変化が必要なのではないかと思うばかりです。

Zetaの行方

もう一つ気になるのが、これからのZeta Divisionの行方です。現状では日本トップのプロゲーミングチームとしてFPS界隈では有名ですが、この構図は今後1年でガラッと変わる可能性があります。競合の国際チームであるPRXやFNATICはメンバーを入れ替え、新しいチームとして2023年の舞台に挑んでいますが、Zetaではコーチ含め一切の人材入れ替えがありません。そして、日本リージョンですらその順位が変わっていません。

それを悲観的にとらえると、ただのZetaディスですが、実際に言いたいのは大局的に見た時のZetaや日本リージョンの勃興に必要な新機軸が見えなくなりつつあるということです。もちろん、日本チームがそれでいても海外のT1やDRXに圧倒できる実力があればいいですが、現状そのようなことが起きているわけでもなく、どちらかといえば劣勢にあるのは言うまでもありません。

ハラスメント問題は国際問題

VALORANTでは最近、大会出場条件が大幅に変更されました。それは何かといえば、いちいち応募しなくてもゲームの実力で、大会に出られるという風になったのです。これは革命的なことでもあり今後のゲーマーにとってはよりFPSが実力主義的になっていくことで頭角を現すものがあるでしょう。

しかしその一方でオンラインFPSにもxQcが指摘するようなハラスメント問題はあります。日本のストリーマーもハラスメント問題について言及してきたことはたびたびありますが、今後ハラスメントをゲーム内で行った場合さらに厳しい処置がなされる可能性が高まりました。

オンラインFPSは一種のSNSとも考えられ、それを出会いの場として考えている人々も多くいます。そのため、シンプルにゲームルールに従って行動していることに加え、出会いの場として認識している人とのいざこざは非常に多いものとなっており、それは自由度が高いゲームならば「目的がまとまらない」という意味で表ざたになりにくいものの、そうではないゲームだと一瞬で緊張関係になります。

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