晴れ女の魔法
担当:事務びと
早いものでもう師走…
毎日が早い…早すぎる
そして気が付くと暗い
夏場は帰宅するのものんびりなのに
冬場は定時になる前から外は暗く、気持ちが焦るのは何故なのでしょう
歳をとるごとに時間の流れを速く感じると言いますが、まさに!
今週は「未来へのバトンを繋いでゆく」(DILEKA総合カタログから)
という言葉について考えます。
人生100年の時代になったといわれますが
元気に社会活動をできる期間は誰もがそんなに長くはありません。
終活などという言葉もポピュラーな言葉になりました。
私も子育てをほぼ終えて
次に自分のするべきことを考えたりします。
人類が生まれて生命というバトンは何千年と引き継がれてきました。
知恵がつき技術が生まれ失敗と成功を繰り返し
もっともっとを追求してきたのです。
私のマガジンの初回は七世代先の子供たちのためにというテーマでした。
未来の地球のために今を生きる私たちにできること
その選択を間違わず子供たちにつなぐこと
これらは人類の永遠のテーマかもしれません。
新海誠監督の映画「天気の子」
異常気象により長期にわたり雨が降り続く関東地方
晴れを祈ると局地的短時間青空にできる能力を持つ女の子とその子を守りたい男の子が主人公。
二人は彼女の能力で「晴れ女」という商売を始めます。
商売は順調にいきますがやがて噂が広がりすぎて辞めることにします。そしてその能力について調べ始めます。
「晴れ女」について調べていくうちに天気の神社(高円寺の「氷川神社」がモデルのようです。)の神主から「太古には天気を操れる天気の巫女が存在し、巫女の力は天に身をささげることで得られ、その力の代償として「人柱」や「いけにえ」のような状態になるいう、という話を聞きます。続けていると天の「人柱」となり消えてしまうことを知ります。
やがて女の子は晴れを祈り続けて姿を消してしまい、そして東京は晴れました。人々は青空をとても喜びましたが男の子は彼女だけが犠牲になることが納得できません。彼女をどうしても取り戻したくて彼女がとらわれている場所へ行きます。
そして連れ戻すことができましたが、とたんにまた豪雨となり、その後二年以上雨が降り続き、東京の低い地域は水没してしまいます。
この映画は、ラストで救われたのは主人公だけだとの批判的な意見もある映画ですが、人は優先順位をどうつけるか何を選択するかということについても考えさせられます。
先日COP28が開催されていましたね。
異常気象については一日でも早い対応が必要なことは誰でもわかってはいるけれど何百の国の何億人という人間が同じ目標に向かって努力するのは非常に困難なことも理解できます。
自然環境を守るためには莫大な経費がかかるのも現実で、今生きる私たちが目に見える利益を期待できなければ、日々生きることに精いっぱいの状況でば環境問題を後回しにしてしまうことも仕方のないことにも思えます。
日本では危機が迫ると「神風が吹く」などと運に任せていい方向に進むというような考えがあった時代もあります。
でもそれは誰かがうまくやってくれるだろう的な責任逃れの考えであることは現代人にはわかっていることです。
世界の環境がこんなことになってしまったのも人間がしてきたことの代償です。科学が進み環境に良くない選択肢があること知った私たちは、神風に任せずに意志を持って選択をしなければなりません。今と未来のバランスをとりながらバトンを渡すことはできるのでしょうか。
「天気の子」では、男の子は、世界が変わってしまっても(雨が止まなくなってしまっても)大切な人と同じ世界に生きたいと彼女を連れ戻す選択をします。
できます?
好きな人のためなら街が水没しても構わないという選択を…
それとも「晴れ女」の魔力を信じますか?