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NEWアルバムがSpotifyとApple Musicで1日の最多ストリーム数を更新!Drake feat. Travis Scott - Fair Trade (2021)

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これまでに1億7,000万枚以上を売り上げ、全米シングルチャートへの最多チャートイン数(231曲)、最多連続チャートイン週数(431週)など数々の記録を持っているドレイク。

そんな彼が9月に6枚目のスタジオアルバム「Certified Lover Boy」(以下CBK)をドロップ。ファンや批評家からは否定的な評価を受けているアートワークが印象的ですが、同時に世界中の聴衆の耳を驚異的なスピードで捉えているようです。

今回はこの中からトラヴィス・スコットがゲスト参加している同アルバムから「Fair Trade」をピックアップ。この曲はドレイクの出身地であるトロントのシンガーをサンプリングしています。

ここでは彼らの新曲、元ネタ、アルバムについて解説します。

レーベル  : OVO Sound, Republic Records
リリース日 : 2021年9月3日
名前    : Drake feat. Travis Scott
年齢    : Drake 34歳 Travis Scott 30歳

出身地   :    Drake カナダ、トロント
        Travis Scott テキサス州ヒューストン

Drake feat. Travis Scott - Fair Trade (2021)

CBKリリースまで

2020年の7月にDJ キャレドのシングル「Greece」がリリースされた際、ドレイクのレコーディングエンジニアのNoel Cadastreは、アルバムが「90%完成した」とコメント。翌月にはアルバムのタイトルも発表され、多くのファンが近日中のリリースを期待していました。

しかし、ドレイクはNBAスターのスティーブン・カリーら数名をトロントの自宅に招いてバスケットボールをした際に、右十字靭帯を断裂させてしまいました。

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(ドレイクのインスタには、右膝を固定した痛々しい姿が)

これによりリリースが大幅に延期され、2021年に入ってからはリハビリに専念することになりました。その後2018年に発表したEPの続編となる「Scary Hours 2」をドロップ。全曲が全米トップ3に入るヒットをみせ、アルバムのリリースにさらなる期待を抱かせる作品になりました。

「Scary Hours 2」の記事はこちら。

その後ヤング・サグが率いる "Young Stoner Life Records" のレーベルコンピアルバムに参加。この中でガナヤング・サグと共演した「Solid」は、もともとドレイクのアルバムに収録される予定でしたが、延期になったため、彼らに譲ったと明かしています。

Young Stoner Life, Young Thug & Gunna feat. Drake - Solid (2021)

アルバム発売の2日前の9月1日には、アメリカ、カナダ、ナイジェリアの各地で、作品に収録しているアーティストを出身地別に紹介する看板が設置されました。

アトランタの看板には21サヴェージフューチャーリル・ベイビーヤング・サグ、シカゴの看板にはリル・ダーク、そしてニューヨークの看板には「the GOAT」と書かれ、人々の様々な憶測を呼びました。アルバムが発売されると、これがジェイ・ジーを指していたことが明らかになりました。

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また、前述したユニークなジャケットを手掛けたのは、イギリスの現代美術家のDamien Hirst氏。彼の作品のテーマに多く掲げられるのが「死」で、サメや羊、牛などの動物の死体をホルマリン漬けにして保存した一連の作品で有名になりました。

その中でも、4.3メートルのイタチザメを透明なケースに入れてホルマリン漬けにした「The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living」(訳:生きている人の心にある死の物理的な不可能性)が最も知られています。
しかし、今回のドレイクのジャケはこれまでの作風とは異なり、様々な人種の妊婦の絵文字というミステリアスなテーマとなっています。

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"Fair Trade" 元ネタ情報

この曲の元ネタは、カナダ出身のシンガーシャーロット・デイ・ウィルソン「Mountains」(2019)です。この曲は2019年にシングルでリリースし、2021年の彼女のデビューアルバム「Alpha」に収録しています。

彼女についてあまり知られていませんが、この曲ではBabyfaceD’Mileといった著名プロデューサーが手掛けています。また今年アルバムが発表になりましたが、ドレイクが彼女をサンプリングに選んだのは、彼女が彼の地元出身だからだと噂されています。

Charlotte Day Wilson - Mountains (2019)

Fair Trade

サンプリングしたフレーズがドレイクらしい、滑らかな仕上がりのこの曲は、彼の地位や名声に集う人々に向けたナンバーになっています。

I'm outside, twenty-nine, G5, seaside
I've been losin' friends and findin' peace
But honestly that sound like a fair trade to me
If I ever heard one and I'm still here
Outside, frontline, Southside
I've been losin' friends and findin' peace
Honestly that sound like a fair trade to me

※和訳
俺は外にいる、※29区、※G5、シーサイド
友達を失って、平和を見つけてきた
でも正直、それは俺にとって公平な取引のようだ
もし 俺が聞いたことがあって、まだここにいるならば
アウトサイド、フロントライン、サウスサイド
友達を失って、平和を見つけてきた
でも正直、それは俺にとって公平な取引のようだ

※"29 "とは、カナダ・トロントの一区画である29区
※"G5"とは、ガルフストリームG500というプライベートジェット機

曲中で「友達を失って」と歌っていますが、その「友達」は偽の友達だと推測され、ドレイクが伝えたかったのは、そういう人は本当に信頼できる友人ではなく、縁を切った方が、安心して生きていけるということなのではないでしょうか。

カニエ・ウエスト「Donda」

わずか5日違いと、リリース日が近かったことで、何かと議論されていたドレイクCLBカニエ・ウエスト「Donda」
どちらのアルバムが優れているか?どちらのアルバムが良いか?どちらがより売れるか?ファンたちの興味は尽きなかったわけですが、売り上げに関しては、すでに答えが出ているようです。

Rolling Stone誌の新しいレポートによるとCLBは、わずか3日間で「Donda」の最初の週の全曲を上回るストリーミング数を記録したと伝えています。
9月3日(金)のリリースから日曜日までに、CLBはアメリカで4億3000万回以上ストリーミング。一方、Dondaは発売後8日間で4億2,300万回のストリーミングを記録しています。

この2つのアルバムはタイプも異なっているため、完全に公平な比較はできませんが、ほとんどのファンにとって、どちらの作品も今後数ヶ月、数年間ヘビーローテーションされることでしょう。

しばらくのヒップホップシーンはこの2人の話題で持ち切りになりそうですね。


こちらで紹介した楽曲のDJプロモーション音源はこちら⬇️⬇️⬇️

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