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プロジェクト途中経過②「獣害を軽減するためサル等を追い払いたい」

こんにちは。デジテックfor YAMAGUCHI運営事務局のもんじゃです。

先週末電子マネーに5万円チャージし、ブラックフライデーの流れに乗ってポチポチしていたところ、週明けには残高が485円になっていました。「必要」と思っているものを買ったつもりなのですが、その質など多少過熱したところは間違いなくあると思います。猛省しています。。。

開発中の獣害マップ

山口県のデジタルコミュニティ「デジテック for YAMAGUCHI」では、会員同士で課題解決に挑戦するシビックテック活動に取り組んでいます。

宇部市小野地区のサル被害の解消に向けて、デジテック会員が、住民自らサルの目撃情報を報告できるサイトを開発し、データを収集して罠設置や追い払いに活用してもらおう、というプロジェクトが進行中です。

前回の「途中経過①」では、そのサイトを公開できる段階になったとお伝えしました。
(小野地区獣害マップ)https://animal-report-map-yamaguchidx.jp/

今回の途中経過②では、
この9~11月、住民実感フェーズとして、小野地区の皆さんにこの取組を紹介し、実際にサイトに使ってもらってフィードバックを得る、という実証を行ったのでご紹介します。

小野地区での説明会

サイトはもう公開できるよ。目撃情報の報告も投稿できるよ。情報の管理など最低限の機能も備えたよ。これ以上、獣害の当事者でないメンバーで話しても埒が明かない!
ということで、小野地区の方々にサイトの説明会を行い、一定期間、実際に触ってもらってご意見もらうことにしました。
まずは取組を知ってもらうことを第一に、使っていただけた方からアンケート用紙に答えてもらう「実証」です。

8月は台風で延期になったため、9月に満を持して小野地区の自治会長さんが集まる会合に乗り込みました。
ご高齢の方も少なくない中、紹介するのがWebサイトですから、これがなかなか難しい。
当日にその場で各自サイトを起動させ、テスト報告までしてもらうという結構無理なお願いまでしましたが、十分な説明時間が取れない中、多くの方に触ってもらえました。(いい人多い、、、)

当日の様子を複数の新聞社に取材していただき、地元紙の宇部日報社さんには一面に取り上げてもらえました!

住民の方に個別インタビュー

アンケート回答期限を待ちきれない、実証期間中鉄は熱いうちに打ちたい、という開発メンバーの思いが一致。
自治会連合会長さんにお願いし、メンバーで小野を訪れ、多く報告いただいている自治会など2自治会の会長さんらにそれぞれ1時間程度ご協力いただきインタビューを行いました。(感謝)

インタビューの様子①

主なご意見

  • 使いはじめが難しい
    (どの自治体からの報告か判別するため)報告画面を表示させるには、自治会ごとに発行した二次元コードを読まないといけない。
    ブックマーク登録や地図の位置情報設定など、最初に手厚くレクチャーしてもらわないと「全然わからん!」で使ってない人が多い。

  • 収集するといい情報
    ・サルの被害は群れの方が深刻。群れから離れたサルはあまり気に留めていない。群れかどうかがわかるといい。
    ・サルは日の出と同時に活動し、早い時間に畑を荒らすので、目撃した時間の指定できるといい。早い時間にどこにいるかが重要。
    (現行は報告ボタンを押した時間を自動記録。指定はできない)

  • 小野地区での活用に向けて
    ・住民にとって、やって何につながるか具体的な効果がないと続かない。
    ・じっくり1~2年はデータとらないと傾向は見えないだろう。
    ・行政などとしっかり協力して取り組むことが必要。

サルの被害や特徴など、インタビューならではのお話をたくさん伺うことができました。
また、住民の方へは長期的なデータ収集にもご理解いただいてじっくり取り組むことが必要な反面、短期的な効果がないとモチベーションが続かないという難しさも感じました。

インタビューの様子②

アンケート回収

11月に再び会合の場で、御礼を伝えつつアンケートを受け取りました。
アンケート全回答23人中 21人の方がサル被害の経験があり、その全ては農作物被害でした。人的被害の記載はなし。
丹精込めて作った農作物がようやく収穫、という段階で食べ散らかされるのは本当に腹が立つというご意見もありました。

一方で、サイトについては、使い始めを丁寧に説明できれば、もう少し取得する情報を増やしても大丈夫という印象を受けました。
そして「役立ちそう」「まあ役立ちそう」との回答が多かったことを受け、メンバー同士でこのサイトしっかり仕上げていきたいと気持ちを新たにしたのでした。

報告の結果

ゴールはどこ?

小野地区の方には継続してサイトを使ってもらっていて、今も報告があります。
技術的には、目撃した時間やザックリとした頭数など、取得する情報を増やす一方で、サイトをいくら改良しても、これが本当に獣害対策に使えるサイトなのか?このサイトの価値をあらためて整理すべく、行政や専門家に、このサイトや収集データ、そして小野地区の方々の熱意を伝え、意見を聞いてみることにしています。

ボランタリーなプロジェクトなので、地域での使い方やデータの活用・対策など、実際の運用部分にまでタッチするのは難しいことから、このサイトで何ができるかを整理して、必要と感じてくれるところに引き渡せればと思っています。(終わり方難しい。。。)

活動開始からそろそろ1年、ゴールを見据えてメンバーともう少し頑張っていきたいと思います!