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【問題提起】田舎民がスマートに新幹線に乗るには?

勝手にレノファ山口FCを応援しているハラマルです。

先日、長崎までレノファ観戦をしに行ったのですが、山口県からも多くのサポーターが訪れていましたし、応援の迫力もあったように思います。
前半に失点してしまいましたが、そんなことではへこたれず、最後まで応援したことで、とんでもないゴール!と素晴らしい逆転劇!!を目の当たりにすることができました

結果的に、今シーズン、J1昇格プレーオフ圏内(上位6位まで)に入れるかどうかはまだまだ分かりませんが、この盛り上がっているお祭りに乗り遅れている方が多いと思います。
レノファに何が起きているのか、全然、知識がなくても構いません。まだ間に合いますので、とりあえず夏休み最後(8/31)にみらスタに試合を観に来ませんか?
当日は、「1万人プロジェクト」と称してたくさんのイベントが開催されますし、相手が同じくJ1プレーオフ圏内を争う岡山です。たくさんの方が訪れること間違いなく、大盛り上がりすることは必須です。
あなたも、お祭りに参加しましょう。

(ところで、長崎戦が気になる方は、こちらでハイライトを。)


田舎民の実状

さて、先日のことですが、久々に新幹線を使った出張がありました。
田舎民にとって、新幹線出張の大変なところって、JR切符の手配だと思いませんか?だって、特急券を売っている場所が限られるんですもん!

え?最寄りの駅?
いやいや、みどりの窓口がないし、特急券が買える券売機もないし、そもそも、「最寄り」でも駅が遠いし!

え?ネットで買って駅で特急券を受け取る?
いやいや、最寄り駅には、切符を受け取る機械置いていないし!

ということで、新幹線の乗車予定日よりも前の日に、みどりの窓口(又はみどりの券売機)がある、最寄りではない駅までわざわざ自家用車で買いに行かなければならない、という事態になっています。
多くの方がそうかもしれません。なかなか、田舎民にとっては世知辛い状況ですよね。

「スマートEX」とその落とし穴

そんな中、今回の出張では、最寄り駅がICOCA対応したので「スマートEX」というサービスを利用しようと思いつきました。なんと、これで、わざわざ遠い駅まで切符を買いに行かずにすみます
(都会の方からすると、今更?と思われるかもしれませんが、これが地方の実状です…。改札が交通系ICカードに対応していない駅もたくさん残っています。)

「スマートEX」は、ネットで予約できて、チケットレスで乗車できるサービスです。

https://jr-central.co.jp/ex/

似た名前で同じようなサービスがあるので非常に紛らわしいのですが、「EXPRESS予約」は会員制の有料サービスだそうです。
今回は「スマートEX」の方を利用してみようかと思います。

https://jr-central.co.jp/ex/

ネット予約した情報が交通系ICカードに紐づけられるので、交通系ICカードだけで乗車できるそうです。モバイルICOCAにも登録可能とのこと。

https://smart-ex.jp/beginner/

つまり、このサービスを使うと、最寄り駅にチケットを受け取る機械がなくても、改札がICOCA対応していれば、モバイルICOCAを入れたスマホ一つで新幹線に乗車できるということです。
いやぁ、ようやく山口県でも、こういうチケットレスサービスが使えるようになったんだなぁと思うと、感慨深いです。長い間、交通系ICカードも使えなかったもんなぁ~。

そんなわけで、JR切符の手配をせず、余裕こいている私を見て、同僚が「ハラマルさん、明日の出張、切符手配できたんですか?」と尋ねてきたので、このスマートEXのことを説明しました。

「へぇ~。山口県でも、そういうサービスが使えるようになったんですねぇ~。」と、私と同じ反応をしています。
「あ、なるほど、これかぁ。ふんふん。へ~。ん?あれ?ハラマルさん、確か、自宅の最寄り駅って在来線の駅でしたよね…?」
「うん、そうだね。新幹線駅ではないよ。その確認って、何かの嫌味?」
「いや、そうじゃなくて。このスマートEXってやつ、新幹線駅から新幹線駅までの切符はそれでいけそうですけど、在来線駅から新幹線駅までの区間は、一緒に切符買えないみたいですね。交通系ICカードから支払われるみたいですよ。」

https://smart-ex.jp/entraining/iccard/

「あ、ホントだね。そう書いてあるね。」
「これって、出張先までの切符を一括で買えないから、領収書出ないですよね。領収書がないと、経理が旅費をくれないと思いますよ。」
「はわっ!あ~、なるほど。確かに。鋭いところつくね。う~ん、でも、まぁ、交通系ICカードから支払われるなら、その履歴を提出したらどうにかなりそうじゃない?経理は面倒がるかもだけど。」

「なるほど。それはアリかもですね。・・・ん?ちょっと待ってくださいよ。ということはもしかして。あ、やっぱり!」
「え、何?それじゃマズイ?」
「いやいや、そのやり方って、同一目的地までの切符を分割して購入することになるから、一括で買う時よりも高くなる可能性がありますよ。ほら、ココに赤字で書いてますよ。」

https://smart-ex.jp/product/navi/

「はわわっ!・・・マジ?そんなことある・・・?いや、本来の金額より高額になるん?そんなことになったら、さすがに経理に怒られるね・・・。」
「そうでしょうね。領収書があっても怒られますね。」
「いやいや、新幹線で出張って、ビジネスマンやったらよくあるんやないん?出発地から目的地までの切符を一括で買って、それで領収書もらって経理から旅費をもらうやろ?なんでそれができんほ?」
「まぁ、普通はみどりの窓口か券売機に行くんじゃないですか?」
「いや、近場にない人はどうしたらええほ?」
「う~ん、そこそこ、あるんじゃないですかね・・・?」
「え、マジ?」

ということで、私の今回の新幹線出張、何やら「スマートEX」ではうまくいかないようなので、作戦を考えることにしました。

特急券を買える場所

ちょっと、一旦、現状を整理しましょう。

特急券を買える場所ですが、JR東日本になりますが、次のサイトに整理されています。

  1. 指定席券売機

  2. みどりの窓口

  3. 旅行代理店

  4. インターネット

1.「指定席販売機」って言葉は聞きなれないですが、JR西日本では「みどりの券売機」という愛称で呼ばれています。(愛称だったんですね。)特急券が買える券売機です。

2.「みどりの窓口」は、皆さん御存知のとおり、今はものすごい減っていて、山口県内では、下関駅・新山口駅・徳山駅・岩国駅の4駅しか残っていないようです。これは期待できません。

3.「旅行代理店」という手もありますが、これも近くになければ手配が大変ですね。ツアーとか旅行全体を手配するなら分かりますが、JR切符を買うためだけに旅行代理店に行くというのも気が引けます

4.「インターネット」には、先ほど紹介したスマートEX(有料制ならば「EXPRESS予約」)でチケットレスにできます。
また、「e5489」というインターネットで手配できるサービスもありますが、これを利用しようとした場合、予約した切符を受け取ることができる機械がある駅が必要です。あくまで物理的な切符が発行されるので、その受取が必要ということです。

3.以外は、駅の設備により、利用できる/できないが変わってきますが、まぁ、田舎だと、ちゃんと備わっていることなんてあまり期待できませんよね。
じゃあ、近場でどこに設備があるか探そうとしても、「JRおでかけネット」の駅情報で、個別に確認していくしかないようです。

う~ん、個別に確認していくのってめんどいなぁ。
あ、こちらのサイトに、キレイにまとめてくれていますね。

なるほど、山口駅には、「みどりの券売機プラス」というのと「e5489」の受取ができる機械があるそうです。
だから私の周りの方は困っている様子がないんですね。
(ちなみに、「みどりの券売機プラス」って何?何の機能がプラスされているのか…?もっと分かりやすい名称にしてくれないものか…)

残念ながら、私の自宅周辺には、そうした設備が備わっている駅は、やっぱりありません

考えた作戦

さて、「スマートEX」を使う場合、
①在来線駅で在来線に乗車 ⇒ 新幹線駅に到着
②新幹線駅で新幹線に乗車 ⇒ 新幹線駅に到着
③新幹線駅から在来線に乗車 ⇒在来線駅で下車
のうち、②しか購入できず、①・②・③を一括で購入できないということでした。

う~ん、どうしよう?
そこで、とある作戦を思いつきました。

まず、乗車券を分割して購入すると高額になる可能性があるため、①~③の区間を通しで乗車券を購入します。ポイントは、乗車券のみ購入するということです。
これは、最初に乗車する在来線駅で購入することにします。これなら、最初の乗車駅で特急券が買えなくても問題ありません

次に、②の特急券のみを手配します。
「スマートEX」は乗車券と特急券の一体型商品のため、この作戦では使えません。「e5489」で手配していて、①の後に新幹線駅で受け取るか、もしくは、①の後に新幹線駅で途中下車して購入するか、どちらかです。
これであれば、やはり、最初の乗車駅に「e5489」の切符を受け取れる機械や特急券が買える機械がなくても問題ありません

この方法で行くと、領収書が2つに分かれてしまうというディメリットはあるものの、最寄り駅(最初に乗車する在来線駅)の設備がどうであれ(何にもなくても)、事前に遠くの駅に切符を買いに行ったりせずとも、スマートに新幹線に乗れるのではないでしょうか!?

一点だけ気になるポイントが。
①の後に、「一旦、新幹線駅で途中下車して特急券を買う」というところ、途中下車のルールってどうだったっけ?と。

https://www.jr-odekake.net/railroad/ticket/guide/normal_tickets/stop_off.html

はい、こちらを見ると、100km以上で、後戻りしなければ大丈夫そうです。

うん、なかなか良いアイデアかもしれません!

作戦を実行した結果

思いついたら実行したくなりますよね!

というわけで、この作戦がうまくいくことを願って、出張当日、この作戦にチャレンジしてみました。

まず、最寄り駅で、目的地までの乗車券だけを購入します。
・・・?
・・・・?
・・・・・?

え?目的地までの乗車券が購入できない・・・。
どういうこと?券売機で目的地の駅を検索しますが、出てきません。あれ、JR駅じゃなかったっけ?いや、そんなわけないか。あれ?

混乱した私は、辺りを見回してみましたが、ヘルプしてくれる駅員さんは当然いません。(無人駅…)
さらにキョロキョロしてみると、駅内に掲示されている路線図(駅名と運賃が記載)が目に入りました。
そこに小さく「この運賃表にない駅のきっぷは車内でお買い求めいただくか、着駅でお支払いください。」との記述が。

・・・まさか。この路線図の範囲内でしか乗車券が購入できないのか?
未だに?
券売機では駅が検索できるようになっているのに、この路線図内しか検索・購入できないようにわざわざ設定されているのか・・・?

どうやら、そのようです。
目的地以外の駅も試しに検索してみたりしましたが、路線図内しか出てきません。
ぱっと見た限り、運賃が2,000円の範囲内くらいしか路線図に書かれていません。
この縛り、何・・・?遠くの乗車券を買えなくしている理由って…?

というわけで、私の作戦は敢え無く失敗に終わりました
そうなんです、普通の券売機では遠くの駅までの乗車券が買えないんです!まさかの盲点!!

まとめ

今回、事前に遠くの駅に切符を買いに行かずとも、当日、最寄りの乗車駅からスマートに新幹線に乗れ、また、会社の経理に怒られずにきちんと正しい額が精算できる方法を探してみました。

経理のことを考えなかったら(割高になる可能性を無視すれば)、新幹線区間だけ「スマートEX」を使い、その前後の在来線は交通系ICカードを使えば良かったのかなと思います。
が、「スマートEX」を使ったのに、金額がスマートじゃないって、どうなんでしょう?

無人駅になったり、みどりの窓口が減ったりするのは仕方ないんですけれど、代わりの利便性のことを配慮していただきたいなぁと。
みどりの券売機とかがあれば、多少操作で悩むことがあっても、スマートに購入できるんですよ。どうにかならないものでしょうか?

ここまで読まれた方は、「ハラマルって、どんな田舎に住んでんだよ?そんな辺鄙なとこに住む方が悪くない?」ってきっと思われると思います。
文中は田舎民であることを強調していましたが、実は、そんな田舎じゃないんですよ!
逆に、それが衝撃
私的には、「え?こんな街中でも?」と思ったくらいです。

う~ん、残念。

もしかしたら、現状の制度で、うまく使いこなせるのかもしれませんが、だとしたら、裏技的じゃなくて、ちゃんと公式さんに分かりやすく教えてもらいたいなぁと思いました。

問題提起

話は変わりますが、現在、絶好調のレノファ山口FC、試合の観戦のため、アウェイの地からも多くの方が訪れてくれています
わざわざ山口県にいらっしゃって、歓迎したい気持ちを持っているのですが、どうしても気になり続けていることが

みらスタの最寄り駅(大歳駅・矢原駅)が、交通系ICカードに対応していないんですよね。
これ、田舎だからしょうがないんでしょうか?

先ほどの例で言うと、「新山口駅⇒大歳駅or矢原駅」は「③新幹線駅から在来線に乗車 ⇒在来線駅で下車」に該当することになり、この区間は「スマートEX」には対応していません
さらに、交通系ICカードも使えないって。

アウェイからわざわざ来られる方に、不便をおかけして申し訳ない気持ちになっている山口県民・レノファサポは私だけではないはずです。きっと大勢いるような気がします。
「田舎だから」、「乗降客数が●人以下だから」、ということで済ませてほしくない問題だなぁと思います。
田舎でも、乗降客数が少なくても、レノサポにとっては、重要な玄関口なんですよ。

考え方によっては、「いやいや、鉄道があるだけ、ありがたく思いなさい」という御意見もあるでしょう。それはそうなんです、ありがたいことなんです。
けれど、田舎民の我々も、スマートに新幹線に乗ってみたいなぁと思いますし、都会から田舎に来られた方にもスマートに利用してもらいたいなぁという気持ちがあります。
それを実現する方法も、既に確立されていて、他の地域では多く使われています
田舎での生活が、もう少しデジタルを使って便利になったらいいなぁと思うのは欲張りでしょうか?

・・・というわけで、皆さん、みらスタでレノファ山口FCの試合を楽しんで観戦しましょう!というお話でした。(←違)