第十三夜 グルジアの夏(秋) 海編【グルジア酔いどれ夜話/Siontak】
第十三夜
2015年4月に呼称をグルジアからジョージアへと変更した、南コーカサスの国。日本ではあまり馴染みのないこのジョージアへ、シルクロード旅行中にたどりついたSiontakさんのコラムです。ジョージアとはいったいどんな国で、どんな生活をしているのか!?
第2、4火曜日更新
<著者:Siontak>
アジアの東端(日本)に住んでいては知りようがないことが西端の国(グルジア)にはままある。(当然逆にグルジア人が知らない日本のことも多い) グルジアに住みついておりにつけなにかを知るのは楽しいことだ。
グルジアが海に面した国という事実は日本でもそれなりに知られてるようだ。日本相撲協会初のグルジア出身力士の四股名はその海、黒海にあやかってつけられたこともこの事実の周知に一役買っていそう。
ただ名前では知っていても黒海がどこにあるのかよくわからない人も多いんじゃないか。実は僕がそうだった。
僕の前回の旅行は2014年の春に台湾を出発して中国から中央アジアのキルギス、ウズベキスタンといった国を経てグルジアにたどり着いたのだけど自分で行ってみて、住んでみて、初めてその土地の文化に興味が出てくるように、地理への興味、理解も後からついてくる。
↑グルジアと黒海
グルジアをとり囲む地形をあらためて見てみると、黒海、カスピ海はもちろん、エーゲ海や地中海といった聞きなれた海も陸地にとり囲まれた内海であることがわかる。
今から数十年前、中学校で見た世界地図帳には黒海、カスピ海、アラル海が左から順に並んでいたが、現在Google mapを見てもかつてのアラル海は見当たらない。ソ連時代の農業、灌漑政策で流入水量が激減し、ついには干上がってしまったのだそうだ。
グルジア、アルメニア、アゼルバイジャンのある南コーカサス地域は黒海とカスピ海に挟まれるよう位置していて、グルジアが面している海は黒海、カスピ海に面しているのはアゼルバイジャンだ。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?