アサード(アルゼンチン)【旅すれば満ぷく/吉田友和】
第4回
3回の世界一周を含め各国を旅して回った吉田さん。自身を「食いしん坊」というほど食にもこだわりがあり、食を旅の重要なポイントと位置づける吉田さんが、世界各地で味わったオススメの「満ぷく料理」を紹介します!
第2、4金曜日更新
<著者:吉田友和>
アルゼンチンにプチ移住していた友だちが日本へ帰国して、そのお祝いを兼ねたホームパーティが開かれた。豪華な料理がテーブルに並んだのだが、中でも目玉はアサードであった。牛肉や豚肉を炭火で焼いた料理、要するにアルゼンチン式の焼き肉である。
屋外にグリルを設置し、バーベキューのような感覚で肉を焼いた。この日のために仕入れたという巨大な塊肉が、焼き網の上にドカッと載っている光景はなかなかの迫力だ。ビジュアルからして、分かりやすくていいなと思った。小賢しい蘊蓄はいらない。焼いて、そして食う。シンプルながらも、これ以上ないご馳走感が得られる料理である。
かつて世界一周をした際に、アルゼンチンを旅したことを思い出した。長い旅の終盤に訪れたせいか、南米の国々はとくに記憶に色濃く残っている。アルゼンチンでは、ほとんど毎日のように肉を食べていた。
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