博士

意外と楽しく有意義な空港での夜更かし【スマホ博士のひとり旅:山根康宏】

第14回

携帯電話研究家で香港在住の山根博士による、ケータイやスマホ以上に“こだわり”の多い、“ギーク”な目線の旅コラム。

第1、3、5金曜日更新予定
<著者:山根康宏>

ヨーロッパで連日のように飛行機を乗り継いで夜便や早朝便で国と国の間を移動するとき、あるいは翌朝便がとても早くて空港までの足が心配な時など、ホテルに泊まらず空港で夜明かししてしまうことが多い。

どの空港でも夜明かしできるわけではないが、まあ夜中も飛行機が飛んでいる大きな飛行場ならほとんどどこかで一夜を過ごすことが出来る。なお自分は大量のスマートフォンやPCをカバンに入れて常に持ち歩いている。当然空港での野宿も「寝る」のではなく、「朝までお仕事(執筆やら調査やら)」する。まあ仕事は常に溜まっているので、空港に長時間滞在するのならば、その時間を執筆時間に割り当てるのは時間の使い方としても有意義だろう。

「空港で夜明かしなんて危なくないか?」と聞かれることもあるが、海外の基本である「話しかけられても無視」(というか、存在すら気にしない)、そして「怪しそうな人には近づかない」(そもそも仲間を見つけようとかして、安心できそうな人ですら近づかない)を守っていれば問題は無いだろう。またどうしても眠ければ、なんらかの方法で宿を取るだろうし、そもそも無理に空港で寝なければならないようなスケジュールは組まない。「航空券が安かったから、空港で寝る」をやるのは、学生のころで十分だ。

なお空港によっては深夜締め出されたり、そもそも滞在する場所が無い、なんてこともある。例えばロンドンシティー空港なんて立ち止まる場所すらないほど敷地が狭い。だから当然、空港で一夜を明かす場合はあらかじめ空港の規模は調べておくし、「空港寝」で有名なサイトの情報などは確認しておく。とはいえ他人の評価が自分に当てはまるかどうかは別のこと。それらは参考にするまでだ。

ちょっと話はずれるが、Booking.comなどのホテル予約サイトの宿泊者の評価を見るとなかなか興味深い。投稿者の国籍によって突っ込みや不満の内容が異なるし、ホテルに求めているものがそもそも違うので、評価ポイントはほとんど当てにならないことが多い。自分が見るのは「Wi-Fi」くらい。まああとは支払いに現金だけだったとか、そんなくらい。「スーツケースも広げられないくらい狭い」なんて評価には、むしろ「いいじゃん!」と思ってしまうのは以前書いた通りだ。

↑ロンドンシティー空港に到着したBA機。羽田より狭いが市内には近い

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