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第1回 業務フロー図/課題管理票を活用した業務のデジタルシフト

今回の新連載をさせていただくにあたって

  前回は、業務改革の基本「業務フロー図の書き方/活用方法」について連載をさせていただきました。今回からは、発展編として、業務フローと課題管理票を活用した、業務のDXを達成するための準備について、全3回の連載として書かせていただきます。
 今回も、数多くの企業様の業務改革推進をお手伝いさせていただいた中で、自身が経験した数多くの失敗やしくじりの中から、筆者なりに考えた、「業務改革」の推進方法について、業務フローと課題管理票を活用した、システム化(概要要件整理から概要検討書の書き方まで)手法について連載していきます。少しでも、皆さまのビジネスのヒントやチャレンジのきっかけになれば幸いです。
 筆者自身完璧なやり方を常に模索しているため、是非ご意見/感想等を、どしどしコメント頂けますと幸いです。

「システム化」に着手する前にやるべきことが沢山ある

 業務フローが作成されて、課題が明確化されたからすぐにシステム化(システム導入や利用)して解消しよう!という考え方は少し短絡的かもしれません。もちろん、システム化することで解決する課題も多くあると思います。
 しかし、課題の本質的な原因を突き詰めていくと、システム化しなくても課題を解決できる方法もあります。もしかしたら、システム化するとより課題が大きくなってしまい、逆効果になってしまうこともあります。

まずは浮き彫りになった課題の本質的な原因を突き詰める

 課題が出てきたらまずはその課題の本質的な原因について徹底的に突き詰めます。この作業を行わないと、結果(解決方法)ありきの課題解決になってしまいがちです。

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 課題の本質的な原因を捉えずに、結果ありきの課題解決を行ってしまうと、解決したつもりになっていた課題が必ずどこかで再燃します。また、再燃した場合は、最初に課題を発見したときよりも大きな火になっていることが大半です。
 上長からも「なんでまた同じ課題が出てくるんだ。解決したんじゃなかったのか?」とより厳しい指摘を受けることでしょう。

 そうならないためにも、筆者はまず「課題の本質的な原因」を徹底的に分析、突き止めてから課題解決手法を検討します。
 例えば、この課題とこの課題を解決するためには、足りていないこの機能があるこのシステムを入れたら解決するだろう、というような結果ありきでの課題解決は絶対に行わないようにしています。

課題の本質的な原因を突き詰めたら

 課題の本質的な原因について徹底的に突き詰めたら、その課題を解決する方法を探ります。課題の解決には、大きく分けて3パターンの解決方法があると筆者は考えています。

【筆者の考える課題解決の方法 3パターン】
 ① 課題となっている業務をやめる
 ② 課題となっている業務をアナログな手法で解決する
 ③ 課題となっている業務をシステムの力を借りて解決する

 上記の3つは、課題を分解し「本質的な原因」を突き止めた後に初めて選択できる方法論だと筆者は考えています。本連載の中では、上記①-③のどの方法がいい、というお話ではなく、上記①-③のどの方法で解決するのがいいのか、を判断するにはどうしたらいいのか、について考えていきたいと思います。

① 課題となっている業務をやめる

 このやり方はまず考えるべき観点です。目的から考えてはダメだと前段で書きましたが、筆者が取り組む際は、最終的に「業務のデジタルシフト」を目的として、業務改革を行っていきます。
 「業務のデジタルシフト」を図っていくためには、捨てなくてはならない業務が少なからずあります。
 例えば、今までこのやり方でやってきたから等の慣習でやっている業務についてはなくしてしまっていい業務が多くある印象です。紙を中心に業務を行ってきた時代には必要だったかもしれないですが、これからのDX時代では慣習でなんとなくやる業務は必要ないと考えます。徹底的に合理化していくべきです。

② 課題となっている業務をアナログな手法で解決する

 2つ目はデジタルではなく、アナログで解決する方法ですが。①で書かれていることと矛盾すると思われるかもしれないですが、少し違います。アナログで解決する方法とは必要な業務をアナログで、ただ、今までとは違うやり方で解決するイメージです。
 例えば、今までA部署がやっていた業務をB部署に移すことで、その後の業務フローがスムーズになり、圧倒的に効率化される、という場合です。
 業務の担当や部署を変更するだけで、効率が大幅に改善することもあります。この場合はシステム化が必要ないため、即効性がありコスト的にも負担が少ないです。そのため、筆者はまずは、②の方法について検討を行います。システム化は最終手段です。

③ 課題となっている業務をシステムの力を借りて解決する。

 最後の手段として、システムの力を借りて解決していきます。システム化には、メリットとデメリットの両面があります。そのメリットとデメリットを天秤にかけ、解決できる課題に対しての貢献度まで検討した上で、慎重に進めていきます。
 「業務のデジタルシフト」という側面から考えると、積極的に推進してき、システム化を進めるべきだとも考えますが、企業、業務にマッチしないシステム化は全く意味がありません。自社に、自社の業務にマッチする部分をシステム化し、業務改革をしていくことで「業務のデジタルシフト」が最終的に達成できると考えております。

「業務のデジタルシフト」を達成するために。

 本連載では、「業務のデジタルシフト」を達成するにはという部分をテーマにしていきます。①/②の部分については、また次連載以降で書いていきたいと考えております。
 次回からは、「③課題となっている業務をシステムの力を借りて解決する」ときに必須となる、業務側のやりたいこと、達成したいことの整理である、概要検討書を書き上げることをゴールとして書いていきます。
是非引き続きご覧いただければと思います。

島津 将吾(Shogo Shimazu)
大学にてマーケティング戦略を学び、産学連携PJ等で実際のビジネスでの実践を経験。UNIQLOでのアルバイト経験により小売業の面白さに目覚める。大学卒業後はこれからはデジタルの時代であると考え、ネット小売業の(株)セブン・ネットショッピングに入社。管理業務やカスタマーサポート、マーケティング業務を担当し、その後、オムニチャネルプロジェクトに参画。「omni7」サイト構築に構想段階から関わり、リリースまで担当。2017年8月に(株)デジタルシフトウェーブに転職。現在は、主にデジタルシフトのための業務改革をご支援している。

★この著者の連載
デジタルシフトのための「業務フロー図作成入門」

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