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ヘルスケア市場をDXで支援する「enpas」とは?part2

前回part1では、当社のヘルスケア事業本部が提供しているサービス「enpas(エンパス)」について、またサービスを始めたきっかけについて事業責任者の東貴己さんにお話を伺いました。
今回は、サービスを展開する上で大切にしていることやそのやりがい、将来の目標について引き続き、東さんにお聞きしていきます。

現在力を入れて取り組んでいること

ー「enpas」が今力を入れていることはなんですか?

LINEを軸にして、「それぞれの調剤薬局やドラッグストアのニーズに合わせてカスタマイズできるサービスを提供すること」が我々が注力しているポイントの1つです。

処方箋送信機能やオンライン服薬指導機能に加えて、ドラッグストアであれば店舗で使えるクーポンや会員証の表示やポイント管理、ECサイトへの誘導告知などを表示することができます。

「◯◯のドラッグストアはこういう環境があるからこういうサービスと連携したい!」「××の調剤薬局ではこういう課題があるから、このサービスと連携しないと使い物にならない」など、同じ薬局でも全く異なるニーズが存在します。我々は一つのプラットフォームなので、統一できることは統一し、個別対応すべき部分は、個別対応することで各地域の薬局と患者さんを繋げていきたいと考えています。

もう1つこだわって力を入れているポイントは、患者さんが必要とする正しい情報を適切なタイミングで届けることです。

例えば、患者さんとのLINE上でのコミュニケーションで「薬局で説明は受けたけど吸入の仕方がよくわからない」と回答した人には、すぐに協業している製薬企業と連携し、必要な動画を提供してあげるなどの取り組みです。
ネット社会の中で「ガンにこの水が効く」など信憑性の低い情報が溢れている中で、調剤薬局やドラッグストアを通じて正しい情報を提供できることが「enpas」の価値の1つです。

サービスを展開していく中で・・・

ーデジタル化を進めるためより多くの人にこの仕組みを利用してもらうことを目指す中で、苦労したことや大変だったことはありますか?

やはり最初の頃はLINEを利用しているユーザーの年代が限られていて、利用客にも偏りがありました。徐々にLINEの普及率が上がってきて、今では96歳の方が定期的に服薬アンケートに回答してくれたりもするので、少しずつ時代が変わってきているなぁと感じています。
ただ、中にはデジタルが苦手な方やそもそも携帯を持っていないという方もいらっしゃるので、デジタルに限らず紙ベースでも薬剤師とお客さんとがしっかりコミュニケーションが取れるようにして、すべての方が取り残されることのないような仕組みづくりを心がけています。

ーどんなときにやりがいを感じますか?

今までは病院や薬局外での患者さんの状況を知ることは難しかったのですが、LINEを通じて「実は薬を飲めていなかった」とか「こういう問題があった」というような患者さんの状態を把握できるようになりました。その情報を薬剤師や医師に共有することで、何も問題が起こらずに済んだときに、患者さんから「ありがとう」と言っていただけたり、薬剤師経由で「患者さんすごく喜ばれたよ」と教えていただいたりと、サービスを利用した患者さんの喜びの声を聞けたときにやりがいを感じることができます。

また、サービスを利用することで薬剤師と患者さんの間のコミュニケーションの機会が増えることも、とても嬉しいなと思います。もともと自分自身がドクターや薬剤師の皆さまにお世話になってきて、彼らのために何か出来ることはないか、という気持ちがあったので、患者さんから喜ばれるサービスであり、さらに医療従事者を助けられるサービスを提供できていることはすごくやりがいに繋がりますし、これからも続けていきたいなと思っています。

ー実際に「enpas」を利用する患者さんとは直接的な関係がない中で、大切にしていることはありますか?

現場に毎月しっかりと訪問することですね。現場に行くと直接患者さんとお話することもできますし、薬局薬剤師の話を直接聞くこともできます。私は「医療」において絶対に現場のリアルな状況は無視できないと考えているので、きちんと自分の目で実態を調査するよう心がけています。

将来の目標

ー 次に将来の目標について教えてください。

まず、薬局薬剤師さんたちのインフラになることが1つの大きな目標です。
「enpas」を通じて、ドクターと薬局薬剤師が患者さんの状況を共有できる仕組みをつくっていけると考えています。そして、患者さんと医療機関をしっかりと繋ぐプラットフォームになっていきたいなと思っています。
また、地域のプラットフォームとなることを目標としているので、長期的には学校や自治体など様々なコミュニティとも連携しながらサービスの拡充を目指しています。

薬局・ドラッグストアから始まり、病院での仕組みづくりを通して、今度は機微な情報を扱う教育機関からも何か一緒にできないかっていう相談が来たりもしています。
例えば小学校の頃の身長などの情報も、個人に情報の取り扱いの承諾さえもらえれば「enpas」の仕組みと連携させることによって保存することもできたりすると思います。
そういった形で、ヘルスケア周辺の教育や保険など幅広く展開して行きたいなと思ってます。

これから入社される方に向けて一言

まだ人数もそこまで多くないですし、これから成長していこうというプロジェクトなので、患者さんへの想いを持って長期的に頑張ってくれるようなメンバーと一緒に働きたいなと思っています。具体的には、「患者さんに望まれるサービス」がそのまま「ドクター・薬剤師の信頼に繋がるサービス」になると思うので、患者さん目線で物事を考えられるメンバーと一生懸命働いていきたいなと思います。
また、命を預かる現場に近いところでビジネスを展開しているので、覚悟を持って真剣に事業に向き合ってくれる方と一緒に働けたら嬉しいです。