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クルマの先端技術展 見学レポート

こんにちは!
Software Engineering の武藤です。
先日東京ビッグサイトで開催された「オートモーティブ ワールド」に行ってきましたので、見学内容を共有します。

はじめに

この展示会について簡単に紹介します。

展示会の紹介

オートモーティブ ワールド リンクはこちら

オートモーティブ ワールドは、カーボンニュートラル、電子化・電動化、自動運転、コネクティッド・カー、軽量化など、クルマの先端テーマの最新技術が一堂に出展されます。その為、世界中の自動車メーカー・自動車部品メーカーとサプライヤーとの技術相談・商談の場として開催される場です。

展示会の構成

今回のオートモーティブワールド(2023年1月 東京展)は、8つの展示会で構成されており、その他に4つの展示会が同時開催されました。

オートモーティブ ワールド(2023年1月 東京展)は8つの展示会で構成
同時開催された4つの展示会

入場方法

入場チケットはWebから申し込めば招待券を無料で取得でき、上記展示会すべて1枚の招待券で入ることができます。(会場にて入場料5000円/人でも可能)

背景と目的

以前、RFIDを利用した次世代店舗の実証実験を行うプロジェクトにアサインされた際に、最新の動向を探るため、今回と同様の展示会(*1)にいったことがありました。その会場でさまざまな情報を得たり、出会ったパートナーと一緒に仕事をしたことがありました。

*1 Japan IT Week:最新のIT製品/サービスが一堂に集まる、日本最大のIT展示会。リンクはこちら

その為、タイミングよく今回の展示会が開催されていたことから、①今回アサインされている案件に関連する最新の情報を得ること、また、アバナードもMicrosoftのパートナーブースとして出展しているので、②現地を体験したい!という2点の理由から、この展示会へ行くすることを決めました。

一日の使い方

時間は限られているので、優先順位と時間配分(目安)を下記の通りとしました。
日時:1/26(木)10:00-17:00(7時間)
 1.自動運転EXPO、コネクティッド・カーEXPOにて情報収集:3時間 
 2.アバナードブースおよびセッションの見学:30分
 3.公開セミナーの聴講:1時間
 4.その他の展示会にて情報収集(東展示棟⇔西展示棟)2時間30分

会場内にて

自動運転EXPOとコネクティッド・カー EXPO

会場(東京ビッグサイト)はとにかく広いですね。来場者も多い中、受付を済ませ、最初の目的地の自動運転EXPO、コネクティッド・カーEXPOへ。

東展示棟 会場全体図

今までのプロジェクト経験の中で、車載システムの開発に携わったことはありませんでした。ネットや書籍で学んでいくと、車載システム開発の業界標準である『Automotive SPICE』(*2)のプロセスモデルの知識や、機能安全(ISO26262)など規格への理解が必須であることがわかりました。

*2 Automotive SPICE:車載ソフトウェア開発プロセスのフレームワークを定めた業界標準のアセスメントプロセスモデルのこと。

展示ブースの担当者と話したり、展示物を見ていても、自動運転・クルマの進化が加速する中で、より安全性能が求められており、また同時にサイバーセキュリティに対する対応も力を入れていることがわかりました。
その他に、車載システムのプロジェクト支援としてのコンサルティングサービスもあれば、モデルや規格に関するセミナーの開催といった教育系サービスもありました。
この業界を知る上で、また、この業界にビジネスとして広げていく上で、上述した車載開発のプロセスモデルや規格に関する理解と経験の他に、以下の領域にも幅広くケアしつつ、深堀していかねばならないことを感じました。
 ・取り組み全体のアーキテクチャ
 ・カメラ・レーダー・LiDAR(ライダー)からの大量のセンサーデータ処理
 ・各システムとのインターフェース
 ・ハードウェアとの連携
 ・クラウド、エッジAI
 ・セキュリティ、サイバーセキュリティ など

セミナー聴講

サイバーセキュリティに関するセミナーに参加し、過去のサイバー攻撃の事例やサイバーセキュリティに対する現状の課題なども聞けて興味深かったです。その他に、自動運転、カーボンニュートラル、スマートモビリティ(交通や移動を変える新しいテクノロジーの総称)に関連するものなど多々ありましたが、今回は日時に調整つかず断念しました。

アバナードブース

Microsoftブースの一角にあるアバナードブースに立ち寄りました。今回は 自動車業界に限らず、様々な業界の課題に対応できるソリューション「Avanade Intelligent Digital Twin Solution」を紹介していました。自社ブースがあるのは嬉しい。

Digital Twins に関する事例紹介

セッションでは「Digital Twins-自動車製造業のコスト削減と最大限のサステナビリティを実現する方法」を紹介。収益の改善や変動費の削減などの経営課題に対して、価値を実現する手段やユースケースを組み合わせ推進し、未来のデジタルファクトリーの実現に向けたアプローチを説明されていました。

Digital Twinsに関するセッション

東展示棟⇔西展示棟

同時開催されている東展示棟のネプコン ジャパン 2023や西展示棟のスマート物流EXPOなども時間のある限り回りました。物の配置を正確に認識したり、精緻な動きをするロボットの展示や、半導体や電子部品など細かな製品の紹介もありました。今回の案件ではスコープ外でしたが、俯瞰してみるとクルマという観点では連携するので、意識しながら見て回りました。

まとめ

この展示会に参加できたことで、以下のことを学べました。

  • このクルマ業界を知る上で、ビジネスとして広げていく上では、車載開発のプロセスモデル(Automotive SPICE)や規格に関する知識・理解が必要である

  • ソフトウェアだけでなく、ハードウェア、センサー、AI、セキュリティなど幅広く領域をケアする必要がある

  • コンサルティングサービスやセミナーなどの教育系サービスも充実しているので、パートナーと連携し推進することも可能

また、今回見学することで以下のようなメリットを感じることができました。

  • 展示ブースの担当の方と最新の動向や商品・サービス・強みなどを聞ける→担当者から実際のプロジェクト経験や注力すべき点も聞き出せる

  • 実際に展示された実機を目の前で見たり操作もできる

  • 最新情報のプレゼンや資料をゲットでき、その場で気づきも生まれやすい

  • 会場は熱気・活気があり、自然と刺激を受け入れやすい

直近はテレワークを中心とした作業スタイルが定着している中で、会場に足を運び、展示物を見たり、直接担当者と会話して聞き出したりすることは非常に新鮮であり、気分もリフレッシュすることができました。

最後に

あっという間の7時間でした。未開拓の領域に顧客とどのように対峙するか、業界固有の前提とした知識をどの程度理解しておかねばならないかを理解するためのいい機会でした。
展示会やセミナーなど、生の声を聞くことは業務でも役に立つ為、気分転換もかねて、みなさまも機会があればぜひ一度展示会に足を運んでみてはいかがでしょうか。

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。

* オートモーティブ ワールドの紹介する箇所で使用しているコンテンツは、オートモーティブ ワールドのページ(リンク)より引用しています。


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