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Be Agile - ビジネスの変化に対応するために

こんにちは!

アバナードのDevOps and Agile Coachingのチームに所属している篠原です。本業としては、社内のアジャイル開発を推進および支援し、プロジェクトを成功させるためのお手伝いをしています。また、副業(?)として、開発者としてMicrosoft 365やPower Platformの支援をしており、マイクロソフトの卓越したコミュニティリーダーを表彰する Microsoft MVPを2018年よりOffice Developmentのカテゴリーで受賞しています。

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またPower Platformに関しては日本マイクロソフトの事例が掲載されています。

Power Appsでローコード開発による内製化に着手、ユーザーが求めるアプリを短いサイクルで実現できる世界へ

今回は本業であるアジャイルの話をさせていただければと思います。アバナードではScrum.orgとパートナーシップを提携しており、スクラムをベースとした独自の開発フレームワークを持っています。このDigital Innovation Studioでもアジャイルでの開発を基本としており、いくつかのプロジェクトがスクラムで行われています。

ビジネスの変化

特に、ビジネスの変化が急速である現在においては、ITにおいてもその変化に対応していく必要があります。皆さんが実感として納得していただける例としては、新型コロナウイルスによる働き方の変化があります。緊急事態宣言の発令により、外出が自粛となり、ライフスタイルは大きく変化します。飲食店はこれまでの店内からテイクアウトでの飲食の提供になりました。Uber EatsやWoltに代表されるテイクアウトサービスの急成長はご存じのことでしょう。実際に注文してみるとわかるのですが、配達のステータス(調理中なのか、ピックアップ中なのか、配達中なのか)や、配達員の名前や位置情報なども、すべてスマートフォンのアプリを通してユーザーから見えるようになっています。これはこれまでの配達サービスとは一線を画しています。ユーザーが最も気にする「注文したものがいつ届くのか」というところにうまく対応しているサービスだと思います。

さて、DXが声高に叫ばれる世の中で、ITなくしてビジネスが成立すると考える人はいないと思います。その上で、これからは、

・ビジネスの変化を捉え
・ユーザーが求めるものをITで実装し
・いち早く市場に提供する

ことが必須になります。それを旧来の開発手法でやっていたらとても間に合いません。リリースは1年後です?1年後にはもうそれは使えないものになっているでしょう。ではどうすればいいのでしょうか?それにはいくつかの方法があります。

ローコード開発

最初に事例としても紹介させていただきましたが、ローコード開発ツールであるPower Platformを使ってアプリを提供するというのもひとつの方法です。アプリの開発に要した時間は25時間、とにかく素早くユーザーにアプリを使ってもらうことで、ユーザーからも「ぜひ使いたい」と評価されています。

このブログでもPower Platformを使った事例を紹介しています。

Power Platformを活用した小さな社内業務改善

要件が明確であったり、開発規模がそれほど大きくない場合は、ローコード開発を活用するのもいいでしょう。

アジャイル開発

すべてのシステムがローコード開発でできるわけではありません。Power Platformについては「市民開発者」、つまり開発のプロフェッショナルではない人向けのツールであると位置づけられています。開発のプロフェッショナルはこれまで通りローコード開発ではできないことを実現する必要があります。ツールが置き換えられないのであれば、プロセスを変えるしかありません。それこそがアジャイルを採用する理由です。特にスクラムでは「価値のインクリメントを短い期間のサイクル(スプリント)で生み出す」ことを主眼においています。また、プロダクトバックログを並び変えることで、ビジネスの変化に対応することができます。

Stacey Matrix

プロジェクトの複雑さを表現するために使われるStacey Matrixというものがあります。これをもとにローコード開発とアジャイル開発がどの場面で適用できるかを示しました。

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Simpleとなっている領域は、ビジネス上の要件や必要な技術がわかっているところで、これまではウォーターフォール開発が向いているとされてきましたが、ここについてはローコード開発を採用することで、生産性を高め、リリースを迅速に行うことができます。ComplicatedComplexのように、要件が定まっていなかったり、実現方法がわからないような領域は、アジャイル開発により、変化に適応しながら、プロジェクトを進めることができます。

最後に

勘違いしていただきたくないのは、「アジャイル開発をやること」が目的ではないということです。銀の弾丸はありません。プロジェクトの特性を見極め、適切なソリューションを選択していただければと思います。

少々難しい話になってしまいました。アバナードではチームビルディングの一環として、スクラムを体験していただくワークショップ(現在新型コロナウイルスのため休止中)や、プロジェクトの立ち上げに必要なプロダクトゴールを作成するためのワークショップも開催しております。詳細はぜひお問い合わせください!

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* Microsoft、Microsoft 365、Power Platform、Power Appsは、米国 Microsoft Corporation の米国及びその他の国における登録商標または商標です。
* その他、記載されている会社名、製品名は、各社の登録商標または商標です。


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