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玄関について

お客様を迎えるエントランス

玄関は、公衆の空間からプライベート空間への入り口であり
お客様を迎える重要な役割を担っています。

お宅を訪問して玄関が立派であると
「良いお家ですね」と声をかけたくなります。
玄関は、お家そのものを表す場合が多くあります。
玄関より先は、本当の意味でのプライベートな空間であり
立ち入ったり、のぞき込むことはありません。

アメリカなどは塀などを造らずオープンですが
日本は、玄関と塀を組み合わせによりプライベート空間と
他者を拒む境界がはっきりとしています。
玄関は、入り口であると同時に他社を拒むスペースです。
鍵の開け閉めに手こずる不審者を
往来する人に監視しできるよう工夫されています。
玄関ドアが「チラリと覗ける」位置にあります。(塀が有る場合は門)
近隣の少し大きなお家のドアの位置を見回すと
ほとんど隠れているようで見える位置に有ります。
高級マンションの専有部の入り口玄関は「アルコープ」という
玄関ドアが凹み隠れているような見えるような共有スペースが有ります。
入居者のプライバシーを確保しつつ不審者がいたずらに鍵の開錠を拒みます
エントランスは、往来する人や近隣の方に見てもらう空間です。

玄関は、建物の所有者の私有物ですが往来する方に
「見ててもらう」事により防犯的な役割も果たします。
家を新築する際は、建物全体の顔として工夫を凝らします。
世間様に見てもらうので立派に設えます。
玄関の内側にも高価な置物を置いたり、お掃除は入念に行われます。
分譲マンションも賃貸マンションも周辺住民や往来の人、
そして入居者や来訪者へマンションの建物の顔として
その役割を果たしています。
「このマンションは高級です」
「このマンションの入居者の属性はハイクラスです。下品な方は近づかないでください。」無言で近寄り難いマンションが存在します。
このようなマンションは、清掃も行き、重厚な石とガラス、ダウンライトが
上手く配置されています。
一方、賃貸マンションの中にはエントランスにチラシが散らかっていたり
古い張り紙が風に靡いています。
明らかに低所得者層が居住するマンションだと一見してわかります。

来訪者は、エントランスや共用部で建物全体を判断します。
エントランスは来訪者を迎えるスペースです。
散らかっていたりお掃除が行き届いていなければ
来訪者に対して失礼に当たります
この部分をなおざりにすることは出来ません。
お金を生まないスペースとしてエントランスに注意を払わない
賃貸マンション経営の方、管理会社の方も有りますが
リーシングやリテンションにとても重要な役割を果たします。
構造上、エントランスの真ん中に階段があるなど工夫が
難しいケースも有りますが、女性の目が厳しいように、
来訪者や往来する方の目は厳しいです。
古い張り紙が貼りっぱなし、チラシが散らかっているならば
安物の賃貸マンションとのレッテルを貼るようなものです。

私たちの経験から「入居者が悪い」との考えはあてはまりません。
貸主側の不作為が不道徳を生みます。

ご自宅のエントランスはいかがでしょうか?
豪華で無くとも掃除は行き届き高価な置物を置かれていないでしょうか?
玄関は、室内のプライベート空間と異なり、来訪者も見るスペースです。

入居者はオーナは立派な玄関のお家に暮らしていると思っています。
エントランスにチラシが散らかっていれば賃料が安くても
住みたい気持ちが失せます。
賃貸マンションは、オーナの意識に関わらず
貸主は搾取する側、賃借人は搾取される側となります。
誰もが見えるスペースであるエントランスへも
ご自宅同様の心配りが、入居者様への配慮のお気持ちの表れとなります。

エントランスが暗い、汚れている、チラシが散らかっているマンションは
入居者の属性が低くなりがちとなり更に乱雑な共用部となります。

悪循環さえも断ち切るデジサイ®の普及を目指しています。
コロナ禍を経て「ニュー・ノーマル(新常態)」は
人との接触を出来る限り避ける社会が訪れます。
エントランスは、入居者間、オーナ、近隣、往来の方との限られたコミニケーションの場です。
これまで以上に重要なスペースです。


この記事が参加している募集

新しいマーケットの創出に取り組んでいます。 誰もが重要性を認めながらなおざりにされていた 賃貸マンションのエントランスに焦点を当てた結果として 共同住宅のIT化を推進する業務を行うに至りました。 皆様のサポートに頂ければ幸いです。